青春18きっぷ・身延線 乗車

2023.12.31


 ルート   唐木田~多摩センター~橋本~八王子~高尾~甲府~富士~熱海~藤沢~新百合ヶ丘~唐木田


12/31(日) 雨のち曇時々晴

 18きっぷを使って、乗りつぶしとしては未乗車路線となっている身延線に乗車してきた。スケジュールの都合で、大晦日となってしまった。大晦日なので早めに家に帰らなければならないので、電車を乗り継ぐだけの旅になってしまった。どちらから回ろうか考えたが、甲府から富士に南下するルートにした。
 身延線の普通電車で全区間乗り通したことが一度ある。40年以上前の学生時代に、信州旅行の帰りに実家の静岡に戻るために甲府から富士まで乗車した。記録がないのではっきりしないが、引退間際の旧型国電に乗車した記憶がある。その後、旅行や登山などの帰りに、165系・急行「富士川」に何度か乗車した。最後に乗車したのは、特急「ふじかわ」に格上げされた翌年(1996年)に、金峰山登山の帰りに乗車した。いずれも乗車したのは甲府からだった。
 出発の時点では雨が降っていたが、午前中には雨が上がる予報となっている。

 小田急/多摩線 各停 唐木田 7:14 (定刻7:12) → 小田急多摩センター 7:16 (定刻7:14)

 小田急/多摩線 各停 唐木田発、新百合ヶ丘行き

 小田急3000形電車
 3259F(6両/海老名検車区)


 唐木田から乗車する普通電車は下り電車の折り返しでちょうど入線したところだったが、車両停車位置がずれているということでなかなかドアが開かなかった。どうしたわけかこの修正にかなり手間取り、折り返しの発車時間が2分遅れてしまった。

 多摩センターで京王相模原線に乗り換えるが、大晦日の朝のせいか駅構内には人が少ない。この時間帯に出かける人は少ないようだ。

 京王/相模原線 区間急行 京王多摩センター 7:26 → 橋本 7:36

 京王線/相模原線 区間急行 新宿発、橋本行き

 京王9000系電車
 9738F(10両)


 乗車した橋本行きの車内はがらがらで、隣ホームの新宿方面行き車内も空いていた。

 橋本まで来ると人の動きは多くなるが、構内の人の数は通常より少なく感じる。横浜線のホームに降りて八王子行きの上り電車に乗車したが、車内には空席があり座ることが出来た。コロナ禍以前だと八王子行きも結構乗客が多く座れないことが多かったが、今日が大晦日のせいで乗客が少ないのだろうか。

 JR東日本/横浜線 普通 707K 橋本 7:46 → 八王子 7:57

 横浜線 普通 707K 東神奈川発、八王子行き

 JR東日本E223系電車6000番台
  H-023編成(8両/鎌倉車両センター)


 途中駅でも乗車する人はいつもより少ないが、八王子が近づくと車内は少し混雑してきた。

 八王子では高尾行き中央線快速電車に乗り換える。中央本線の大月以西に行く電車はほとんどが高尾始発となってしまったので、高尾での乗り換えが必要となる。
 高尾行き 625T の前に「あずさ/富士回遊3号」が運転されている。八王子からも乗車があり、座席はほとんど埋まっているようだった。中央本線の特急は全席指定となってしまったが、座席未指定席特急券も発行されているので立っているのを覚悟すれば満席でも乗車出来るシステムだ。

 JR東日本/中央本線 快速 625T 八王子 8:06 → 高尾 8:13

 中央本線 快速 625T 東京発、高尾行き

 JR東日本E233系電車0番台
 T-71編成(10両/豊田車両センター)


 乗車したのは T71編成で、12年ぶりに増備された編成だ。車内はがらがらだった。

 唐木田を予定より1本早い電車で出発したので、高尾には予定より 10分くらい早く到着した。元々余裕を持った乗り継ぎを計画していたので、高尾での乗り換え時間は 32分ある。そのため、一度改札を出て駅前ロータリー付近をぶらついた。天気が良ければ小仏行きのバスに乗車するハイカーの姿が見られるだろうが、雨の大晦日なのでバス停付近に人影はない。
 何度か高尾駅を利用したことがあるが、立派な木造駅舎で寺社建築を思わせる風格がある。この駅舎は、大正天皇の大喪列車の始発駅として 1927年(昭和2年)に建てられた「新宿御苑仮停車場」を移築したものだ。大喪の儀の後、同停車場は鉄道省の所管となり、皇室墓地「武蔵陵墓地」に近いということから、地域の人々の努力などによって浅川停車場(現高尾駅)の2代目駅舎として移築されることが決まったということだ。

