北越急行 / ほくほく線 (犀潟→六日町) 乗車記

2021.8.7


乗車区間  (直江津 13:53 →) 犀潟 → 六日町 14:39 → (越後湯沢 14:54)
乗車列車  超快速「スノーラビット」 3841M 直江津発、越後湯沢行き
車両  北越急行HK100形電車0,100番台 / HK100-8 + HK100-102(2両)

北越急行/ほくほく線・路線図

北越急行/ほくほく線について
 ほくほく線は、新潟県南魚沼市の六日町駅から同県上越市の犀潟駅までを結ぶ北越急行の鉄道路線。 北陸方面への短絡線の役割を有する国鉄の予定線「北越北線」として1968年に着工され、紆余曲折の末、北越急行によって1997年3月22日より営業を開始した。開業以来、上越新幹線と連絡する列車の運行が行われていて、2015年3月14日の北陸新幹線の長野-金沢間延伸開業までは、首都圏と北陸を結ぶメインルートとして特急「はくたか」が同線を経由して運転されていた。
 開業時から一部の特急「はくたか」で日本の狭軌在来線最高速度となる 140 km/h運転が行われ、1998年12月からは 150 km/h運転が、2002年3月以降はさらに高速となる160 km/h運転が開始された。2015年3月14日の特急「はくたか」運行終了により最高速度 160 km/hで運行する列車は無くなり、2023年3月現在は HK100形による普通列車が最高速度 95 km/hで運転されている。
営業距離  六日町-犀潟 59.5㎞ 電化・非電化 直流電化
2019年度輸送密度  六日町-犀潟 1,293人 単線・複線 単線
三陸鉄道主要株主
(2023.3.31現在)
 新潟県 54.84%、上越市 13.18%、十日町市 11.94%、
 第四北越銀行 5.00%、第四ジェーシービーカード 3.33%、
 東北電力 3.33%、南魚沼市 2.00%、整理回収機構 1.67%、
 大光銀行 1.67%、湯沢町 1.15%

2023.9.1 作成


 えちごトキめき鉄道がJR西日本から購入した413,455系電車を撮影に、青春18きっぷを利用して撮影に出かけた。1泊2日の日程で、初日に中央本線、大糸線に乗車して糸魚川まで行き、えちごトキめき鉄道で移動して高田駅近くに宿泊した。旅行二日目に、撮影後直江津まで移動して、ほくほく線直通の「スノーラビット」に乗車して越後湯沢に向かった。えちごトキめき鉄道を利用する直江津からは「えちごツーデイパス(大人の休日倶楽部用)」を利用した(大人の休日倶楽部用は糸魚川駅では購入できないため)。
 ほくほく線には特急「はくたか」に三度乗車したことがあるがあまり印象に残っていない。1998年の雨飾山登山の帰りに直江津-越後湯沢間に乗車したが、指定席券を確保していなかったので全区間立ちっぱなしだった。翌年の黒部五郎岳登山の帰りに富山-越後湯沢間を指定席に乗車し、2012年には直江津-越後湯沢間の指定席に乗車した。ほくほく線内は 160㎞走行で、あっという間だった気がする。

 えちごトキめき鉄道/JR東日本 / 直江津駅(新潟県上越市) / 13:53 発車

 次のほくほく線直通は 13:16発の六日町行きだが、せっかくなのでその次の越後湯沢行きの「超快速ラビット」に乗車した。そのため乗り換え時間が1時間あったので、改札で18きっぷの使用開始のスタンプを押してもらった。越後中里までは「えちごツーデイパス」が有効だが、越後湯沢で改札を出なくて済むようにここでスタンプを押してもらった。
 ホームに戻り1両編成の六日町行きを見送ると、まもなく反対ホームに止まっていたほくほく線の車両の車内が開放された。案内がないのでわかりにくいが、行き先が越後湯沢に変わり、ドア開放ボタンが点灯した。
 超快速「スノーラビット」とは、ほくほく線経由で越後湯沢-直江津間を運行している快速電車。停車駅が少ない速達性を強調して、超快速という独自の列車種別が付けられた。北陸新幹線で東京と上越地区を移動する乗客を狙ったサービスで、所要時間は遜色なく、料金は1,000円以上安くなる。運行本数が1往復半なので競合するとまでは行かないが、赤字ローカル線として面白いところに目を付けたと思う。

 信越本線/ほくほく線/上越線
 超快速「スノーラビット」 3841M 直江津(13:53)発、越後湯沢(14:54)行き

 
北越急行HK100形電車0,100番台 / HK100-8 + HK100-102(2両)

 「スノーラビット」は、4割ほどの乗客を乗せて直江津を出発した。最速の「スノーラビット」は十日町だけ停車だが、この電車は虫川大杉、まつだい、六日町にも停車する。それでも所要時間は1時間1分で、十分に俊足だ。
 犀潟を通過すると、信越本線から離れてほくほく線に入る。ほくほく線両端の犀潟と六日町近くに踏切があるほかはほとんど高架かトンネルだ。「はくたか」運行時は最高速度 160㎞だったが、現在の申請最高速度は 130㎞で、車両の性能で実際には 110㎞だ。
 左手には広大な水田が広がり、米どころ新潟らしい風景だ。また、その向こうには特徴的な米山がそびえている。標高は 996メートルしかないが、もっと高く感じる立派な山だ。  

 車窓 / 米山(犀潟→くびき)

