エア・フェスタ浜松 2016
その2/2
航空祭

2016年10月15日(土)〜17日(月)


開催日時  2016年10月16日(日) 8:30〜15:00
開催場所  航空自衛隊浜松基地 (静岡県浜松市西区西山町)



航空祭当日 (10/16 晴)

 今年から駐車場が抽選方式になった影響もあり、いつもお願いしている駐車場の手配に時間が掛かり、土壇場まで駐車場が利用できるかわからなかった。もともといつも利用する基地近くのホテルも手配できなかったので、浜松駅近くのホテルを予約しておいてシャトルバスの利用も考えていた。結局駐車場はお願いできたが、「航空祭価格」で割高な市内のホテルにこだわる必要が無くなったので東名高速インター近くのホテルを探したが、土壇場で近くは埋まっていて掛川インター近くのホテルに泊まることになった。

 そのため、いつもより 40分ほどホテルを早く出発して、北門には 5時40分に到着した。例年北門からは整列入場がされないので列に並ぶのもばからしい気がするが、いつもより早めで列の長さもたいしたことが無いので先に妻を並ばせた。いつもの駐車場に車を止め、北門前に並ぶ妻に合流する。
 そして、例年のゲートオープン時間の7時になり列が動き出したが、門はまだ開門されず門の前の広場を開放しただけのようだ。列の前の方だったので門の前の広場に入ることが出来たが、後ろがすぐ道路なので入場待ちの人で大変なことになっていた。そんな状態だったが、実際に開門になったのは例年よりだいぶ遅い7時45分頃だった。
航空自衛隊浜松基地北門

 少し早足でエプロンに向かったが、ブルーインパルス近くの最前列を確保できた。今回はブルーインパルスのウォークダウンを見たかったので無理してこの場所を確保したが、すぐ左手に大型のE-767が展示されているので、フライトの観戦を考えるとあまり良い場所とはいえない。例年 E-767 は会場の端の方に展示されるが、今年は何を考えてかど真ん中に大型機が居座っている。
 場所を確保して、地上展示機を見て回る。例年より開門がだいぶ遅いので、オープニングフライトの離陸などはきっぱりあきらめた。地上展示機については常連の C-1 が無く、海自からの参加機も無い。展示方法が少し変わっていて、例年会場の隅に展示される E-767 と E-2C が展示エリアの真ん中に居座り、地元第1術科の F-15J と F-2A がエプロンのど真ん中に展示されている。写真を撮るにはつらい展示方法だが、360°どの角度からも見ることが出来るのでこの展示方法はありだと思う。しかも、吊しものもいっぱいで、各ミサイル、爆弾についても解説がなされている。

ブルーインパルス1番機脇のロープ際を確保

 今年のエア・フェスタ浜松のフライトプログラムは例年通りで、一昨年行われた C-130H、KC-767 のフライバイと陸自ヘリコプターの機動飛行は行われない。それでも、三種類の戦闘機の機動飛行が行われるので、充実した内容であるのは間違いない。
 昨日に引き続き素晴らしい晴天でまさに航空祭日和だが、会場からだと終日逆光となってしまい、写真撮影には非常に厳しいコンディションだ。本日のアクティブ・ランウェイは昨日と同じ R/W09 だが、E-767 のせいもあってブルーインパルスを含めて離陸を見るのは絶望的だ。
 開門が遅かったため、地上展示機などを見て回り観戦場所に戻ると、オープニングフライトの時間が迫っていた。このところ浜松ではフライト開始時間が早いので、例年通り7時頃には入場させてもらわないとゆっくり基地内を見て回ることが出来ない。そして、航空祭開始の8時半にあわせて四機によるダイヤモンド隊形で戻ってきた。

オープニング・フライト (T-4×4機、第1航空団、浜松基地所属)
ダイヤモンド隊形 エシュロン隊形で着陸へ
26-5676 着陸 96-5778 タキシング
T-4 中等練習機 [96-5778、86-5611、26-5676、16-5662]

 T-4 四機が順番に着陸していると、隣の静浜基地からのリモートで T-7 二機が飛来した。一昨年までは三機だったが、一機減ってしまった。内容は例年通りで、青空の下軽快なフライトを披露してくれたが、二機では寂しいフライトとなってしまった。

