エア・フェスタ浜松 2018

2018年11月24日(土)〜26日(月)


その2/2
航空祭
2018.11.25


開催日時  2018年11月25日(日) 9:00〜15:00
開催場所  航空自衛隊浜松基地 (静岡県浜松市西区西山町)



航空祭当日 (11/25 晴)

 エアフェスタ浜松ではブルーインパルスのウォークダウンを見るため、会場前にゲート前の行列に並び、会場最前列を確保してきた。しかし、近年のマナーの悪さに嫌気がさし今年は後ろでのんびり見学することにした。駐車場の車の中で待機していたが、7:00 過ぎ頃基地の方からアナウンスの声が聞こえ始めたので、基地に向かって歩いて行くことにした。

 北門には 7:20 過ぎに到着、すでに入場は始まっていてゲートオープン時の騒ぎは終わっていた。一昨年まではチェックなしでそのまま入場できた記憶だが、今年は金属探知機と手荷物検査があった。しかし、順調に入場でき、会場となるエプロン地区に到着した。まだ端の方のロープ際は少し空いていたが、会場東寄りの真ん中付近に場所を決めた。そして、混雑する前に地上展示機見学に出発した。
 近年、どこの航空祭でも外来機の地上展示機の数は減っているが、今年の浜松も寂しいものとなっている。しかし、今年は浜松初披露となる新型輸送機 C-2 という目玉がある。その C-2 は機内公開も行っていた。個人的にも一番の関心はこの C-2 だったが、昨日目の前で離着陸を二度も見ることができた。その他に特別に興味があった地上展示機はなかったが、E-767 を見られるのは地元の浜松くらいだろう。
航空自衛隊浜松基地北門

 今年のエアフェスタ浜松のフライトプログラムは F-2 の機動飛行がなく、T-400 の航過飛行が新しく組み込まれている。戦闘機三種類の機動飛行という贅沢はなくなってしまったが、F-15 と F-4 の機動飛行は予定されている。F-2 のフライトはこれから見る機会はいくらでもあるが、間もなく F-35 に置き換えが決まっている F-4 は非常に貴重だ。また、T-400 の航過飛行がフライト・プログラムに組み込まれているのを見るのは初めてだ。

会場正面にはブルーインパルス七機が並ぶ

 昨日に引き続き素晴らしい晴天でまさに航空祭日和だが、会場からだと完全に逆光となってしまい、写真撮影には非常に厳しいコンディションだ。また開催時期は 11月終盤と言うこともあって、太陽の軌道が低いのが更に都合が悪い。本日のアクティブ・ランウェイは昨日と同じ R/W27 なので、ブルーインパルスを含めて離陸を見るのには都合がいい。
 エアフェスタ浜松のオープニングは早く、8時半だ。それにあわせ、先ほど離陸していった T-4 四機がダイヤモンド隊形で戻ってきた。

オープニングフライト (T-4×4機、第31、32教育飛行隊、浜松基地所属)
T-4 中等練習機 [76-5755、96-5619] / 航空教育集団/第1航空団/第31教育飛行隊
T-4 中等練習機 [86-5612、36-5812] / 航空教育集団/第1航空団/第32教育飛行隊

 実質的な最初のフライト・プログラムは、珍しい T-400 の航過飛行だ。初めて見るプログラムだ。航過飛行となっているが、ゴー・アラウンドや8の字飛行があり、ちょっとした機動飛行といった感じだ。別に不満はないのだが、なんとも印象が薄かった。

航過飛行 (T-400×1機、第41教育飛行隊、美保基地所属)
T-400 輸送機・救難機等基本操縦練習機 [41-5054] / 航空支援集団/第3輸送航空隊/第41教育飛行隊

 次は、UH-60J と U-125A による救難展示だ。昨日の事前訓練で見たのだが、二機によるちゃんとした救難展示を見るのは久しぶりだ。U-125A は地上展示機が使用されたが、UH-60J は別の機体が基地南側の救難隊格納庫前からやって来た。いつも通り UH-60J はホバリングしてタイミングを計り、U-125A とのフォーメーションで離陸を行った。ごく普通の救難展示だが、十分見応えがあり、航空祭にはなくてはならないプログラムだ。

救難展示 (UH-60J+U-125A、浜松救難隊、浜松基地所属)
UH-60J 救難ヘリコプター [68-4583]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊
U-125A 捜索救難機 [82-3007]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊

