四国高速バス / さぬきエクスプレス神戸・大阪号 乗車記
(大阪梅田
→JR丸亀駅)

2020.10.24


乗車バス  さぬきエクスプレス神戸・大阪号 大阪梅田(阪急三番街高速BT)発、JR丸亀駅行き
運行会社  四国高速バス
乗車区間  大阪梅田(阪急三番街高速BT) 7:10 → JR丸亀駅 11:24 (定刻 11:23)
車両  四国高速バス 香川 230 あ 2978 / 日野 セレガHD QRG-RU1ESBA 2017年式
走行道路  阪急三番街(阪神前・大阪駅前西・梅田ランプ東)梅田入口(阪神高速1号環状線)
 高津ICT(阪神高速15号堺線)湊町出口(湊町BT)西長堀入口(阪神高速16号大阪港線)
 天保山JCT(阪神高速5号湾岸線)住吉浜出口(ハーバーハイウェイ)新港ランプ(三宮BT
 京橋入口(阪神高速3号神戸線・第二神明道路)名谷JCT(阪神高速5号湾岸線)垂水JCT
 (神戸淡路鳴門道・高松道)善通寺IC

「さぬきエクスプレス神戸・大阪号」について
 香川県丸亀市・善通寺市と兵庫県神戸市、大阪府大阪市を結ぶ、四国高速バスが運行する昼行高速バス路線。運行開始から 2012年まで阪急バス・神姫バス、2002年から2011年まで西日本JRバス、2002年から 2017年まで JR四国バスとの共同運行だったが、2017年7月1日から四国高速バスの単独運行になった

 さぬきエクスプレス神戸・大阪号 ダイヤ
阪急三番街高速BT 7:10
湊町BT(JRなんば) 7:35
三宮BT 8:25
高速舞子 8:55
室津PA(休憩) (9:12)
(9:22)
高速丸亀 11:01
善通寺インターBT 11:08
丸亀競技場東 11:18
丸亀駅 11:23

2023.9.7 作成


 JRバス関東と西日本JRバスが「グラン昼特急」に導入した、三列シートの新型二階建てバス「アストロメガ」に乗車する計画を立てた。せっかく大阪まで行くので、その先もバスを乗り継ぎ明石海峡大橋・大鳴門橋経由で四国まで行くことにした。JR四国管内は「バースデーきっぷ」で乗りまくったことはあったが、鉄道車両の撮影はまだだったので、高松周辺何ヶ所かで撮影する計画とした。三泊四日の日程で、帰りは高松空港からJALを利用した。
 大阪(高槻)に宿泊した旅行二日目に、大阪から丸亀(香川県)行きの高速バス「さぬきエクスプレス神戸・大阪号」に乗車した。乗車する丸亀行きの高速バスは阪急三番街高速バスターミナルから発車するが、JR大阪駅御堂筋北口から歩いて 5~10分かかる。大阪駅構内を出るのは初めてなので、事前に乗り場の場所を十分に確認しておいた。かつての新宿駅のように運行会社によって乗り場が違い、距離も離れていているので余裕を持った行動が必要だ。
 バスターミナルには 6:40頃到着したが、待合室は開いていたが発券カウンターはしまっていた。ここでの初発バスの発車は 7:00 なので、その 10分前にカウンターが空くことになっていた。思っていたより小さなバスターミナルで、待合室も広くはない。待合室の入口には運休路線の案内が数多く掲示されていて、新型コロナウィルスの影響が大きいのが分かる。

 阪急三番街高速バスターミナル(大阪府大阪市北区) / 7:10 発車

 乗車するのは四国高速バスが「大阪-丸亀」間を運行する「さぬきエクスプレス神戸・大阪号」だ。大阪梅田から、湊町BT、三宮BTを経由して、神戸淡路鳴門自動車を通って丸亀駅まで行く路線だ。現在は四国高速バスの単独運行だが、かつては阪急バスなどとの共同運行だった。高松行きなら三宮を経由しない便(西日本JRバス、JR四国バス、阪急バス、四国高速バスの共同運行)が数多く運行されているが、この便を選んだのは、丸亀行きという以外に三列シートの車両で運行されているのが大きな理由だ。「大阪-高松」便はどの会社も四列シートの車両だ。高松便でも 3時間40分の乗車時間なので四列シートはきつい。予約サイトをチェックすると結構席は埋まっていて、隣に人が来る可能性は高かった。レンタカーの移動でも丸亀の方が便利なので、今回の選択は妥当だと思う。
 バスは案内通り発車 10分前の 7:00 に入線してきた。現行形のセレガHDで、まだ新しい車両のようだ。乗務員にモバイルチケットを提示して、荷物を預けてバスに乗り込む。直前に予約したので、座席は 2C だ。座席は通常の昼行便用三列シートで、プライベートカーテンはないがフットレストとレッグレストは設置されている。前の座席の中の空間に足を入れることが出来るので、ゆったりとした格好で過ごすことが出来る。

