JR北海道/留萌本線(深川-増毛) 乗車記
(留萌-増毛間、2016.12.5 廃止)

2016.11.25


乗車区間  (旭川 8:49 →) 深川 9:23 → 増毛 11:00 (9422D→9423D)
 増毛 11:22 → 留萌 11:40 (9424D)
 留萌 12:15 → 深川 13:10 (4928D)
乗車列車  臨時 9422D→9423D 旭川発、増毛行き
 臨時 9424D 増毛発、留萌行き
 普通 4928D 留萌発、深川行き
車両  キハ40形気動車 / 1758号機(釧路運輸車両所)+833号機+1716号機(旭川運転所) (9423D)
 
キハ40形気動車 / 1716号機+833号機(旭川運転所)+1758号機(釧路運輸車両所) (9424D)
 
キハ54形気動車500番台 / 508号機(宗谷北線運輸営業所)+504号機(旭川運転所) (4930D)

留萌本線・路線図

留萌本線について
 1910年に深川-留萠間が開業したのが始まりで、1921年に増毛まで延伸された。この留萌本線は札幌に海産物を輸送するために建設されたが、難所である日本海沿岸に鉄道を敷設するのは当時の技術では難しく、そのため、(増毛)留萌~深川間を結んでいる。留萌本線と名乗っているが、現在支線は存在しない。かつては羽幌線という支線が存在した。
 2015年6月27日に留萌~増毛間が2018年度までの廃止が検討されていることが報道された。その後、2016年秋にも廃止する方針で検討していることが報道され、2015年8月10日にJR北海道から2016年度の留萌本線部分廃止が公表された。2016年4月28日にJR北海道は"2017年4月29日で廃止"予定とする届出を国土交通省に申請することで、廃止が確定。その後同省北海道運輸局によるヒアリングの結果を受けて、廃止日の繰り上げが認められたことから、2016年12月5日を以て留萌~増毛間が廃止となった。そして2018年6月17日、JR北海道から2020年度を目処に全線廃止の方針である事が表明された。

2019.12.21 作成


 2016年11月に「大人の休日倶楽部パス」を使って北海道旅行に出かけた。旅行の1番の目的は、3月に開通した北海道新幹線に乗車すること、8月の台風の影響で不通になった根室本線の代行バス(帯広-トマム間)に乗車すること、12月4日をもって運行を終了する、留萌本線の留萌-増毛間にも乗車することだ。乗車したい区間が多いため、今回は乗車するだけで、撮影する機会はほとんど計画しなかった。
 旭川に宿泊した北海道旅行二日目に、留萌本線に乗車した。旭川発の臨時列車で増毛まで行き、折り返し深川まで戻った。留萌本線の留萌-増毛間は 2016年12月4日を持って運行を終えてしまうということで、連日多くの鉄道ファンで賑わっているようだ。通常は廃止間際で混雑する時期に訪れることはしたくないが、せっかく北海道まで行くので、利用しやすり臨時列車を利用して増毛まで向かうことにした。23日から最終日まで、旭川発のキハ40 三両による臨時列車が運行されている(3日から20日までは土休日のみ二両編成で運行)。増毛到着後、増毛-留萌間を一往復して、旭川まで戻ってくる設定だ。停車駅は深川、留萌、増毛のみで、訪れる多くのファンのために設定された臨時列車だ。

 JR北海道/旭川駅 (函館本線/旭川市) / 8:49 発車

 9422D は 8:40 頃入線した。キハ40 三両編成とはわかっていたが、先頭車が首都圏色の 1758号だったのには驚いた。釧路所属の車両なので、車両運用の関係で応援にかり出されたのだろう。しかし、首都圏色を選ぶとは粋なことをするものだ。後ろ二両は標準色の旭川車で、増毛駅のホーム長の関係で最後尾の車両の扉は閉めきりとなっていた。
 平日のせいか、心配していたほどの乗客で無くて一安心した。車内はボックスを一人(一組)で占領できるほどの乗車率で、これならのゆったりと過ごすことが出来そうだ。三両編成で、自動放送も対応できないので、車掌が乗務している。

 留萌本線直通 臨時 9422D→9423D 旭川(8:49)発、増毛(11:00)行き
 
国鉄キハ40形気動車700,1700番台
       / 1758号機 (首都圏色/釧路運輸車両所) + 833号機 + 1716号機 (標準色/旭川運転所)

 昨夜は真っ暗でわからなったが、旭川からの沿線の積雪はかなりある。臨時列車は深川までノンストップで快適に走っていく。キハ40 に揺られて、雪国の車窓を眺めているだけでも幸せだ。
 深川駅での停車時間は9分ある。多くの乗客がホームに降りてキハ40 を撮影している。先頭車が首都圏色なので、真っ白な雪の中では映える。ここからの乗客は各車両数人くらいで、そのままゆったりと留萌本線に入ることが出来た。

 深川駅 (函館本線→留萌本線) / 9:14~9:23

 留萌本線に入っても積雪量は多く、とても11月とは思えない。沿線で撮影している人を見かけたが、三両編成のキハ40 の走っている姿は迫力があるだろう。この列車は留萌までノンストップだが、途中峠下駅で上り列車と交換のため運転停車した。

 峠下駅 / 11:52 (運転停車)