 高尾駅 / JR東日本・中央本線、京王・高尾線 (東京都/八王子市)
 

 乗車する甲府行き 527M は、大月発 1452M の折り返し運用となっている。1452M の到着を待つ間に、「あずさ5号」と「あずさ77号」が通過線(下り本線)を通過していった。どちらもほぼ満席のように見えた。

 JR東日本/中央本線 普通 527M 高尾 8:45 → 甲府 10:24

 中央本線 普通 527M 高尾発、甲府行き

 国鉄211系電車2000番台
 N-607編成(6両/長野総合車両センター)


 1452M は定刻の 8:40 に到着したが、乗客の数は多くなかった。車両は 211系六両編成で、2000番台なので車内は全てロングシートだ。先頭の6号車に乗車したが、車内はがらがらだった。

 小仏トンネルを抜けて神奈川県に入ると雨は上がっていて、一部青空も顔を出していた。途中駅でぱらぱら乗降があるが、車内はずっと空いたままだった。大月では多くの乗客が電車を降りたが、富士急行線に乗り換えるのだろうか。
 527M は平日と休日ではダイヤが大きく違い、休日は特急待避があるので所要時間が 15分長い。四方津では6分の停車時間があり、臨時「あずさ79号」に追い抜かれた。また、塩山では8分の停車時間があり、「かいじ7号」が後から入線して乗降扱い後追い抜いていった。「かいじ7号」の車内には空席が目立った。

 甲府駅 / JR東日本・中央本線、JR東海・身延線 (山梨県/甲府市)
いろり庵 きらく / カレーライス

 甲府では 35分の乗り換え時間があるので、改札内の駅そばで早めの昼食とした。JR東日本グループの「いろり庵きらく」という店で、狭い店内は立ち食いでは無くてカウンター席とテーブル席がある。今夜は自宅で年越しそばを食べる予定があるので、カレーライスを注文した。味の方は可も無く不可も無いといった所だが、とりあえず満足いくレベルだ。


 身延線の発車までまだ 20分あったが、ホームまで行ってみることにした。甲府駅は JR東海の身延線が乗り入れているが、施設の所有及び管理は JR東日本が行っている。身延線のホームは1番線の東京方が切り欠かれ、切欠き部を挟む形で2線がある。5番線には 富士行き 3630G が既に入線していて、4番線には 10:44発の静岡行き特急「ふじかわ6号」が停車していた。3両編成の「ふしかわ6号」の車内は空いていた。

 JR東海/身延線 普通 3630G 甲府 10:59 → 富士 13:57

 身延線 普通 3630G 甲府発、富士行き

 JR東海313系電車3000番台
 V-11編成(2両/JR東海/静岡車両区)


 富士行き 3630G は 313系3000番台二両編成で、車内はセミクロスシート仕様だ。既に乗車している人もいたので、後尾車両進行方向右側のボックス席に座った。甲府-富士間を運転しているのはワンマン運転の 3000,3100番台が中心で、一部に 2300,2600番台が運行に就いている。長時間の乗車なので、クロスシートの 3000,3100番台はありがたい。乗客はだんだん増えていったが、ボックス席は各1~2人程度で早めに埋まった。

 通常のワンマン運転で、無人駅では運転手に料金を支払い先頭のドアから降車し、乗車は先頭車両の後部ドアからだ。有人駅では全てのドアから乗降可能で、駅の改札で運賃を支払う。標準的なワンマン運転での乗降方法だが、列車に乗り慣れていない人にはわかりにくいらしい。無人駅で、開かないドアの前から乗車しようとして困っている人を何度も見かけた。また、ドアの開閉は半自動扱いなので、乗降の際は、自分でドア開閉ボタンを押さなければならない。
 甲府近郊では各駅で電車を降りる乗客がいた。南甲府では甲府行き電車が交換を待っていて、その先、東花輪で列車交換のため5分間の停車があった。東花輪は有人駅なので全てのドアが開いたので、ホームに降りてみた。

