入間基地航空祭 2013

2013年11月3日(日)


開催日時
 2013月11日3日(日・文化の日) 9:00〜15:00
場  所
 航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市稲荷山2−3)

(11/3 曇時々晴)

 文化の日恒例の入間基地航空祭に出かけた。テレビドラマなどの影響で更なる混雑が予想されたが、がんばっても無駄だと思い昨年と同じ時間に出かけた。
 8時前になったが、稲荷山公園駅に到着して驚いた。北門に並ぶ行列は駅前ロータリーをあふれ、踏切まで続いて、その先は並べないので改札前に人があふれていた。ここにいても人があふれ続けると思われるので、人をかき分け稲荷山門に歩いていった。稲荷山門入り口も人でいっぱいだったが、歩道までにはあふれていなかった。
 これだけの混雑なのに、ゲートオープンとなったのは昨年の8時より15分ほど遅かったと思われる。これだけ混雑しているので、ゲートオープンだけは早めることはできなかったのだろうか。さらに、エプロン地区オープンも昨年より15分遅い8時45分だった。
 これだけの混雑で最前列を確保ずるのは不可能だったので、R/W35を確認して、会場北側の適当な場所に陣取った。早速地上展示機を見て回るが、まだ開場間もないのにロープ前はシートと人の壁ができていて、展示機体の撮影に来労した。特に、F−2とF−15は苦労して何とか撮影することができた。しかし、ブルーインパルスの撮影はあきらめた。
 今年の地上展時機はほぼ例年通りだ。F−4(RF−4)がなく、その代わりF−15が二機いる。また、海自の機体もいない(SH−60は展示予定だったが、キャンセルになったとのこと)。YS−11FCは飛行展示後地上展示されたようだが、大混雑なので撮影していない。陸自のOH−1は「第1対戦車ヘリコプター隊」のマークをつけているが、どこの所属かは確認していない。

地上展示エリア外だが、飛行展示に参加する地元の機体等が待機している

 今年のフライトプログラムは、ほぼ例年通りの内容だ。一昨年から行われたF−2のフライトがなくなったのは残念だが、昨年から行われるようになったF−15のフライトは行われる。ただし、F−15のフライトはブルーインパルスの後に行われるので、地上展示機の帰投をかねて行われると思われる。
 天気はあいにくの曇り空で、時折日が差す明るい天気だが、もやが掛かって視程が悪いのが残念だ。風はほとんどないように感じられるが、アクティブ・ランウェイは35だ。開場オープンが遅く地上展示機撮影が最優先だったので、ウエザーチェックのT−4についてはノーマークだ。
 フライトプログラムは、例年通りフライトチェック展示から始まる。ここ数年と同様YS−11FC とU−125の二機によるフライトだ。青空も少し見えるが視程は非常に悪く、超望遠での撮影は写真にならない。地味なフライトだが、YS−11FCのフライトは非常に貴重だ。アナウンスではまだまだ現役で活躍するよいっているが、いつまで見ることができるのだろうか。 

フライトチェック展示 (YS-11FC + U-125、飛行点検隊、入間基地所属)
YS-11FC (12-1160) + U-125 (49-3043) U-125 飛行点検機 (49-3043)
YS-11FC 飛行点検機 (12-1160)

 次の飛行展示は、地元航空総隊司令部飛行隊のT−4 五機によるフライトだ。T−4が三機、二機のフォーメーションで離陸する。フライト内容は例年通りで、四機による編隊飛行が隊形を変え何度も繰り返され、その合間にソロによるフライトが挟まれている。見事に決まった編隊飛行と、軽快なソロ・フライトが織り交ぜられ、なかなか見応えのあるフライトだ。

編隊飛行 (T-4×5、航空総隊司令部飛行隊、入間基地所属)
56-5735、46-5723、96-5776、3機の離陸
26-5689、96-5777、2機の離陸
ダイヤモンド隊形
アローヘッド隊形
96-5777 のソロ・フライト ハンマーヘッド隊形

 昨年はU−125Aが百里からリモートで参加したが、今年は例年通り地上展示されていたU−125AとUH−60Jが救難展示を行った。滑走路側に厚い人の壁ができているので、低い位置で行われるUH−60Jの救助活動はよく見ることができない。しかし、全く普通の救難展示のようだ。

