石北貨物・札沼線撮影旅行

2019.10.15~17


 ルート  10/15 (火) (晴)
  唐木田~新百合ヶ丘~羽田空港~旭川空港-(生田原)
 10/16 (水) (曇時々晴)
  (生田原~146㎞ポスト~白滝発祥の地~新十津川)
 10/17 (木) (曇時々晴)
  (新十津川~豊ヶ岡~下徳富~幌糠~深川)-旭川空港-羽田空港-新百合ヶ丘-唐木田 
 宿 泊  ホテル・ノースキング (遠軽町)
 サンヒルズ・サライ (新十津川町)


10/15 (火) 

 石北貨物などを撮影に2泊3日で北海道に出かけた。当初の予定では休暇を取り、往復フェリーを使って自家用車で移動の北海道旅行を計画していたが、台風の影響で移動に支障ができそうなので中止とした。その代わり、往復飛行機を利用して急遽今回の計画を立てた。石北貨物撮影は事前の計画に含まれていた。
 石北貨物の撮影はかねてから行きたかった常紋峠の 146㎞ポストだが、急遽立てた計画なので特典航空券利用の往路は旭川行きの午後の便しか予約できなかった。そのため、初日は宿のある生田原までの移動だけとなった。生田原の宿が連泊できなかったので、146㎞ポスト撮影後は新十津川まで移動して、最終日は札沼線の撮影をする計画を立てた。

 小田急・多摩線 各停 唐木田 10:57 → 新百合ヶ丘 11:11

 小田急・多摩線 各停 唐木田発、新百合ヶ丘行き

 小田急1000形電車
 1752F(6両)


 新百合ヶ丘行きの各停は、ワイドドア仕様の 1000形電車。時間的なせいもあり車内はがらがらだ。すぐ前に発車した新宿行き急行もそれほど乗客はいなかった。

 羽田空港までの移動は、いつも通り新百合ヶ丘駅発の空港連絡バスを利用する。多摩センター駅発の空港連絡バスを利用するという選択肢もあるが、所要時間が長く混雑する都心方向を経由するので、利用したことはほとんど無い。

 東急バス(空港連絡バス) 新百合ヶ丘駅 11:45 → 羽田空港第1T 12:55

 東急バス(空港連絡バス)
        新百合ヶ丘駅発、羽田空港国際線T行き

 東急バス NI3504 横浜 200 か 4371
 日野 セレガHD QRG-RU1ESBA 2016年式


 お昼の時間帯なのでバスの乗車率は4割弱といったところだ。道路の方も順調だったが、羽田空港第1ターミナルには5分遅れで到着した。バスの定刻到着から飛行機の出発まで1時間10分とあまり余裕がなかったので道路の混雑が心配だった。

 羽田空港は時間的なせいもあって、手荷物預けカウンターもセキュリティゲートもがらがらだった。ちょうどお昼時だったので、待合室内で目にとまった店でカレーを食べる。羽田空港にしては値段も手頃で、味の方も満足のいくものだった。

 JAL 555便 羽田空港 14:05 (定刻 14:00) → 旭川空港 15:35 (定刻 15:40)

 JAL 555便 羽田空港発、旭川空港行き

 JAL Boeing 767-346/ER (JA657J)


 チェックイン時には普通席に空席表示があったが、座席はほとんど埋まっているように見えた(クラスJは満席)。搭乗は順調で定刻の14:00にはドアは閉じられたが、機体が動き出したのは14:05だった。

 離陸は久しぶりに34Rだった。Dランまでと比べると距離は短いが、タキシング距離はそれなりにあった。時間的なせいか、離陸の順番待ちは無くスムーズに離陸できた。

羽田空港第1旅客ターミナ第15番スポット

 離陸してしばらくは雲の上で何も見えなかったが、猪苗代湖あたりから雲が切れてきた。逆光となっているので少し見づらいが、空から眺める風景を楽しむことができた。特に、津軽海峡を渡って北海道に渡る眺めは印象的だった。
 駒ヶ岳、洞爺湖、支笏湖を見下ろし、飛行機は新千歳空港の上空を通過した。新千歳空港は何度も利用しているが、こうして上空から眺める機会はなかなか無い。
 間もなく富良野盆地に入り、どんどん高度を下げて着陸体勢に入る。眼下に見えるのは美瑛の丘で、上空から見るとそのきれいに作られた畑がよくわかる。