停車 / 南甲府駅(11:07~084) 停車 / 東花輪駅(11:23~28)

 列車は甲府盆地の中を走るが、南アルプス方面の山々は雲に覆われている。身延線はローカル線だが、先日 E131系で乗車した鹿島線より揺れが少なく乗り心地がいいように感じた。車両自体の性能差は少ないと思われるので、保線の条件が違うのだろうか。身延線は一応特急電車が走っている。
 市川大門では3分間の停車があり、「ふじかわ3号」と交換を行った。市川大門は特急停車駅だ。特徴的な外観の駅舎で、市内の大門碑林公園に合わせて中国風のデザインとなっている。この駅舎は市川大門下地区公民館との合築となっていて、一般の旅客が立ち入ることが出来るのは待合所だけだそうだ。

停車 / 市川大門駅(11:41~44)

 次の鰍沢口を過ぎると、山間部に入っていく。また、この先しばらくは中部横断自動車道と近接して走るようになる。甲斐常葉では甲府行き普通電車が待っていて、列車交換が行われた。
 身延はその名の通り身延線の拠点駅で、7分間の停車時間があるが列車交換は行われない。この駅で降りる乗客も多く、乗車する人もいた。日蓮宗の総本山「身延山久遠寺」へはこの駅から路線バスに乗り換える。有人駅なので全てのドアが開いたので、ホームに出て駅を観察した。改札を出ようと考えたが、やめにした。

停車 / 甲府駅(12:27~34)

 波高島付近からずっと富士川沿いに身延線は走っていたが、身延を過ぎるとずっと富士川に近づいて走る区間がある。内船では8分間の停車時間があり「ふじかわ5号」と交換が行われたが、無人駅なので車外には出なかった。
 内船から十島にかけては、富士川を間近に望むことが出来る。身延線は少し高いところを走っているので、対岸の様子もよくわかる。南部町で対岸に分かれた中部横断自動車道の高架や、国道52号線のシェルター部分がよく見える。その国道52号線は若い頃何度も自動車で走った。

車窓 / 富士川(寄畑→井出)
車窓 / 富士川(井出→十島)

 十島で列車交換をして、芝川の先で身延線は富士川を離れる。次の沼久保を過ぎると山間部を出て、大きく右カーブをしながら富士宮市街の方に下っていく。このあたりから富士山が見えるはずだが、あいにく今日は雲の中だ。

停車 / 十島駅(13:09~10) 車窓 / 富士市街方面(沼久保→西富士宮)

 西富士宮の手前から市街地の中に入るが、西富士宮からは運転本数もぐっと増える。そして、富士宮からは複線となる。身延線の入山瀬-富士間は 1969年に経路が変更され、あわせて高架・複線化された。竪堀駅、本市場駅が移転し、本市場駅は柚木駅に改称された。
 身延線を完乗して、富士では東海道本線の上り電車に乗り換える。熱海行き 1456M との乗り換え時間は5分しかなかったが、余裕を持って乗り換えすることが出来た。

 JR東海/東海道本線 普通 1456M 富士 14:02 → 熱海 14:43

 東海道本線 普通 1456M 富士発、熱海行き

 JR東海313系電車2300番台/W-3編成 (2両)
    + 2500番台/T-13編成 (3両)(静岡車両区)


 車両は 313系五両編成(二両+三両)で、車内は空いていて座ることが出来た。

 熱海駅での乗り換え時間は余裕を持って、トイレを利用する時間を考えて 17分とってあった。トイレは富士で済ませておいたので 10分前の電車に間に合ったが、一本待って予定通り 15:00発の 1632E に乗車した。一本早い電車に乗ると、藤沢で小田急線の新宿行き快速急行に5分しか時間が無くて乗り換えは難しい。それなら割り切って次の電車でのんびり帰ろうと考えた。藤沢で 1632E から乗り換えると、11分の乗り換え時間で次の快速急行に乗車することが出来る。

