特急「きりしま」3号 (宮崎→鹿児島中央) 乗車記

JR九州787系電車


JR九州 / 日豊本線・鹿児島本線


2016.3.16


乗車列車  特急「きりしま」3号 6003M 宮崎発、鹿児島中央行き
乗車区間  宮崎 7:18 → 鹿児島中央 9:25
使用路線  宮崎(日豊本線)鹿児島(鹿児島本線)鹿児島中央
車両  JR九州787系電車 / BO-109編成 (4両/大分車両センター)

特急「きりしま」について
 「きりしま」は、JR九州が宮崎駅・国分駅-鹿児島中央駅間を、日豊本線・鹿児島本線経由で運行する特別急行列車。1995年4月20日のダイヤ改正で特急「にちりん」の末端区間となる南宮崎-西鹿児島(現・鹿児島中央)間を系統分割し、同じく宮崎-西鹿児島間を運行していた快速「錦江」と統合する形で運行を開始した。宮崎県と鹿児島県県境付近に広がる霧島山が列車名の由来となっている。

特急「きりしま」3号
  2015.3.14改正ダイヤ

きりしま 3号 編成図
←鹿児島中央             宮崎→
1号車 2号車 3号車 4号車
グリーン
指定席
普通車
指定席
普通車
自由席
普通車
自由席
普通車
自由席
発 
宮崎 7:18
南宮崎 7:21 7:22
清武 7:28
都城 8:06 8:07
西都城 8:10
霧島神宮 8:37
国分 8:48 8:49
隼人 8:52 8:52
帖佐 9:03
鹿児島 9:20 9:21
鹿児島中央 9:25

2023.8.21 作成


 2016年3月に、JR九州が発売する「HAPPY BIRTHDAY KYUSYU PASS」を利用した九州旅行に出かけた。誕生月の三日間管内の特急グリーン車に乗り放題のきっぷだが、指定席(グリーン車)の利用回数が6回となっている。また、「HAPPY BIRTHDAY KYUSYU PASS」は2016年度で発売が終了となってしまうようなので、今回しか利用する機会はなかった。
 九州は学生時代に四年間住んでいて、その後も何度か旅行したこともあるので、主だった観光地はほとんど見たことがある。そんなわけで、観光は一切せずひたすら特急のグリーン車に乗って回った。しかし、乗っているだけでは旅行気分が出ないので、九州三都市の路面電車に乗り、撮影もした。そのほかに、出発日が重なる「ななつ星in九州」と山陽新幹線を撮影した。九州までのアクセスはJALのマイレージを利用。福岡空港に空路で入り、宮崎、長崎、熊本に宿泊して、熊本空港から東京に帰った。
 宮崎に宿泊した旅行二日目に、宮崎から「きりしま3号」に乗車して鹿児島中央に向かった。日豊本線の宮崎-鹿児島中央(鹿児島)間についてだが、19年前の九州登山の時に国分から霧島神宮まで乗車した。メモによると「きりしま6号」に乗車となっていて、赤く塗装された 485系「RED EXPRESS」だった。飛行機で鹿児島空港に到着して、高千穂峰登山のため高千穂河原に向かう途中だった。その区間以外には乗車したことがない。

 JR九州 / 宮崎駅(宮崎県宮崎市) / 7:18 発車

 「きりしま3号」の発車時間が 7:18 で、ホテルの朝食が 6:00 からだったので、ゆっくり朝食をとってから出発することが出来た。ホテルは 6:30 から朝食開始のところが多いので、ホテルでの朝食はあきらめて出発することが多い。もっと早く出発する場合はどうしようも無いが、この30分の違いは非常にありがたい。
 宮崎から鹿児島中央まで乗車する「きりしま3号」は 787系電車 BO-109編成、四両編成だ。乗車するグリーン席は先頭車1号車の運転席寄り半室だ。乗降口とデッキは車端(後部)にある普通の構造なので、一般席を通ってガラスの扉を手で開けてグリーン室に入る。座席は3列×3+2席の配置で11席、783系の座席をスマートにしたようなデザインで好感が持てる。入り口のガラス扉のため、単独席側(C席)の4番が無い。乗客はずっと私一人で、完全な貸切状態だった。

 特急「きりしま」3号 6003M 宮崎(7:18)発、鹿児島中央(9:25)行き
 
JR九州787系電車 / BO-109編成 (4両/大分車両センター)

 787系は昨日乗車した「にちりん」の 783系と違い、正面は壁になっていて前方の展望が無いのは残念だ。また、だんだん山の中に入って行くのであまり車窓には恵まれない。しかし、吉都線の分岐駅の都城を過ぎると、しばらくの間右手に懐かしい高千穂峰の姿が見えるようになる。非常に目立つ山容で、19年前にはあの頂に登って山小屋に宿泊した。

 車窓 / 高千穂峰(五十市→財部)

 利用したことのあるはずの霧島神宮、国分と停車して、隼人では上り普通電車と交換した。普通電車は鋼製車体の 415系で、このエリアではまだ普通に走っていた。(しかし、2022年9月のダイヤ改正で、運用を終了した。)

 隼人駅(鹿児島県霧島市) / 8:52

 帖佐を発車して重富を過ぎると、線路は鹿児島湾沿いを走るようになり、鹿児島のシンボルである桜島の大きな姿が目に入ってくる。

 車窓 / 桜島(竜ヶ水→鹿児島)

 結局、グリーン車の乗客は私1人だったが、普通車の方はそれなりに乗客がいたようだ。特に、国分から先はどの駅からも乗車する姿を見かけた。鹿児島は非常に大きな都市なので、その近郊では大きな需要があるようだ。
 約17ぶりに訪れた鹿児島中央駅(以前は西鹿児島駅だった)は、九州新幹線開業により見違えるように大きく変わっていた。その時は新駅舎だけ完成し、周辺は再開発の真っ最中だった。県道上にあった市電の電停は駅前広場に移動され、安全性と利便性が大きく向上した。

 JR九州 / 鹿児島中央駅(鹿児島県鹿児島市) / 9:25 到着

 宮崎-鹿児島間は県庁所在地どおし都市間輸送の需要はあるようだ。同区間には宮崎交通の高速バス「はまゆう号」が運行されていて、「きりしま」と競合関係にあった。(しかし、新型コロナウイルス感染症拡大のため運休となり、その後運行再開はしていない。)



日豊本線(南宮崎-鹿児島間)について
 日豊本線は、福岡県北九州市小倉北区の小倉駅から大分駅、延岡駅、宮崎駅および都城駅を経由して、鹿児島県鹿児島市の鹿児島駅までを結ぶ JR九州の鉄道路線(幹線)。鹿児島本線と双並ぶ九州縦貫幹線で、九州東部の 462.6㎞ を南北に縦断する九州でもっとも長い鉄道路線。
 JR九州は、1日の1キロ当たりの平均乗客数が2千人未満となる線区の収支を 2018年度分から公表している。2021年度に公表されたのは13路線18線区で、その中に日豊本線の「佐伯-延岡」間と「都城-国分」間が含まれている。
 日豊本線(南宮崎-鹿児島)
営業距離  南宮崎-都城 47.4㎞
 都城-国分 42.2㎞
 国分-鹿児島 30.5㎞
電化・非電化 交流電化
2019年度輸送密度
()内は2021年度
 南宮崎-都城 3.503人 (2,701)
 都城-国分 1,389人 (830)
 国分-鹿児島 11,084人 (8,729)
単線・複線 単線



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