 次は地元の E-767 によるフライトだ。例年より早い時間のフライトのため、オープニング・フライトの前に離陸していった。昔に比べると展示内容は縮小されてしまったが、大型機のフライトは迫力がある。会場アナウンスで言っていたとおり、最初はロートドームは回転していたが、途中からは止まってしまっていた(実際にはごくゆっくりと回転していたようだ)。

航過飛行 (E-767×1機、第602行隊、浜松基地所属)
 
E-767 早期警戒管制機 [64-3501] / 航空総隊/警戒航空隊/第602飛行隊

 E-767 の着陸が終わりしばらくすると、隣の静浜基地からのリモートで T-7 二機が飛来した。内容は例年通りで、青空の下軽快なフライトを披露してくれた。後で画像を見て気がついたが、垂直尾翼に描かれていた色違いの飛行隊のマークが両機ともなかった。5月の静浜基地航空祭の時には、ちゃんと描かれていた。

航過飛行 (T-7×2機、第11飛行教育団、静浜基地所属、静浜リモート)
T-7 初等練習機 [46-5913、46-5917] / 航空教育集団/第11飛行教育団

 ここから待望の戦闘機のフライトが続く。最初は、F-15 による機動飛行だ。例年は、小松基地所属第6航空団所属の二機で行われたが、今年は岐阜基地所属飛行開発実験団の F-15J 一機だ。かつてのような二機による間の空かない見応えのあった機動飛行には及ばないが、青空の下十分フライトを楽しめた。今年の静浜基地では単なる航過飛行で、千歳基地でも悪天候のため航過飛行となってしまった。戦闘機のフライトは、その機動性と迫力を味合わせてくれなければいけない。

機動飛行 (F-15J×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属、岐阜リモート)
F-15J 戦闘機 [52-8853] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団

 F-15J のフライトが終わるとこの後のフライトに向け T-4 十機が離陸していき、続いて F-4EJ の機動飛行が始まる。浜松では岐阜からのリモートによる F-4 の機動飛行が見られる。また、年によっては F-15、F-2、F-4 と三種類の戦闘機のフライトが見ることができることもある。
 F-15 と飛行特性が違うので、見せ方も違うようだ。飛行性能としては設計の新しい F-15 には及ばないのだろうが、独特のエンジン音のフライトには迫力がある。F-4 の最後の実戦部隊は百里基地の二飛行隊だけで、来年には一飛行隊が最新鋭機の F-35 に置き換えられることになっている。F-4 のフライトを見ることができるのもあと1年ほどとなるのだろうか。

機動飛行 (F-4EJ×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属、岐阜リモート)
F-4EJ 戦闘機 [47-8336] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団

 午前中最後のプログラムは、地元 T-4、9機によるビックフォーメーションだ。F-4 の機動飛行の前に離陸していった10機が戻ってきて、9機による「富士山」隊形とダイヤモンド隊形を披露した。フォーメーションの組み替えの間に、ソロによる軽い機動歩行を織り交ぜていたのは例年と同じだ。着陸は4機、4機、2機の順序でエシュロン隊形で進入、会場上空でブレイクした。

航過飛行 (T-4×10機、第31,32教育飛行隊、浜松基地所属)
T-4 [86-5612、36-5812] / 第32教育飛行隊、離陸 T-4 [86-5608、26-5684] / 第32教育飛行隊、離陸
T-4 [96-5619、76-5755] / 第31教育飛行隊、離陸 T-4 [96-5615、96-5778] / 第31教育飛行隊、離陸
T-4 [06-5632、26-5807]、離陸 富士山隊形
[06-5632]、ソロ・フライト ダイヤモンド隊形

 例年の午後のフライトはブルーインパルスだけだったが、昨年から落下傘降下が加わった。浜松救難隊の救難員が救難ヘリコプターから落下傘降下するプログラムで、航空祭のプログラムとしては珍しいものだ。フライトのような派手さはないが、救難団の PR としてはもってこいだと思う。