車窓 / 津軽海峡 車窓 / 美瑛

 旭川空港へは R/W34 に無事着陸した。機首を反対に向け誘導路を走っているときに見える真っ白な大雪山が印象的だ。素晴らしい青空が広がっているが、外の気温は9℃だとアナウンスがあった。

旭川空港ターミナルビルと大雪山

 最後部の窓側座席だったので最後の方に飛行機から降りたが、手荷物が出てくるまでだいぶ時間がかかった。このような小さな空港で、機体も中型機以下だと最近はあまり待たずに手荷物が出てくる。アナウンスによると、預け手荷物の数が非常に多いとのことだった。確かに手荷物の数は多く、なかなか自分のバックが出てこなかった。
 会社毎に分かれて並んでいるレンタカーのカウンターに先客はなく、すぐに送迎車まで案内された。タイムズレンタカーの営業所はターミナルビルからすぐで、料金の支払いは既に済んでいるので貸し出し手続きは簡単だった。

 タイムズカーレンタル 旭川空港前店 (10/15、16:00 ~ 10/17、16:00)

 C-1 クラス
 トヨタ ヴィッツ 1300cc (2019年7月登録)

 車は今年7月登録のヴィッツで、走行距離は 12,512㎞。4WDなので排気量1.3リットルで、多分最低グレードだと思われる。装備としては最低限といたところだ。

 カーナビを生田原の宿にセットして出発する。誘導ルートは道道140号経由で、愛別インターから旭川紋別道に入る。目的地まで150㎞近くあるので時間短縮のため旭川北インターから道央道に入ろうかと考えたが、少し遠回りになるので、カーナビ通りのルートをとることにした。このルートは事前に考えていたルートだが、結果的にこのルートで良かったと思う。道道140号線は市街地から離れると信号も少なく非常に順調だった。
 旭川紋別道に入ると間もなく日の入りの時間で、辺りは暗くなってきた。暗闇の中で夕日を浴びた大雪の山が遠くに浮かび上がり、神秘的な光景を目にすることができた。旭川紋別道は無料だが、基本的に片側一車線だ。丸瀬布まで70㎞制限で、そこから終点までは80㎞となる。車の流れは順調で、非常にありがたい道路だ。

愛別当麻旭川線 / 当麻駅近くの踏切 旭川紋別道 / 上川層雲峡IC手前

 旭川紋別道の現在の終点である遠軽瀬戸瀬インターを降りたところで大失敗をしてしまった。道路を良く確認しないで、カーナビの誘導通りに右折してしまった。沿線に建物がなく対向車もほとんど無いのでおかしいなと思っていたが、10分ほどで正面に小さな旅館が現れ道路がなくなってしまった。
 これはおかしいと思い Googleマップで確認すると、走ってきたのは道道493号線で、ここは瀬戸瀬温泉の一件宿のようだ。よく見ると旅館の右手から道路が延びていたが、これが道道592号線で、この道が生田原駅近くまで延びている。しかし、この道はどう見ても林道で、よそ者が日没後に走ることのできる道ではない。仕方なく、走ってきた道を戻ることにした。
 遠軽瀬戸瀬インターまで戻り、カーナビで確認しながら、国道333号線、国道242号線を進んだ。通勤時間帯なので交通量もそれなりにあったが、生田原まで順調に走ることができた。生田市街地のセイコーマートで買い物を済ませ、ホテル・ノースキングにチェックインした。道を間違え16㎞ほどロスをしたが、150㎞の距離を2時間20分で移動することができた。