訓練飛行 (T-7×2機、第11飛行教育団、静浜基地所属/静浜リモート)
T-7 初等練習機 [46-5920、36-5903] / 航空教育集団/第11飛行教育団

 ここからフライトプログラムのメインとなる戦闘機の機動飛行が始まる。一番手は、飛行開発実験団の F-4EJ改だ。F-4EJ改は最も新しい機体でも製造後35年が経過し、いよいよ F-35 への置き換えが迫ってきている。機体寿命を考えると非常に貴重な戦闘機であり、こうしたデモフライトを見ることが出来るのはそんなに長くは無い。この秋以降は二飛行隊とも百里基地で運用されることになるが、首都圏では見る機会が増えるのかもしれない。
 肝心のフライトだが、気合いは入っているように感じるが、フライト高度が高くて今ひとつ迫力を感じなかった。しかも、一番近づくポイントでは太陽を背景にしてしまうので、写真は全滅だ。そんなわけで消化不良気味だが、貴重なフライトであることには変わりはない。

機動飛行 (F-4EJ改×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属/岐阜リモート)
F-4EJ改 戦闘機 [47-8327] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団

 F-4EJ改が会場を離れるとしばらくして、同じく岐阜からの F-2A の機動飛行が始まる。今年の機体はテスターカラーの #502 号機だ。逆光になるので、洋上迷彩よりは写真的にはましか。同じく高めのフライトだが、F−4EJ改 よりはだいぶいい。対地攻撃や旋回など F-4EJ改と同じようなフライトを行ったが、F-2A の機動性の高さを実感させられたフライトだった。迫力あるフライトを楽しめた。

機動飛行 (F-2A×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属/岐阜リモート
F-2A 戦闘機 [63-8502] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団

 戦闘機のフライトは一休みで、次は地元の E-767 によるフライトだ。F-4EJ改の前に離陸して戻ってくるパターンは例年通りだ。以前から比べると内容は縮小されたが、大型機である E-767 の特徴をうまく表したフライトだと思う。戦闘機に挟まれた地味なフライトだが、浜松でしか見ることが出来ない貴重なプログラムだ。

航過飛行 (E-767×1機、第602飛行隊、浜松基地所属)
 
E-767 早期警戒管制機 [74-3503] / 航空総隊/警戒航空隊/第602飛行隊

 戦闘機のフライトの最後を飾るのは、小松基地 306飛行隊の、F-15J 二機だ。先月の静浜基地航空祭では航過飛行だけで物足りなさを感じたが、今回は青空の下、期待通りの機動飛行を披露してくれた。これまで浜松で見た F-15 としては地味な方だが、それでも二機による間の空かない機動飛行を楽しむことが出来た。静浜では一機が「創隊35周年特別塗装機」だったが、残念ながらこちらは二機とも通常塗装だった。

機動飛行 (F-15J×2機、第306飛行隊、小松基地所属/小松リモート)
F-15J 戦闘機 [42-8841] / 第6航空団/第306飛行隊 F-15J 戦闘機 [92-8906 ]/ 第6航空団/第306飛行隊

 F-15J 二機が小松基地に帰っていくと、救難展示の後に行われるビックフォーメーションに向けて T-4 の離陸が始まる。二機ずつの離陸で、合計10機の T-4 が離陸していった。とすると、ビックフォーメーションは 10機か 9機となるだろう。
 T-4 の離陸が終了すると、UH-60J と U-125A による救難展示が始まる。今年は UH-60J は地上展示機が無く、基地南側の救難隊格納庫前から離陸ポイントに移動し、U-125A とのフォーメーションで離陸を行った。ごく普通の救難展示だが、自衛隊の活動をアピールするにはもってこいのプログラムだ。


救難展示 (UH-60J + U-125A、浜松救難隊、浜松基地所属)
UH-60J と U-125A がフォーメーションで離陸 U-125A救難捜索機[32-3021]/航空救難団浜松救難隊
UH-60J 救難ヘリコプター [98-4589] / 航空総隊/航空救難団/浜松救難隊

 午前中最後のプログラムは、地元 T-4、9機によるビックフォーメーションだ。救難展示の前に離陸していった10機が戻ってきて、9機による「富士山」隊形とダイヤモンド隊形を披露した。フォーメーションの組み替えの間に、ソロによる軽い機動歩行を織り交ぜていたのは例年と同じだ。今年の「富士山」隊形は非常に大きい(幅広い)ため、装着のレンズでは両端の二機が画角に入らなかった。