 最初の停車駅は虫川大杉駅で、所在地は新潟県上越市浦川原区(旧・浦川原村)だ。不思議な名前の駅名の由来は、近くの白山神社境内に立つ、国指定の天然記念物「虫川の大スギ」に因むとのことだ。上越市中心市街地から東に位置し、東頸城丘陵の西端に位置する。

 虫川大杉駅(新潟県上越市) / 14:08

 次の停車駅はまつだい駅で、所在地は新潟県十日町市(旧・松代町)だ。駅名が平仮名の理由は、利用者や地域住民に親しみやすくすることと、「松代」と漢字表記にすると、開業当時に存在していた長野電鉄屋代線の松代駅(まつしろえき)と重複するためとのこと。

 まつだい駅(新潟県十日町市) / 14:18

 十日町市は中越地方に区分されるが、旧・松代町は合併前は東頸城郡で上越地方(東頸城地域)に属していた。しかし上越地方よりも中越地方の十日町市と生活圏が重なっていたため、区分が難しい地域だった。気象注意報・警報の発表区域においては合併後もしばらく上越地方に属していたが、2005年7月7日から中越地方の十日町地域に移されたとのこと。

 車窓 / 信濃川(まつだい→十日町)

 ほくほく線はスーパー特急の走行が計画されていた時期もあり、全線ににわたって高規格路線で建設された。そのため急なカーブはなく、高架とトンネルで高速で走行できるように造られている。全区間の2/3がトンネルで、特に山間部では車窓を楽しむのには条件が悪い。
 十日町駅は新潟県十日町市にあり、JR東日本の飯山線との接続駅になっている。十日町市の中心駅で、思っていたより多くの乗客があった。ほくほく線沿線の中心駅で、飯山線においても新潟県側の運転上の要衝となっている。

 十日町駅(新潟県十日町市) / 14:27~28

 十日町から二つ目の駅の美佐島駅は、地下にあることで(マニアには)有名な駅だ。ほくほく線では最長の赤倉トンネルの中にあるが、このトンネル内には赤倉信号所も設置されている。昨日は、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの筒石駅を通過し、このあとは上越線の土合駅を通過するが、いずれの地下駅にも降りる時間は無い。
 赤倉トンネルを抜けると魚沼丘陵駅で、魚沼盆地に向けて右カーブしながら下っていく。正面から左手にかけて八海山の大きな山容が目に飛び込んでくる。関越高速バスから何度も眺めたことのある印象的な山塊だ。

 車窓 / 八海山(魚沼丘陵→六日町)

 左手から上越線が近づいてくると間もなく六日町駅だ。旧・六日町の中心地区にある駅で、まとまった乗車があった。ここから越後湯沢までは JR上越線を走る。

 六日町駅(新潟県南魚沼市) / 14:39

 車窓 / 巻機山(塩沢→上越国際スキー場前)

 その先左手にはシーズンオフのスキー場の殺風景な風景が広がる。山の斜面に造られたスキー場は痛々しく、越後湯沢付近にそびえているリゾートマンションは場違いな不思議な存在だ。

 車窓 / 飯士山(大沢→石打)

 六日町-越後湯沢間の途中駅には停車しないで、上越線内も結構なスピードでとばしていく。沿線の建物が増えていき市街地に入ると、間もなく終点の越後湯沢駅に到着した。
 越後湯沢にはほくほく線直通線用の0番ホームに到着した。新幹線に乗り換える乗客が多いが、18きっぷ利用なので普通電車で水上へ向かう。同じように上越線ホームに向かう乗客もまた多い。上越線の越後中里-水上間は運転本数が少なく一日6往復しかなく、うち一本は臨時で夏休み期間と週末に運行されている。

 JR東日本 / 越後湯沢駅(新潟県南魚沼郡湯沢町) / 14:54 到着

 転換クロスシートで過ごした1時間は快適だった。線路の規格が高く車両も高性能なので乗り心地も良かった。トンネル区間が多いので車窓については今ひとつだが、それでも米どころ新潟らしい景色を楽しむことが出来た。新型コロナウィルスの感染の広まりが収まらない中なので、車内は空いていた。本来ならば、もっと混雑するのだろう。
 独自の列車種別である超快速「スノーラビット」は、2022年3月11日までは上り1本・下り2本が設定されていたが、2023年3月18日のダイヤ改正で廃止されてしまった。このダイヤ改正で、六日町-犀潟間の線内で通過運転を行う定期列車が全廃となり、最高速度が 110㎞ から 95km/hに引き下げられた。新型コロナウィルスの感染拡大の影響で利用客が大幅に減ってしまったので、保守費用など経費の削減が目的のようだ。超快速の設定といった攻めの姿勢から、守りの方向に変更せざるを得ない状況になってしまったようだ。



ほくほく線 超快速「スノーラビット」 3481M
2021.3.13 改正ダイヤ
  発 
JR東日本
信越本線
直江津 13:53
黒井 通過
北越急行
ほくほく線
犀潟 通過
くびき 通過
大池いこいの森 通過
うらがわら 通過
虫川大杉 14:08 14:08
ほくほく大島 通過
まつだい 14:18 14:18
十日町 14:27 14:28
しんざ 通過
美佐島 通過
魚沼丘陵 通過
六日町 14:39 14:39
 JR東日本
上越線
塩沢 通過
上越国際スキー場前 通過
大沢 通過
石打 通過
越後湯沢 14:54



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