生田原温泉 ホテル・ノースキング

 ホテルノースキングは付近で唯一の宿で、今回は直前でツインが一部屋空いていて、シングルユースで利用する。部屋は必要以上に広く、温泉もあり食事も美味しく不満はないが、個人的な感覚では少し値段が高いのでは無いかと思う。
 翌朝の出発は6時過ぎを予定したので、チェックインの際精算を済ませた。朝フロントに係の人が入るのは7時過ぎになるようだが、5時過ぎに玄関は空いていて、フロントには宿直の人がいると言うことだ。

生田原御膳

 本日は移動だけの1日だったが、旭川から生田原までは長かった。さすがに北海道、考えていたより所要時間は短かった。しかし、レンタカーのヴィッツでの長距離移動は疲れた。自分の GOLF と比べてはいけないが、パワー不足で振動も大きかった。
 本日は素晴らしい天気だったが、明日以降は今ひとつのようだ。天気の方はどうしようもないが、念願の撮影地 146㎞ポストが楽しみだ。



10/16 (水) 曇時々晴

 北海道二日目は、念願の 146㎞ポストの撮影地に向かう。今朝はこの秋一番の冷え込みが予想されていて、実際車の外気温計は0℃を指していた。車体は真っ白な霜に覆われていたので、窓の霜を溶かすため出発に時間がかかってしまった。
 146㎞ポストに向かう道路については、事前に十分調べておいた。生田原市街地の外れで左折して国道242号線から別れ、すぐに踏切を渡り石北本線と平行する道路を進む。「釣り堀」を過ぎると舗装道路は終わりフラットなダートに入る。左手に八重林道を分けると、間もなく「145㎞踏切」に到着する。ここから先が本格的な林道で、待避場所がほとんど無いので対向車が来ないか不安になる。まだかまだかと不安の中走って行くと、ぱっと周りが開け駐車車両が目に飛び込んでくる。ここがあの撮影場所なのだ。非常に長く感じたが、宿からの所要時間は15分あまりだった。一番乗りだと思っていたが、三台の車があり三名の人がスタンバイしていたのには驚いた。


 石北本線撮影 (金華(信)-生田原、146㎞ポスト)
有名な 146㎞ポスト撮影地、植林された木が生長してきている

 空は厚い雲に覆われているが、天気は回復方向にあるとの予報だ。植林された苗が生長して撮影場所が制限されてきたが、この人数なら自由に撮影場所を選べる。天気が悪いことを前提に、少し下まで降りて引いて撮影することにした。この秋一番の冷え込みと言うこともあって車の温度計は 0度をさしていて、辺り一面白く霜が降りていて幻想的な光景だ。
 まず1本目は 4653D 、続いて金華信号所で交換してきた「オホーツク2号」を後追いで撮影した。このあと1時間以上空き、定刻だと 5071レ の時間だが、どうやら時刻変更がかかっているようだ。一緒にいた人の話だと、15~20分程度遅くなっているとのこと。そのうちぱらぱら撮影者が到着して、車三台で四名が加わった。
 予定時刻が近づいてきたが、追っかけ組が現れない。皆で不安になっていると、撮影者の一人がネットの情報を見つけ、時変の時刻より更に1時間半遅れで上川を発車した模様だ。とりあえずウヤではないので一安心。今日のスケジュールが変わってしまうが、今日はこれがメインなのでやってくるまで待つことにする。
 4659D 、「大雪2号」通過後、追っかけ組がやってきた。今日は一人だけのようで、白滝で撮影して追っかけてきたそうだ。空は明るくなってきて、日が差すようになってきた。時間が遅くなったため太陽の位置も良くなってきたので、少し場所を移動した。皆今か今かと待っているが、なかなかやってこない。そのうち「オホーツク1号」の時間となる。どうやら特急を先に行かせたようだ。単線区間なので、待避などの関係で遅れは拡大するのは仕方が無い。その「オホーツク1号」はきれいな光線状態で撮影できた、これだけでもここにやってきて良かったと思った。
 「きたみ」を後追いで撮影して、つぎはいよいよ 8071レ だ。しかし、ここにきて空に大きな雲が現れ影の中に入ってしまった。そのタイミングでずっと遠くからエンジンのが聞こえだし、そのうち踏切の警報の音も聞こえてきた。間もなくだが、空は晴れそうもない。そして 8071レ はやってきた。肝心の構図に入ると、おしりの方だけ日が差してきた。一番避けたかった状態だが、自然相手ではどうしようもない。少々残念だが、無事「石北貨物」を撮影することができた。宿題が残ってしまったが、これは次回来る時の口実になる。