航過飛行 (T-4×10機、第1航空団、浜松基地所属)
9機による「富士山」隊形 − 両端の二機は写っていない T-4 [16-5795] がタッチ・アンド・ゴー
9機によるダイヤモンド隊形 T-4 [06-5782] がソロ・フライト
T-4 [16-5662、26-5676、66-5751、06-5785、86-5609、76-5755、96-5773、96-5778、06-5782、16-5795]

 午後のフライトプラグラムは、ブルーインパルスだけだ。午前中は雲一つ無い青空が広がっていたが、この時間になると昨日のように小さな雲が現れ始めている。天気が良いせいもあって、ギャラリーは増え続け会場内は人でいっぱいだ。
 13時10分過ぎから準備が始まり、18分からウォークダウン開始となる。青空の下、「第一区分」でフライトは開始したが、昨日同様雲の影響で縦系のフライトがいくつか変更になり、デルタ・ロールがフェニックス・ロールに変更なった後、「第三区分」に変更となった。変更になった科目は、「バーティカル・クライム・ロール → パスのみに変更」、「チェンジ・オーバー・ループ → ダイヤモンド・ローパス」、「ワイド・トゥ・デルタ・ループ → ワイド・ローパス」、「デルタ・ロール → フェニックス・ロール」、「ダブル・ロールバックはキャンセル」。
 承知していたことだが、E-767 が邪魔で観戦には大きく制約を受けてしまった。この場所を観戦場所に選んだのでウォークダウンは見ることが出来たが、フライトを見るには制約が大きすぎた。

ブルーインパルス (T-4×6機、第一区分 → 第三区分)
 1番機 Leader : 春山維彦 三佐 (飛行班長) [46-5726]
 2番機 Left Wing : 吉田翔 一尉 [46-5728]
 3番機 Right Wing : 上原広士 二尉 [46-5731]
 4番機 Slot : 川村翔平 一尉 [46-5729]
 5番機 Lead Solo : 園田健二 三佐 [46-5730]
 6番機 Opposing Solo : 山崎雄太 [46-5725]
ウォークダウン
タキシング
ダーティターン (1-4番機離陸) ファン・ブレイク (1-4番機)
チェンジ・オーバー・ターン (1-4、6番機)
レター・エイト (1-4番機) フェニックス・ロール (1-6番機)
オポジット・トライアングル (1-6番機) ローリング・コンバット・ピッチ (1-4番機)
コーク・スクリュー (5、6番機) フェニックス・ローパス (1-6番機)
タキシーバック
ウォークバック 一日基地司令などと記念撮影

 やはり雲の影響で、縦系の演技に制約が出てきてしまった。「デルタ・ロール」が「フェニックス・ロール」に変更なった後、「第三区分」に変更となった。時間の関係か、「ダブルロールバック」は省略されてしまった。「コーク・スリュー」が終わり着陸かと思っていると、新しい科目の「フェニックス・ローパス」披露のアナウンスがあり、頭上を6機のブルーインパルスが通過し、展示飛行は終了した。
 フライト終了の頃になると観客がロープ際に押し寄せ、収拾がつかない状況になってしまった。予想していたことだが、このマナーの悪さには閉口してしまった。意地になってウォークバックは最期まで見届けたが、来年からはこの観戦場所は避けたいと思う。フィライトは素晴らしかったが、なんか後味が悪い航空祭の終わり方になってしまった。本日はブルーインパルスの帰投は無いということなので、そのまま基地を後にした。
 翌日は実家で用事があったので、今日は舘山寺温泉に宿泊。土壇場になって決めたので、手頃な値段で空いていた宿を予約した。いろいろ制約がある宿だったが、結果的に快適で美味しい食事を食べることが出来て良かった。