 JR東日本/東海道本線 普通 1632E 熱海 15:00 → 藤沢 16:02

 上野東京ライン 普通 1632E 熱海発、宇都宮行き

 JR東日本E231系電車1000番台
 U-33編成(5両/小山) + K-31編成(10両/国府津)


 車両は E231系15両編成で車内は空いているようだった。乗車時間が1時間と短かったのでボックス席に座ろうとも考えたが、贅沢をして JREポイント特典グリーン券を使った。のんびり過ごしたかったので、あまり人気の無い一階席に座った。乗車した区画にはあと1人乗車していた。

 藤沢までの途中駅でグリーン車に数名の乗車があったが、一般席への乗客もそんなに多そうでは無かった。藤沢にはJR/小田急乗り換え改札があるが、今まで利用したことがない。自動改札を利用できない18きっぷなので、駅員がいないとまずいと思いJR改札から一旦外に出て、小田急改札から入場した。

 小田急/江ノ島線/小田原線 快速急行 藤沢 16:13 → 新百合ヶ丘 16:49

 小田急/江ノ島線/小田原線 快速急行 藤沢発、新宿行き

 小田急8000形電車 (8057F/4両)
  + 3000形電車 (3257F/6両)(海老名検車区)


 小田急線の新宿方面のホームにはまだ電車は入線していなかったが、ホームで乗車を待つ人の数も少なかった。新宿から到着した快速急行の車内もがらがらだった。車両は 8000形四両+3000形六両の十両編成で、8000形の先頭車両に乗り込んだ。藤沢からの乗客は数名だけだった。

 途中駅でも乗車する人は多く無く、町田を発車しても車内に空席があった。これだけ乗客が少ない快速急行に乗車するのは初めてかもしれない。
 新百合ヶ丘で多摩線に乗り換えるが、停車している各停に空席がほとんど無かったので、次の唐木田行きに乗車した。

 小田急/多摩線 各停 新百合ヶ丘 17:03 → 唐木田 17:17
 
 小田急/小田原線/多摩線
 急行/各停 新宿発、唐木田行き

 小田急4000形電車
 4058F(10両/喜多見検車区)

 17:03発の唐木田行きは新宿から急行でやって来て、新百合ヶ丘で種別が各停に変わる。前回のダイヤ改正前は多摩線内でも急行として運転されていたが、急行と前後して走る各停を廃止して、急行を各停として運転するようになった。

 中央本線~身延線~東海道本線と乗車した行程はちょっとした旅行のようなものだ。大晦日だったので、ただ乗るだけになってしまって少しもったいなく感じた。甲府城跡散策か久遠寺参拝を組み込めば完璧だった。
 肝心の身延線乗車のほうも十分楽しめた。天気は今ひとつだったのが残念だったが、この沿線は懐かしく感じる。身延線には何回も乗車したことがあるし、富士川の対岸を走る国道52号線は数え切れないほど走っている。身延線にはライバルとなる中部横断自動車道も走ったことがある。甲府-静岡間に特急「ふじかわ」が運行されているが、身延線の役割としてはローカル輸送が中心だと思う。静岡出身だが、静岡と甲府の両都市間の輸送に大きな需要はなさそうに思える。



移動の記録

(12/31)
唐木田駅 7:14 → 小田急多摩センター駅 7:16 小田急多摩線 各停
  (定刻7:12)        (定刻7:14)
京王多摩センター駅 7:26 → 橋本駅 7:36   京王相模原線 区間急行
橋本駅 7:46 → 八王子駅 7:57      横浜線 普通 707K
八王子駅 8:06 → 高尾駅 8:13      中央本線 快速 625T
高尾駅 8:45 → 甲府駅 10:24      中央本線 普通 527M
甲府駅 10:59 → 富士駅 13:57     身延線 普通 3630G
富士駅 14:02 → 熱海駅 14:43     東海道本線 普通 1456M
熱海駅 15:00 → 藤沢駅 16:02     上野東京ライン 普通 1632E
藤沢駅 16:13 → 新百合ヶ丘駅 16:49  小田急江ノ島線 快速急行
新百合ヶ丘駅 17:03 → 唐木田駅 17:17 小田急多摩線 各停




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