普通 4653D 遠軽発 網走行き / 6:55
国鉄キハ40、54形気動車 / 40-1724+40-733+54-509
普通 4659D 遠軽発 網走行き / 9:11
国鉄キハ40形気動車 / 40-1735+40-1747(旭川運転所)
特急「オホーツク」1号 札幌発 網走行き / 10:56
国鉄キハ183系気動車 / 4両 (苗穂運転所)
遅れ8071レ 札幌発 北見行き / 11:28
DF200形ディーゼル機関車 / 112+61(五稜郭機関区)

 8071レ は定刻に対し3時間の遅れで、この場所では5時間もの滞在となった。生野で撮影予定の「オホーツク1号」はここで撮影してしまったので、とりあえずその次の撮影予定地の「中愛別-愛山」間の撮影場所に向かって出発する。
 行きと違い道路の状況がわかっているので帰りは気が楽だ。三台が先行していて対向車の心配も無い。このヴィッツは4WDで車高が少し高いのでこの林道も普通に走ることができる。しかし、轍が深く小さな穴もあるので、自分の GOLF だとかなり気を遣って走らなければならない。
 「145㎞踏切」を渡ると林道の路面状態は良くなってくる。少し飛ばしたので先行車に追いついた。ちょうど舗装路に変わるところで対向車が待っていてくれた。これから林道に入っていくようだが、先ほどの撮影地に向かうのだろうか。
 国道242,333号線は順調で、20分ほど走って遠軽瀬戸瀬インターから無料の旭川紋別道に入る。途中、生野駅近くの撮影予定場所を通過したが、次回のために現地の状況をチェックしておけば良かったと後悔した。
 旭川紋別道を走りながらお昼をどうしようか考えた。そこで、奥白滝インター近くに道の駅があることを思い出し立ち寄ることにした。実際は「道の駅しらたき」は奥白滝インターに併設されていた。案内板には「道の駅しらたき」とだけ表示されているが、旭川紋別道上のパーキングエリア扱いとなっているようだ。料金所がなく、絶対的な交通量が少ないので、どの方向からも入出場ができる単純な構造になっている。
 小さな食堂があったのでそこでカレーライスを食べた。昨日のお昼に続いてカレーライスだが、どこで食べても外れが少ないので選ぶことが多い。もちろん好きだから食べるのだが、ここのも普通に美味しかった。

 道の駅 「しらたき」
道の駅「しらたき」=旭川紋別道白滝パーキングエリア ビーフカレー

 カレーを食べながら時刻表をチェックした。予定していた「中愛別-愛山」間の撮影場所に向かっているのだが、これからでは予定していた「大雪1号」を撮影することができない(既に承知済み)。しかし、訪れたことのある白滝発祥の地でならこれから向かっても余裕を持って撮影することができる。逆光となりそうだが、この天気ではあまり問題は無い。
 旭川紋別道を白滝インターまで戻り、白滝発祥に地に向かった。6年前に DD51 プッシュプルの石北貨物を撮影したことがあるので、撮影場所については一応頭に入っている。白滝インターからは記憶と違って結構距離があった。
 白滝発祥の地の駐車場に到着すると車が2台止まっていた。観光客ではなく、「大雪1号」の撮影者だった。平日なので撮影者はいないだろうと考えていたので驚いた。同じことを考える人が他にもいると言うことだ。