地上展示機
T-7 初等練習機 [56-5926] / 航空教育集団
/第11飛行教育団/第2飛行教育隊 (静浜基地)
UH-1J 汎用ヘリコプター [41827]
陸上自衛隊/航空学校/教育支援飛行班 (明野駐屯地)
AH-1S 対戦車ヘリコプター [73456]
陸上自衛隊/航空学校/教育支援飛行班 (明野駐屯地)
T-400 輸送機・救難機等基本操縦練習機 [51-5057]
航空支援集団/第3輸送航空隊
/第41教育飛行隊 (美保基地)
U-4 多用途支援機 [75-3251]
航空支援集団/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)
CH-47J(LR) 大型ヘリコプター [47-4490]
航空総隊/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊(入間基地)
RF-4E 戦術偵察機 [57-6909]
航空総隊/偵察航空隊/第501飛行隊 (百里基地)
T-4 中等練習機 [96-5613]
航空教育集団/第1航空団/第31教育飛行隊
 T-4 中等練習機 [96-5780]
航空教育集団/第1航空団/第32教育飛行隊
T-4 中等練習機 [76-5752]/エアフェスタ浜松2016記念塗装
航空教育集団/第1航空団/第32教育飛行隊
E-2C 早期警戒機 [34-3459]
航空総隊/警戒航空隊/飛行警戒監視群
/第601飛行隊 (三沢基地)
 E-767 早期警戒管制機 [84-3504]
航空総隊/警戒航空隊/第602飛行隊
 ブルーインパルス 1番機 [46-5726]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 2番機 [46-5728]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 3番機 [46-5731]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 4番機 [46-5729]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 5番機 [46-5730]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 6番機 [46-5725]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 予備機 [26-5805]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
U-125A 救難捜索機 [32-3021]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊
F-15J 戦闘機 [42-8838]
航空教育集団/第1術科学校
F-2A 戦闘機 [43-8530]
航空教育集団/第1術科学校
T-33A 練習機 [71-5254] / 用途廃止機 E-767 Jr.

展示装備品、車両
 地対空誘導弾ペトリオット アンテナマストグループ(AMG)
航空総隊/航空戦術教導団/高射教導群 (浜松基地)
地対空誘導弾ペトリオット 射撃管制装置(ECS)
航空総隊/航空戦術教導団/高射教導群 (浜松基地)
 地対空誘導弾ペトリオット 電源車(EPP)
航空総隊/航空戦術教導団/高射教導群 (浜松基地)
 地対空誘導弾ペトリオット レーダー装置(RS)
航空総隊/航空戦術教導団/高射教導群 (浜松基地)
地対空誘導弾ペトリオット PAC-3 発射機(LS)
航空総隊/航空戦術教導団/高射教導群 (浜松基地)
81式短距離地対空誘導弾 発射装置
航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
 81式短距離地対空誘導弾 射撃統制装置
航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
 業務用トラック [46 6396]
航空教育集団/第1航空団 (浜松基地)
対空機関砲 VADS クレーン付きトラック
航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
11式短距離地対空誘導弾 射撃管制装置
航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
11式短距離地対空誘導弾 誘導弾発射装置
航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)



移動の記録

(10/16)
(GOLF GTI) バジェットイン掛川        5:04         277q (12,002)
      セブンイレブン掛川インター店   5:06〜5:12    277q (12,002)
      東名高速掛川IC         5:13         278q (12,003)
      東名高速三方原PA        5:31〜5:34    305q (12,030)
      東名高速浜松西IC        5:38         311q (12,036)
      浜松基地北門           5:42〜5:43    313q (12,038)
      浜松基地周辺           5:45         313q (12,038)

  徒歩  駐車場 6:25 → 6:35 浜松基地北門 15:10 → 駐車場 15:20

      浜松基地周辺          15:24         313q (12,038)
      浜名湖かんざんじ温泉ホテル山喜 15:58         325q (12,050)

(10/17)

(GOLF GTI) 浜名湖かんざんじ温泉ホテル山喜  9:28         325q (12,050)
      東名高速浜松西IC        9:41         333q (12,058)
      東名高速大井川焼津藤枝SIC  10:21         394q (12,119)
      実家              10:31〜11:16   400q (12,125)
      焼津              11:32〜12:06   410q (12,135)
      銀行              12:16〜12:21   413q (12,138)
      新東名藤枝岡部IC       12:38         421q (12,146)
      東名高速中井PA        13:48〜14:01   541q (12,266)
      圏央道相模原愛川IC      14:23         574q (12,299)
      GS(相模原市)        14:37〜14:42   581q (12,306)
      王将南大沢店          15:03〜15:40   588q (12,313)
      自宅              15:47         591q (12,316)

      燃費概算(三日間)13.9q/g
         走行時間  9時間50分
         走行距離  590q
         平均速度  60q/時間






Nikon D500、Nikon1 J4



トップへ
戻る