 留萌駅での停車時間は27分間ある。皆車両を降りて車両を撮影するが、外は吹雪いていて長くいられない状況だ。先ほどまでは薄日も差していたのに、日本海側に出ると冬は天候が一変する。まだ時間は十分あるので、改札を出て時間をつぶす。改札前のスペースには、留萌本線の歴史や廃止される駅の紹介等が掲示されている。硬券の入場券や常備券の乗車券などを記念に購入する人が多いが、私はコレクターでは無いので購入しなかった。
 留萌から乗車する人もいたが、車内の混雑度はそんなに変化は無かった。廃止区間となるのでもっと混雑することを心配していたが、平日ではこんなものなのだろうか。この臨時列車の運行については、JR北海道のホームページ内では見つけにくいので、その影響もあるのだろうか。

 留萌駅 / 10:16~10:43

 留萌を出てしばらくすると日本海に出る。冬の日本海は荒れているが、この車窓も間もなく見ることが出来なくなってしまう。終点増毛まではノンストップだが、途中駅(無人駅)や主要踏切には職員(警備員)が配置されている。撮影者などとのトラブルを避けるためだろうが、この天候なのでこれらの場所に撮影者やギャラリーはいない。

 車窓 / 留萌-増毛間で日本海を望む

 増毛が近づいてくると、留萌で乗車した職員(警備員?)が車内を回り、「窓から体を出して撮影しないこと」「増毛では荷物で座席確保をせず、全員下車して乗車の列に並び直すこと」の二点を注意していった。
 箸別駅近くで国道231号線がオーバーパスする場所で、撮影者が集まっていた。留萌-増毛間の他の場所では撮影者の姿に気がつかなかったが、この場所は有名な撮影ポイントなのだろう。
 終点の増毛駅にはすぐに到着。今回廃止される留萌-増毛間は 16.7㎞で、途中駅は7駅あるが、この列車はノンストップなので乗車していたのはあっという間だ。

 JR北海道/増毛駅 (留萌本線/増毛郡増毛町、2016.12.5廃止)
                              / 11:00 到着 (折り返し乗車) 11:22 発車

 増毛駅には既に多くのファンたちが待ち受けていたが、この列車の乗客を合わせても、心配していたほどの混雑では無い。皆それぞれ写真を撮ったり、駅舎の中の売店などを見て回っている。
 この列車が折り返すまで22分間あるので、列車や駅舎を撮影して終着駅の余韻を楽しんだ。次の列車まで滞在して駅周辺を散策すれば良かったのかもしれないが、これから混雑するのだろうと考えた。
 増毛駅の狭いホームには真ん中にコーンが並べられ、乗車位置に並んで整列乗車するよう案内されていた。ホーム上には警備員が二名配置され、ホーム先にはJR職員が改札業務を行っている。

 留萌本線 臨時 9424D 増毛(11:22)発、留萌(11:40)行き
 
国鉄キハ40形気動車700,1700番台
       / 1716号機 + 833号機 (標準色/旭川運転所) + 1758号機 (首都圏色/釧路運輸車両所)

 折り返しの臨時列車は留萌止まりで、車内は往路より乗客は少なかった。復路は、先頭車に変わった JR北海道標準色の 1716号機に乗車した。ドア締め切りのせいか、他の車両より乗客は少ないようだった。


 車窓 / 箸別-朱文別間

 信砂駅(2016.12.5廃止) / 通過

 礼受駅(2016.12.5廃止) / 通過

 留萌までノンストップなので、乗車時間は18分で、廃止区間の最後の乗車もあっという間だった。先ほどの留萌駅周辺は吹雪いていたが、今は雪も風もほとんどやんでいる。
 留萌での乗り換え時間は35分あるので、乗っていた車両を撮影後いったん改札の外に出る。そして、4925D の入線時間が近づいてきたのでホームに戻る。深川まで乗車する 4928D は、深川からやってくる 4925D が分割され、前寄りが増毛行きとなり、後ろが深川行きの 4928D となる。4925D は二年前に乗車したが、その時は二両編成(後ろ一両は回送扱い)で、前一両が増毛行きになり回送の後ろ一両は折り返し深川行きになった。今回は特別な時期ということで、キハ54 四両編成で入線してきた。四両編成となると迫力がある。前二両が増毛行きになり、切り離された後ろ二両が深川行きとなった。


 JR北海道/留萌駅 (留萌本線/留萌市) / 11:40 到着 (乗り換え) 12:15 発車

 増毛行き 4925D 二両編成の方はほぼ満員の乗客のようだった。4828D の方は切り離し作業に手間取り。乗車するのにだいぶ待たされてしまった。乗車率は約半分で、一両編成だったら座席は埋まってしまっただろう。

 留萌本線 普通 4928D 留萌(12:15)発、深川(13:10)行き
 
国鉄キハ54形気動車500番台 / 508号機(宗谷北線運輸営業所)+ 504号機(旭川運転所)

 峠下駅 / 13:29

 定期列車なので各駅に止まり(一部駅は通過)、石狩沼田より先では数人の乗客があった。空はだんだん青空が広がり、深川に到着する頃には一面の青空となっていた。

 JR北海道/深川駅 (留萌本線/深川市) / 13:10 到着

 留萌本線の「留萌-増毛」間は最後の乗車となった。この日本海沿いを走る区間は風光明媚な路線なので、今回の廃止は非常に寂しいものがある。この区間を乗車したのは2014年7月以来の二度目だった。2015年6月27日にJR北海道幹部の留萌本線沿線自治体との非公式の接触から始まり、2016年12月4日が留萌-増毛間の最終運行日と決まった。JR北海道再生推進会議の提言書に始まったので、僅か一年半の間に廃止が決定したことになる。JR北海道の経営状態を考えると、その他の廃止対象路線の廃止も時間の問題だと思う。
 (2018年6月17日、JR北海道から2020年度を目処に、今回の廃止から免れた「深川-留萌」間も廃止の方針である事が表明された。)





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