 さぬきエクスプレス神戸・大阪号 / 大阪梅田(阪急三番街高速BT) (7:10) 発、JR丸亀駅 (11:23) 行き
 
四国高速バス 香川 230 あ 2978 / 日野 セレガHD QRG-RU1ESBA 2017年式

 阪急三番街高速バスターミナルからの乗客は意外と少なく、4名乗車で定刻に出発した。どうやって湊町バスターミナルまで行くのだろうと考えていると、JR大阪駅を回り込むようにして西側にでで、梅田入口から阪神高速11号池田線に入った。本線に合流して数百メートル走ると中之島ジャンクションで、そこから先は1号環状線に入る。阪神高速1号環状線は時計回りの一方通行で、全長約10㎞の小さなループだ。首都高速都心環状線のように交通量は多く渋滞も多発しているようだ。しかし、今日は土曜日の朝のためか交通量は少なく順調に流れている。

 梅田入口 → 阪神高速11号池田線 → 中之島JCT → 阪神高速1号環状線 → 15号堺線 → 湊町出口

 東船場ジャンクションは直進して、次の高津ジャンクションは右側に行き 15号堺線に入る。すぐに湊町ジャンクションで、左手の湊町出口のランプに入る。すると、驚いたことにすぐに分岐があり、バスターミナルに直接はいる路線バス専用路が分かれている。建物に入るとそこが湊町バスターミナルで、少し早めの 7:27 にバス停に到着した。
 ここでは 11名の乗車があり、車内は賑やかになってきた。このバスターミナルは JRバスグループを含め、数多くの路線が入っている。JRなんば駅に接していて、近鉄大阪難波駅、南海難波駅も近い。JR大阪駅、阪急大阪梅田駅界隈が「キタ」の中心とすれば、このあたりは「ミナミ」の中心といったところだろう(関東人なので良くは分からないが)。

 湊町バスターミナル(大阪市大阪府浪速区)/ 7:27~35 (定刻 7:35)

 定刻 7:35 に発車したバスは、西長堀入口から阪神高速16号大阪港線に入る。3号神戸線には向かわず、5号湾岸線の方から神戸に向かうようだ。高架区間を快調に飛ばしていくと、右手に大きな遊園地のようなものが見えてきた。どうやらユニバーサル・スタジオ・ジャパンのようだ。高架から見た感じでは、TDRよりはかなり小規模のようだ。
 その先、天保山ジャンクションから 5号湾岸線に入る。湾岸地区の埋め立て地の上を多くの橋を介して造られていて、京浜地区の首都高湾岸線と同じような道路となっている。最高速度が 80㎞に設定されているのも同じで、六甲山地を右手に眺めながら走る気持ちのいい道路だ。しかし、5号湾岸線は西部が未完成で、住吉浜出口から一般道経由で 3号神戸線の摩耶に乗り継ぐか、ハーバーハイウェイ経由で京橋で乗り継がなければならない。

 西長堀入口 → 阪神高速16号大阪港線 → 5号湾岸線 → 住吉浜出口

 バスは住吉出口からそのままハーバーハイウェイに入る。自動車専用道路ではないので原付も走行できるらしい。新港ランプでハーバーハイウェイを降りるが、本線を直進するとポートアイランド、神戸空港方面に行けるようだ。

 住吉浜入口 → ハーバーライン → 新港ランプ

 三ノ宮は神戸の中心地だが、土曜日のせいか車や人の往来が少なく感じる。道路が順調だったため少し早く到着したため、バスターミナル近くのフラワーロードの路肩で時間調整をした。バスターミナルは運用の都合上、入構時間が制限されている場合が多い。このバスの場合、5分前に構内に入るようになっているようだ。
 三ノ宮バスターミナルでは 6名が乗車した。神戸-高松間には多くの便が設定されているが、丸亀まで行くのはこの路線だけなので、わざわざ三ノ宮に立ち寄るだけの需要があるということだ。

 三宮バスターミナル(兵庫県神戸市中央区)/ 8:21~25 (定刻 8:25)

 バスは先ほど利用したハーバーハイウェイ出口の方向に戻り、京橋入口から阪神高速3号神戸線に入る。3号神戸線はそのまま第二神明道路につながっている。第二神明道路に入るとまもなく、本線上に須磨料金所がある。また少し走ると名谷ジャンクションで、ここは左側の分岐に入り、阪神高速5号湾岸垂水線となる。この道路は先ほど大阪から神戸まで走った阪神高速5号湾岸線の西側の末端の取り残された区間だ。
 その完成区間はわずか 1キロあまりで、すぐに巨大な垂水ジャンクションで終点となる。垂水ジャンクションでは何度か分岐と合流を繰り返し、垂水第三料金所から神戸淡路鳴門自動車道に入る。