 石北本線撮影 (下白滝(信)-白滝、白滝発祥の地)
村名”白滝”発祥の地 記念碑の奥を下ったところが撮影地

 早朝の石北貨物を縦アングルで撮影したことがあったので、今回は短い編成なので横アングルで撮影した。編成は先ほど撮影した「大雪2号」の折り返し運用だが、無事撮影することができた。完全な逆光となっていたので、ちょうど曇り空の下で良かった。

特急「大雪」1号 旭川発 網走行き / 14:11
国鉄キハ183系気動車 / 4両 (苗穂運転所)

 撮影を終えて車の所に戻ったところで、上りの普通列車が通過していった(音で確認)。この場所での撮影は予定していなかったのでノーマークだった。下白滝信号所で「大雪1号」と交換したようだ。キハ40 を一本撮影し損なってしまった。
 白滝インターまで戻り、旭川紋別道を旭川方面に向かう。無料なのは比布北インターまで(正確には比布ジャンクションまで)の旭川紋別道だが、白滝から今日の宿のある新十津川まで150㎞あるので、そのまま有料の道央道に入る。
 比布料金所を過ぎると道央道だが、車線は片側一車線のままだ。道央道は旭川鷹栖インターまでは暫定片側一車線で、そこから片側二車線になり最高速度も80㎞になる。遠軽方面より雲は厚く、時折通り雨に遭う。
 新十津川の宿にチェックインする前に、札沼線の終着駅、新十津川駅に寄ってみた。この駅を訪れるのは三回目で、一度は札沼線に乗車して訪れた。来年5月7日をもって北海道医療大学-新十津川間の非電化区間の廃止が決まっているので、ここも鉄道の駅として存在するのはあと半年間だ。北海道ではこれからも徐々に路線の廃止が行われていくことが予想されるのは寂しいことだ。

 新十津川駅 / JR北海道/札沼線
   

 本日宿泊するのは新十津川町のふるさと公園内にある「サンヒルズ・サライ」と言う施設だ。2010年のラリー・ジャパン観戦の際宿泊したことがあり、非常に快適で食事も美味しかった印象があったので、今回も利用することにした。
 新十津川町が運営する宿泊施設で、建物自体も凝ったデザインで内装もモダンな作りだ。宿泊する部屋は二階でエレベーターが無いのが難だが、それ以外は非常に利用しやすい施設となっている。

新十津川町交流促進施設 サンヒルズ・サライ

 宿の近くにある「グリンパークしんとつかわ」の入浴券をもらったが、疲れていて外出はしたくないので、宿の浴場を利用することにした。それほど広くは無く温泉では無いが、他に利用者がいなかったので一人でゆっくりすることができた。
 楽しみにしていた夕食だが、見た目では昨晩のノースキングでのものより質素だが、味の方はこちらの方がずっと美味しかった。どれも美味しかったが、特に白米が美味しく、おひつを空にしてしまった。

サンヒルズ・サライの夕食

 本日は石北貨物の大幅な遅れにより計画が大幅に狂ってしまったが、結果的に 146㎞ポスト撮影地に5時間滞在できて良かったと思う。紅葉もまずまずの見頃で、気温や天候の変化によりいろいろな姿を見ることができた。
 明日も早朝出発となるので、宿の精算は済ませてある。ビジネスホテルと違って、早朝出発はイレギュラーな扱いとなるのは仕方が無い。少し心残りは、この宿の美味しい朝食を食べることができないことだ。



10/17 (木) 曇時々晴

 北海道三日目はまず、札沼線の豊ヶ岡駅近くの陸橋に向かう。本日も早朝出発なので、7時半からの宿の朝食はとることができない。サンヒルズ・サライの朝食は美味しかった記憶があるので少し残念だ。
 宿のある新十津川から30キロ以上あるが、北海道では都市部を除くと移動スピードが速い。通勤時間と重なるため国道の交通量はそれなりに多いが、豊ヶ岡駅に入る道路を通り過ぎたのを含めても40分ほどで到着した。
 有名撮影地だが、現地には一番乗りだった。構図を決めていると、すぐにもう一人撮影者が現れた。安平町からやって来た人で、ここでの撮影が目的だそうだ。天気のあまり良くない平日なのに、その後撮影者は三人加った。札沼線はあと半年で非電化区間が廃止になるので、注目度が高いと言うことだ。空には厚い雲が広がっているが、所々太陽が覗いている部分もある。