落下傘降下 (UH-60J+救難員3名、浜松救難隊、浜松基地所属)
UH-60J 救難ヘリコプター [68-4583] / 航空総隊/航空救難団/浜松救難隊

 素晴らし天気の航空祭なので観客はだんだん増えてきたが、今回の観戦場所はそんなに人密度は高くなくのんびりしている。ブルーインパルスの周辺は黒山の人だかりができていてウォーク・ダウンはまるで見えないが、フライトをゆっくり観戦できてこの場所はいい。朝から素晴らしい晴天が続いているが、この時間になると薄い筋雲が出ていて一面真っ青な空とはいえない。しかし、ブルーインパルスのフライトに申し分ないコンディションだ。
 ブルーインパルス開始予定となっている 13:45 には R/W27 離陸ポイントに到着し、13:49 には離陸滑走を開始した模様。昨日同様、ダイヤモンド・テイクオフではなく単機での離陸だ。本日は通常の演目となるようで、最初の四機の離陸は「インディビジュアル・テイクオフ」だった。そのまま四機が集合し、ダーティ・ターン〜ローパスで戻ってきた。
 このコンディションなので、もちろん「第一区分」でフライトが始まり、青空の下、素晴らしいフライトを順調に披露していった。リズム良く演目も進んでいき、押し寄せた観客は素晴らしいフライトに見とれている。心配していたドクターヘリなどの障害はなく、完璧な第一区分のフライトを堪能することができた。離陸以外は完璧な第一区分で、演目がスキップされることのないフライトを見るのは本当に久しぶりだ。素晴らしいフライトだっただけに、この会場の逆光が少し恨めしい。

ブルーインパルス (T-4×6機、第一区分)
 1番機 Leader : 越後英 三佐 (飛行班長) [66-5745]
 2番機 Left Wing : 中條智仁 一尉 [06-5787]
 3番機 Right Wing : 久保佑介 一尉 [26-5692]
 4番機 Slot : 村上綾 一尉 [26-5805]
 5番機 Lead Solo : 元廣哲 三佐 [26-5686]
 6番機 Opposing Solo : 佐藤貴宏 一尉 [26-5690]
ダーティ・ローパス (1-4番機) ファン・ブレイク (1-4番機)
4ポイント・ロール (5番機) チェンジ・オーバー・ターン (1-4、6番機)
スロー・ロール (6番機) チェンジ・オーバー・ループ (1-4番機)
ダブル・ナイフ・エッジ (5、6番機) オポジット・コンティニュアス・ロール (5、6番機)
フォー・シップ・インバート (1-4番機) バーティカル・キューピッド  (4-6番機)
ライン・アブレスト・ロール (1-3番機) ワイド・トゥ・デルタ・ループ (1-4、6番機)
デルタ・ロール (1-6番機) フェニックス・ループ (1-6番機)
スター・クロス (1-6番機) タック・クロス (5、6番機)
ローリング・コンバット・ピッチ (1-4番機) コーク・スクリュー (5、6番機)

 ブルーインパルスのフライトが終わると多くの観客が帰路に就く。航空祭終了まで少し時間があるが、すでに E-2C は離陸準備を始めていた。外来展示機は5機と少なく、ファイター系もないので今ひとつ面白みがないが、今年は追い出されるまで見てみようと考えた。
 E-2C、AH-1S と帰投したところで、会場からの追い出しが始まった。すでに恒例の蛍の光は流れていて、ロープを一斉にだんだん動かすことで観客を出口に誘導してくる。T-400、T-4 を見届けて会場を後にした。ブルーインパルスの帰投は明日と言うことで、C-2 の帰投は不明なのであきらめた。

外来機帰投
E-2C 早期警戒機 [48-4580] / 航空総隊/警戒航空隊/飛行警戒監視群/第601飛行隊 (三沢基地)
AH-1S 対戦車ヘリコプター [73438] / 陸上自衛隊/航空学校/教育支援飛行隊 (明野駐屯地)
T-400 輸送機・救難機等基本操縦練習機 [41-5054]
航空支援集団/第3輸送航空隊/第41教育飛行隊 (美保)
 U-4 多用途支援機 [05-3255]
航空支援集団/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)