 京橋入口 → 阪神高速3号神戸線 → 第二神明道 → 阪神高速5号湾岸線 → 神戸淡路鳴門道

 料金所を過ぎるとすぐに長大なトンネルに入り、トンネルを出るとすぐに高速舞子バス停がある。ここが乗車最後のバス停で、1名の乗車があった。どうしてこんな所にバス停を造ったのかと思ったが、地図で確認すると直ぐ下が山陽本線の舞子駅で国道2号線も走っていた。高速道路上からは分からないが、交通機関を利用するのに便利な場所だった。

 高速舞子(兵庫県神戸市垂水区)/ 8:52~55 (定刻 8:55)

 バス停を発車するとすぐに明石海峡大橋だ。雲が多いが申し分ない天候で、素晴らしい眺めを楽しむことができた。わざわざこのルートを選んだのはこの景色を眺めるためだ。残念なのは、運転席の後ろに新型コロナウィルス対策のため厚手のビニールシートが張られていて、前方がよく見えない。合わせてフロントガラスのサンシェードが両側とも下ろされているので、なおさら視界を邪魔にする。そのため写真を撮るのはできないが、自分の目で楽しむのには十分だ。

 神戸淡路鳴門自動車道(明石海峡大橋)

 淡路島に上陸して、15分ほどで休憩地の室津パーキングエリアに到着した。この路線では唯一の休憩地で、休憩時間は 10分だ。広い駐車場にトイレとコンビニだけのパーキングエリアだが、目の前に播磨灘が広がる素晴らしいロケーションだ。多くの路線バスがここで休憩をするようだ。

 神戸淡路鳴門道・室津PA(休憩)/ 9:12~22

 神戸淡路鳴門自動車道は海を離れ内陸部に入っていく。淡路島は離島では沖縄、佐渡、奄美大島、対馬に続く5番目の面積(北方領土を除く)で、人口は沖縄に続いて第2位の島だ。
 大鳴門橋を渡ると四国(徳島県)で、間もなく鳴門本線料金所を通過する。料金所の先に鳴門インターがあり、そのまま高松自動車道に直結している。すぐに鳴門ジャンクションがあり、徳島自動車道を左に分ける。自動車道は海に近づくが、まもなく内陸部に入っていく。

 神戸淡路鳴門自動車 → 高松自動車道

 高松自動車道は片側二車線の高速道路で、川之江ジャンクションで松山自動車道につながっている。交通量は少なく、田園地帯の中を快調に走っていく。高松市を抜けると最初の降車バス停の高速丸亀だ。本線上のバス停で、ここでは 2名の降車があった。定刻より約7分早い到着だ。

 高速丸亀(香川県丸亀市)/ 10:54~55 (定刻 11:01)

 高速丸亀を発車するとすぐに善通寺インターで、ここで高速道路を降りる。次の降車地の善通寺インターバスターミナルは高速の出口を左折してすぐの所にあるが、右折進入が出来ずバスなのでUターンも出来ない。

 高松道・善通寺IC / 流出、国道319号善通寺バイパスへ

 250メートルほど走った交差点を左折するとその先の小さな交差点の右角に空間があり(多分バス会社の所有地)、そこをうまく利用して方向転換をする。そして、先ほどの交差点を右折してバスターミナルまで戻ってきた。
 ここでは 9名の降車があった。パーク&ライド用に大きな駐車場が併設されていて、そちらを利用する乗客が多のだろう。立派な待合室があり、発券窓口もあるようだ。

 善通寺インターバスターミナル(香川県善通寺市)/ 11:03~04 (定刻 11:08)

 ここから丸亀駅方面に向かうが、またしても向いている方向が反対側だ。そのため、善通寺インターを一回り回るように大回りをして最初の交差点まで戻った。バスターミナル前の道路は国道319号線善通寺バイパスで交通量が多く流れが速いので、右折入場や右折出場が出来ないようになっている(中央分離帯がある)のだろう。そのため、丸亀駅行きの便は時間のロスがある。
 次のバス停の丸亀競技場東で降車ボタンが押されていたが、バス停を通過して 100メートルほど走って急停車をした。乗務員が失念したようだが、珍しいことがあるものだ。このバス停では 1名の降車があった。

 丸亀競技場東(香川県丸亀市) / 11:16~17(定刻 11:18)

 市街地を走り、約7分で丸亀駅に到着した。1分遅れの到着なので、定刻といえるだろう。10名の乗客がバスを降り、それぞれの方向に歩いて行った。バス停は駅前ロータリー内にあるが、屋根の付いたベンチが2つ並んでいるだけだの寂しいものだ。

 JR丸亀駅(香川県丸亀市) / 11:24到着 (1分遅れ)

 4時間以上の乗車時間だったが、あっという間に過ぎてしまった感じがした。阪神高速からの車窓はどれもが初めて見る眺めで、ずっと見ていても退屈しなかった。肝心の、明石海峡大橋と鳴門大橋を含む神戸淡路鳴門自動車道からの眺めも素晴らしかった。三列シートは快適で、疲れを感じることはなかった。また機会があったら是非利用したい。




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