 札沼線撮影 (豊ヶ岡-札比内、豊ヶ丘陸橋)

 まず1本目は、浦臼折り返しの 5423D を撮影。続いて浦臼で折り返した 5424D 。このあたりから少し日が差してきたが、線路の部分はほとんど木々の影の中だ。最後は唯一の新十津川行きの 5425D だ。車体は影の中だが、背景の木々のはうっすら日が当たっていい感じだ。
 ここでは予定撮り撮影を終え、5425D の折り返しの 5426D を撮影するため、新十津川方面に戻る。


普通 5424D 浦臼発 石狩当別行き / 8:26
国鉄キハ40形気動車400番台 / 40-401(苗穂運転所)
普通 5425D 石狩当別発 新十津川行き / 8:46
国鉄キハ40形気動車700番台 / 40-820(苗穂運転所)

 撮影の合間に豊ヶ岡駅を見学してみた。周りに民家は無く、本当に秘境駅といった感じだ。趣のある小さな駅舎はきれいに管理されていて、鉄道ファンには人気の駅のようだ。

 豊ヶ岡駅 / JR北海道/札沼線

 新十津川からの折り返しの 5426D を撮影するため調べておいた下徳富駅近くの踏切を訪れたが、既に二人組の先客がいた。まだ時間があるので周りを走ってみると、近くの別の踏切で撮影できそうなのでそこに決めた。

 札沼線撮影 (下徳富-新十津川、下徳富下5号線踏切)

 構図を考えていると、突然踏切が鳴り出した。慌ててカメラを取り出すと、下り列車がやって来た。どうやら、先ほど撮影した 5425D を追い越したようだ。一応、後追いで撮影した。この時点では日が差していた。
 そして、5426D の時間。どんよりとした曇り空で、残念な写真となってしまった。青空が広がっていればもっとワイドで空を入れたかったが、考えすぎて中途半端な構図になってしまった。

普通 5425D 石狩当別発 新十津川行き / 9:21(後追い)
国鉄キハ40形気動車700番台 / 40-820(苗穂運転所)
普通 5426D 新十津川発 石狩当別行き / 10:05
国鉄キハ40形気動車700番台 / 40-820(苗穂運転所)

 次は最後の撮影となる留萌本線沿線に移動する。時間があまりないので、素早く行動しなければならない。藤山-幌糠間の高架橋が撮影場所で、移動距離は50キロほどだ。新十津川から国道275号線に入り、北竜町から国道233号線に入る。工事区間もあったが、ずっと順調に移動することができた。
 そして北竜ひまわりインターから留萌幌糠インターまで一区間、深川留萌道を利用する。下道を利用しても時間的にはあまり変わらない区間だ。
 50キロの距離を1時間で移動できたが、車を止めようと思っていた脇道が工事の大型車両の出入りに使われていた。この道路に駐車は無理そうで、交通量が少ないといっても国道上も無理なので困ってしまった。撮影ポイント付近を何度か往復して、なんとか止められる場所を見つけた。予定より少し歩かなければならないが仕方が無い。
 肝心の撮影場所だが、留萌本線をオーバーパスする国道上だ。反対側に歩道はあるが、撮影する方には歩道がない。深川留萌道のおかげで交通量は少ないが、高架上で道幅に余裕がない場所なので撮影は大変だ。車が来ない合間に一応構図を決める。

 留萌本線撮影 (藤山-幌糠)

 歩道側で待機して、通過予定時間の数分前に撮影場所に移る。4925D は予定していた時間にやってきた。キハ54、二両編成だが、構図は今ひとつだった。前述の撮影条件なので仕方が無い。まだ正式に決まっていないとはいえ、留萌本線のこの区間も数年の内に廃止になるのは間違いない。学生時代にワイド周遊券で北海道旅行をした時と比べると、廃止された区間の多さと長さに驚いてしまう。時代の流れとはいえ、寂しいことだ。