地上展示機
C-2 輸送機 [88-1207]
航空支援集団/第3輸送航空隊/第403飛行隊 (美保基地)
E-2C 早期警戒機 [48-4580] / 航空総隊
/警戒航空隊/飛行警戒監視群/第601飛行隊 (三沢基地)
AH-1S 対戦車ヘリコプター [73438]
陸上自衛隊/航空学校/教育支援飛行隊 (明野駐屯地)
T-400 輸送機・救難機等基本操縦練習機 [41-5054]
航空支援集団/第3輸送航空隊/第41教育飛行隊 (美保)
U-4 多用途支援機 [05-3255]
航空支援集団/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)
F-15J 戦闘機 [72-8888]
航空教育集団/第1術科学校 (浜松基地)
T-4 中等練習機 [06-5641]
航空教育集団/第1航空団/第32教育飛行隊 (浜松基地)
F-2A 戦闘機 [13-8510]
航空教育集団/第1術科学校 (浜松基地)
ブルーインパルス 1番機 [66-5745]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 2番機 [06-5787]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 3番機 [26-5692]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 4番機 [26-5805]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 5番機 [26-5686]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 6番機 [26-5690]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
ブルーインパルス 予備機 [16-5666]
T-4 (第4航空団/第11飛行隊/松島基地)
U-125A 捜索救難機 [82-3007]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊 (浜松基地)
UH-60J 救難ヘリコプター [88-4606]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊 (浜松基地)
E-767 早期警戒管制機 [84-3504]
航空総隊/警戒航空隊/第602飛行隊 (浜松基地)
AWACS Jr. T-4 中等練習機 [36-5700]
航空教育集団/第1航空団/第31教育飛行隊 (浜松基地)
T-4 中等練習機 [06-5628]
航空教育集団/第1航空団/第32教育飛行隊 (浜松基地)
T-4 中等練習機 [16-5798]
航空教育集団/第1航空団/第31教育飛行隊 (浜松基地)
T-4 中等練習機 [56-5732]
航空教育集団/第1航空団/第32教育飛行隊 (浜松基地)

装備品
地対空誘導弾ペトリオット (PAC-3) / 航空総隊/航空戦術教導団/高射教導群 (浜松基地)
レーダー装置(RS) 電源車(EPP)/ [49-0356]
射撃管制装置(ECS)/ [49-0257] アンテナマストグループ(AMG)/ [49-0323]
発射機(LS) PAC3 模擬弾
基地防空用地対空誘導弾 / 航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
発射装置-搭載車両 / [47-9401] 射撃統制装置-レーダー展開 / [46-8488]
81式短距離地対空誘導弾 / 航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
発射装置 / [46-7735] 射撃統制装置
その他
20mm対空機関砲(能力向上型)/ VADS-1 改 クレーン付きトラック
航空教育集団/第2術科学校 (浜松基地)
業務用トラック [46-6396]
航空教育集団/第1航空団 (浜松基地)

 翌日は実家で用事があったので、今日は焼津まで移動する。基地周辺の主要道路は大渋滞で、特に浜松西インターへ向かう道路はまるで動かない。このことは承知しているので、浜松インターまで市内を走る。東名高速は交通量は多かったが順調に流れていて、無事焼津に到着した。しかし、御殿場から先は大渋滞で、何件か事故も起こっているようだ。天気の良い行楽シーズン三連休最終日なので仕方がない。本日は焼津宿泊で正解だった。




移動の記録

(11/25)
(GOLF GTI) ホテルルートイン浜松西インター  5:49         242q (25,800)
      セブンイレブン浜松西丘町店    5:51〜5:58    242q (25,800)
      浜松基地周辺           6:09         246q (25,804)

   徒歩 駐車場 7:15 → 7:25 浜松基地北門 15:45 → 駐車場 15:55

      浜松基地周辺(ベントム工業)  15:58         246q (25,804)
      東名高速浜松IC        16:45         257q (25,815)
      東名高速焼津IC        17:23         314q (25,872)
      くれたけイン焼津駅前      17:32         317q (25,875)

(11/26)
(GOLF GTI) くれたけイン焼津駅前       8:58         317q (25,875)
      イオン焼津店           9:11〜9:25    322q (25,880)
      実家               9:35〜10:06   327q (25,885)
      飯淵              10:17〜10:44   331q (25,889)
      ゆうゆう            10:58〜11:17   339q (25,897)
      銀行              11:23〜11:26   341q (25,899)
      新東名藤枝岡部IC       11:50         351q (25,909)
      新東名清水PA         12:11〜12:24   388q (25,946)
      圏央道相模原愛川IC      13:34         506q (26,064)
      自宅              14:09         518q (26,076)

      燃費概算(三日間)14.0q/g
      走行時間  9時間53分
      走行距離  518q
      平均速度  52q/時間






Nikon D500 & D7500



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