救難展示 (U-125A + UH-60J、百里救難隊、百里基地所属)
UH-60J 救難ヘリコプター (98-4569)
U-125A 捜索救難機 (22-3020)

 プログラムでは「CH−47J、U−125A & UH−60J」となっていて、救難展示終了後、同じ航空救難団所属のCH−47Jによる機外懸吊展示が始まる。毎年あまり工夫がないので、地味なフライトであまり印象に残らない。また、航空救難団のMCのアナウンスは名物となっているようだが、個人的にはただうるさいだけとしか感じられない。

機外懸吊展示 (CH-47J、入間ヘリコプター空輸隊、入間基地所属)
CH-47J (57-4494) が飛行展示を行う

 例年通り、救難展示の前にC−1・六機にU−4・一機が離陸し、CH−47Jのフライトの後に地元402飛行隊のフライトが始まった。編隊飛行・機動飛行・空挺降下など、昨年と内容は同じだが、いろいろ変化のあるフライトを楽しめた。ファイター系のような派手さはないが、大型機ならではの迫力あるフライトを堪能できた。こうしたフライトが見れるのは、入間基地くらいだろう。また、陸上自衛隊第1空挺団の空挺降下が、フライトに花を添えた。
 救難展示の着陸からランチェンとなり、アクティブ・ランウェイは17となってしまった。離陸を楽しみにこの場所を選んだが、この場所からは離陸ポイントはずっと遠くなり撮影はできなくなってしまった。確かに、無風から南風になってしまったように感じる。

航過飛行 & 空挺降下 (C-1×6 + U-4、第402飛行隊、入間基地所属)
救難展示の前に、C−1・六機とU-4・一機が続けて離陸した
デルタ隊形
(78-1023、68-1018、78-1025、18-1031、78-1022)
U-4 (75-3252) & C-1 (98-1029)
U-4 (75-3252)はソロでパス ファン・ブレイク / C-1 (18-1031)
空挺降下 (10人ずつ) / C-1 (98-1029 & 68-1018) / 陸上自衛隊/中央即応集団/第1空挺団

 今回のブルーインパルスの展示飛行は、変則的に4番機が欠如した5機で行われた。バードストライクの影響により2機が使用できず、機材の都合上5機しか入間には来ていない。金曜日の予行の段階で6番機は機体番号の着いていない予備機で行われたが、土曜日にはその予備機に「6」番機のマークがつけられていた。
 天気の方は薄日が差したりして少し条件は良くなってきたが、視程は悪いままで遠くの機体はクリアには見ることができない。また、背景はほとんど真っ白なので、スモークは映えないのが残念だ。また、会場内は大混雑だが、フライトの間は人の動きがなくなるので、この時間になると例年並みの混雑といった感じだ。
 「第一区分」でフライトが始まったが、一部に演目の入れ替えがあった。これは4番機がいないための変更か否かはわからない。展示飛行は順調に行われたが、ラインアブレストロールが行われ、オポジットトライアングルのアナウンスが流れだしたところで、ストップミッションとなってしまった。飛行展示エリア内に他航空機の進入があったとしかアナウンスはなかったが、基地近辺でドクターヘリによる急患搬送がおこなわれていたようだ。そのまま10分あまりホールドとなっていたが、まだしばらく時間が掛かるということで、演技は中止となってしまった。昨年のバードストライクによる中止に続き、今年もこんな形でブルーインパルスの展示飛行は終了になってしまった。
 この天候のせいと突然の幕切れのため、何とも不満の残るブルーインパルスとなってしまった。エアフェスタ浜松本番は雨でフライトが行われなかったので、非常に楽しみにしていたので非常に残念だ。

ブルーインパルス (T-4×5、第11飛行隊、松島基地所属)
ダイヤモンド(デルタ)・テイクオフ & ダーティーターン (1-3番機)
ファン・ブレイク (1-3番機)
4ポイント・ロール (5番機)
チェンジ・オーバー・ターン (1-3、6番機)
サンライズ (1-3、6番機)
スロー・ロール (6番機)
チェンジ・オーバー・ループ (1-4番機)
バック・トゥー・バック (5、6番機) トレイル・トゥ・アブレストターン (1-3番機)
オポジット・コンティニアス・ロール (5、6番機) 3シップ・インバート (1-3番機)