 
普通 5426D 新十津川発 石狩当別行き / 11:51
国鉄キハ54形気動車 / 54-527+5** (旭川運転所)

 これで撮影はすべて終了、あとは旭川空港まで戻りレンタカーを返却するだけだ。しかし、燃料がぎりぎりになりそうで不安なので、Google で深川市内のガソリンスタンドを探し、カーナビをセットして出発する。
 留萌幌糠インターから深川留萌道に入り、カーナビの誘導通り秩父別インターまで利用する。深川西インターまで無料区間で、深川ジャンクションで道央道に接続している。旭川紋別道と同様厳密には高速道路では無いが、利用する方から見れば無料で走れる高速道路といったところだ。
 向かったガソリンスタンドはノーブランドの格安給油店だったが、レンタカーへの給油なので迷うこと無く満タンにした。後で給油した旭川空港近くのホクレンのガソリンスタンドより、1リットルあたり6円安かった。
 給油後、お昼を食べようと考え「道の駅ライスランドふかがわ」に向かった。ちょうどお昼時だったので、それなりに混雑していた。二階にある食堂も混雑しているようだったので、「おにぎり屋かっぽうぎ」でおにぎりを購入した。値段も安くは無かったが、味の方は非常に美味しかった。地元が宣伝する新米を使っているだけに、そのうたい文句通りに美味しかった。

 道の駅 「ライスランドふかがわ」
お昼時で混雑している 「おにぎり屋かっぽうぎ」のおにぎり

 旭川空港までは40キロ以上あるが、時間に余裕があるので高速道路は利用しなかった。国道12号線は順調で、旭川市内に入ってからはスピードは落ちたが、1時間ほどで給油を済ませ旭川空港敷地内のレンタカーの営業所に到着した。今回の走行距離は588㎞、燃費は17㎞/ℓだった。久しぶりによく走った。

 旭川空港展望デッキ
ANA 325便、名古屋発、20分遅れで到着 Gulfstream V-X G550 [B-99888]

 JAL556便にはクラスJに空席があったので、アップグレードした。真ん中のブロックだがクラスJは二列なので乗降時に隣に気を遣わなくていい。待ち時間が1時間半以上あたので展望デッキに上がったが、運行本数が少ない空港なので時間つぶしにはならなかった。あまり広くは無いターミナルビルの中を一通り見て回った。

 JAL 556便 旭川空港 16:20 → 羽田空港 18:10

 JAL 556便 旭川空港発、羽田空港行き

 JAL Boeing 767-346 (JA8988)


 機内への搭乗は出発予定の15分前に始まり、定刻の16:20に飛行機は動き出した。前方のクラスJなので機内の着席状況はわからないが、チェックイン時には空席の表示があった。窓の外も見えず座席もゆったりしていたので、空の上ではぐっすり眠ってしまった。目を覚ましたときには羽田への着陸体勢に入っていて、珍しく34Rに着陸した。そのまま定刻にスポットインした。

 羽田空港でも預け手荷物の受け取りにかなり時間がかかった。羽田空港では到着してからターミナルを延々と歩かされるので、だいたい受け取り場所に到着する頃にはターンテーブルが動き出していることが多かった。
 新百合ヶ丘駅行きのバスの発車まで30分あったので、いつもの通りシャトルバスで第2ターミナルまで移動した。到着便の関係か到着ロビーは混雑していて、バスの出札窓口も自動券売機も長い人の列ができている。これは不味いと思い、外のバス停側にある券売機を探してみたら、そちらには誰も人がいなくてすぐに購入することができた。

 小田急バス(空港連絡バス) 羽田空港第2T 19:05 → 新百合ヶ丘駅 20:51

 小田急バス(空港連絡バス)
        羽田空港国際線T発、新百合ヶ丘駅行き

 小田急バス F1024 多摩 200 か 2384
 三菱ふそう エアロエース QRG-MS96VP 2012年式


 国際線から数人乗車でやって来て、第2ターミナルで半分の座席が埋まった。そして、第1ターミナルで正規座席はすべて埋まった。道路は順調で、ほぼ定刻に新百合ヶ丘駅に到着した。空港連絡バスは首都高横浜北線経由になったため、横浜の中心部に入らなくなったので渋滞に巻き込まれるリスクが低くなった。

 今回の二泊三日の撮影旅行は、石北貨物の遅延により予定変更を余儀なくされたが、目的の方はほぼ達成できたと思う。念願の 146㎞ポストで撮影できたので大満足だった。せっかく北海道まで出かけたのでもう一日滞在して、146㎞ポストを再訪すれば良かったと思う。



移動の記録

(10/15)
唐木田駅 10:57 → 新百合ヶ丘駅 11:11    小田急多摩線
新百合ヶ丘駅 11:45 → 羽田空港第1T 12:55 東急バス
羽田空港 14:05 → 旭川空港 15:35      JAL555便
 (定刻 14:00)   (定刻 15:40)
旭川空港 15:53 → タイムズカーレンタル 15:56     送迎車

レンタカー
タイムズカーレンタル旭川空港前店     16:04        出発 000㎞(12,512)
旭川紋別道愛別IC       16:48        入  031㎞
旭川紋別道遠軽瀬戸瀬IC    17:47        出  113㎞
(瀬戸瀬温泉往復、16.6㎞ロス)
セイコーマート生田原店     18:25~18:29  買物 149㎞
生田原温泉ホテルノースキング  18:32        到着 150㎞

《生田原温泉ホテルノースキング》泊

(10/16)
レンタカー
生田原温泉ホテルノースキング   6:16        出発 150㎞
146㎞ポスト          6:32~11:45  撮影 159㎞
旭川紋別道瀬戸瀬IC      12:21        入  187㎞
道の駅しらたき(奥白滝IC)  12:48~13:14  食事 225㎞
旭川紋別道白滝IC       13:24        出  236㎞
白滝発祥の地          13:31~14:22  撮影 244㎞
旭川紋別道白滝IC       14:29        入  252㎞
旭川紋別道比布JCT料金所   15:14           316㎞
道央道滝川IC         15:55        出  379㎞
新十津川駅           16:08~16:16  見学 388㎞
セイコーマート新十津川店    16:21~16:25  買物 389㎞
サンヒルズ・サライ       16:31        到着 393㎞

《サンヒルズ・サライ》泊

(10/17)
レンタカー
サンヒルズ・サライ        6:43        出発 393㎞
豊ヶ丘陸橋            7:24~8:54   撮影 428㎞
下徳富下5号線踏切        9:20~10:11  撮影 450㎞
深川留萌道北竜ひまわりIC   10:56        入  488㎞
深川留萌道留萌幌糠IC     11:03        出  497㎞
藤山-幌糠間のポイント近く   11:11~12:07  撮影 503㎞
深川留萌道幌糠IC       12:11        入  507㎞
深川留萌道秩父別IC      12:30        出  531㎞
GS(深川市北光町)      12:37~12:41  給油 537㎞
道の駅ライスランドふかがわ   12:47~13:15  食事 542㎞
GS(東神楽町北一条東)    14:10~14:14  給油 581㎞
タイムズカーレンタル旭川空港前店     14:25        到着 588㎞(13,100)
 燃費 17.9㎞(車載表示)、17.1㎞(満タン計算)

タイムズカーレンタル 14:30 → 旭川空港 14:33     送迎車
旭川空港 16:20 → 羽田空港 18:10      JAL556便
   (定刻 16:20)   (定刻 18:10)
羽田空港第1T 18:35 → 第2T 18:40    シャトルバス
羽田空港第2T 19:05 → 新百合ヶ丘駅 20:21 小田急バス
新百合ヶ丘駅 20:29 → 唐木田駅 20:42    小田急線快速急行




Nikon D500 & Nikon1 J4



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