 フライト・プログラムの最後は、F−15Jとなっていて、地上展示されていた二機のF−15J(DJ)が飛行展示を行う。戦闘機二機でのフライトがリモートで行われず、離陸準備から離陸まで見ることができるのは、気の利いた演出であると思う。
 エンジンスタートされ離陸準備が済んだが、管制から許可が下りず予定時間になっても動き出さずなんだかいやな予感がした。結局、離陸時刻は飛行展示終了時間の14:45。1番機、2番機と順番にアフターバーナーを使用しての迫力ある離陸を披露。しかし、肝心のフライトは二機によるローパス一回だけで、そのまま小松に帰投してしまった。

機動飛行 (F-15J×2、第303飛行隊、小松基地所属)
F-15DJ (52-8061)、離陸 F-15J (42-8838)、離陸
二機によるロー・パス一回だけ

 F−15が会場を去ってすぐに既にスタンバイしていたF−2が離陸滑走を始める。こちらもアフターバーナーを使用して離陸、早めに浮いて機体を大きく左右に振り、物凄い爆音を残して三沢基地へ帰って行った。F−15で消化不良気味だったが、このF−2は魅せてくれた。
 その後、あまり間をおかず順次外来機は帰投していた。しかし、R/W17なのは残念だ。人の厚い壁や駐機してある機体が邪魔で離陸する機体が見えない。そのため、U−125Aとブルーインパルス5番機の写真はない。陸自のUH−1Jをもって帰投は終了した。T−400は帰投しないようだ。

外来機帰投
F-2A 戦闘機 (83-8544) / 航空総隊/北部航空方面隊/第3航空団/第3飛行隊 (三沢基地)
C-130H (75-1078) / 第401飛行隊 (小牧基地)
ブルーインパルス 1−3番機 (松島基地)
ブルーインパルス 6番機 (松島基地)
UH-60J (98-4569) / 百里救難隊 (百里基地)
AH-1S (73444)
/ 陸上自衛隊/第4対戦車ヘリ隊 (木更津駐屯地)
OH-1 観測 (32615)
/ 陸上自衛隊/第1対戦車ヘリ隊 (帯広駐屯地)
UH-1J (41926)
/ 陸上自衛隊/東部ヘリコプター隊 (立川駐屯地)

 帰りはとりあえず稲荷山公園駅に戻り、心配していたほど混雑していないのを確認して、上り臨時改札口から電車に乗ることにする。それなりに混雑は激しかったが、2,3本電車を待つことで無事電車に乗ることが出来た。
 帰ってWEB上のニュースで確認すると、今年の人出は32万人だったそうだ。昨年は22万人との発表だったので、10万人来場者が増えたことになる。テレビの影響が大きかったのだろうが、さすがに今年の人数では会場のキャパシティーを超えていると思う。来年は何らかの対策が必要だ。
 昨年は素晴らしい天候に恵まれ、F−2とF−15の機動飛行を見ることが出来た素晴らしい航空祭だった。ブルーインパルスのフライトがバードストライクにより最後の三つの演目がキャンセルになってしまったとはいえ、申し分のないフライトだった。それと比べると、今年の航空祭は今ひとつだったといわざるを得ない。天気と人出の件はどうしようもないことだが、F−15のフライトは肩すかしを食らってしまった。仕方ないこととはいえ、5機でのブルーインパルスは何ともいえない。来年に期待することにしよう。


地上展示機
CH-47J(LR) 輸送ヘリコプター [27-4488] / 航空支援集団/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊 (入間基地)
C-1 中型輸送機 [28-1002] / 航空支援集団
/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)
C-130H 輸送機 [75-1078] / 航空支援集団
/第1輸送航空隊/第401飛行隊 (小牧基地)
C-1 中型輸送機 [58-1012] / 航空支援集団
/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)
U-4 多用途支援機 [75-3251] / 航空支援集団
/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)
T-400 基本操縦練習機 [41-5053] / 航空支援集団
/第3輸送航空隊/第41教育飛行隊 (美保基地)
UH-1J 汎用ヘリ [41926] / 陸上自衛隊/東部方面隊/東部方面航空隊/東部ヘリ隊/第1飛行隊 (立川駐屯地)
OH-1 観測ヘリ [32615] / 陸上自衛隊/北部方面隊/北部方面航空隊/第1対戦車ヘリ隊/本部付隊 (帯広駐屯地)
AH-1S 対戦車ヘリ [73444] / 陸上自衛隊/東部方面隊/東部方面航空隊/第4対戦車ヘリ隊/第2飛行隊 (木更津)
UH-60J 救難ヘリコプター [98-4569] / 航空支援集団
/航空救難団/百里救難隊 (百里基地)
U-125A 捜索救難機 [22-3020] / 航空支援集団
/航空救難団/百里救難隊 (百里基地)
F-2A 戦闘機 [83-8544] / 航空総隊
/北部航空方面隊/第3航空団/第3飛行隊 (三沢基地)
F-15DJ 戦闘機 [52-8061] / 航空総隊
/中部航空方面隊/第6航空団/第303飛行隊 (小松基地)
F-15J 戦闘機 [42-8838] / 航空総隊
/中部航空方面隊/第6航空団/第303飛行隊 (小松基地)
U-4 多用途支援機 [95-3254] / 航空総隊
/航空総隊司令部飛行隊 (入間基地)
T-4 中等練習機 [36-5708] / 航空総隊
/航空総隊司令部飛行隊 (入間基地)
T-7 初等練習機 [46-5922] / 航空教育集団
/第11飛行教育団/第1飛行教育隊 (静浜基地)
T-4 [86-5607、06-5633、06-5646、06-5650]
/ 航空総隊司令部飛行隊
T-4 [56-5735、96-5776、46-5723、26-5689、96-5777]
/ 航空総隊司令部飛行隊
T-4 中等練習機 [76-5757] / 航空総隊
/航空総隊司令部飛行隊 (入間基地)
CH-47J(LR) 輸送ヘリコプター [57-4494] / 航空支援集団/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊 (入間基地) CH-47J(LR) 輸送ヘリコプター [67-4496] / 航空支援集団/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊 (入間基地)

装備品、他
地対空誘導弾パトリオット・ミサイル発射システム / 航空総隊/中部航空方面隊/第1高射群/第4高射隊 (入間基地)
発射機 [49-3017] レーダー装置 [49-3087]
射撃管制装置 [49-0295]
移動式警戒監視システムJ/TPS-102/航空総隊/中部航空方面隊/中部航空警戒管制団/第2移動警戒隊(入間基地)


移動式3次元レーダー装置 J/TPS-102 [46-8313]
統制装置 [46-8513]
中継装置 [46-8460]
水タンク車 [47-7231] / 航空総隊/中部航空方面隊
/中部航空警戒管制団/第2移動警戒隊 (入間基地)
地上移動局衛星通信装置 J/VRC-601 [45-3719]
/ 航空総隊/中部航空方面隊/中部航空警戒管制団
/第2移動警戒隊 (入間基地)


移動の記録

自宅 6:20頃 → 豊田駅南口付近 6:40頃      POLO TSI
豊田駅 6:51 → 国分寺駅 7:04          JR中央線「快速」
国分寺駅 7:07 → 東村山駅 7:21         西武国分寺線(各停)
東村山駅 7:22 → 所沢駅 7:25          西武新宿線「急行」
所沢駅 7:27 → 稲荷山公園駅 7:44        西武池袋線「準急」

稲荷山公園 16:30頃 → 所沢前 16:45頃     西武池袋線「準急」
所沢駅 16:50 → 東村山駅 16:53        西武新宿線「各停」
東村山 17:16 → 国分寺駅 17:28        西武国分寺線(各停)
国分寺駅 17:31 → 豊田駅 17:47        JR中央線「快速」
豊田駅南口付近 18:00頃 → 自宅 18:30頃    POLO TSI



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