JR北海道/札沼線(桑園→新十津川) 乗車記
(北海道医療大学-新十津川間、2020.5.7 廃止予定)

2014.7.11

乗車区間  (札幌6:40 → )桑園 6:43 → 石狩当別 7:18 (533M)
 石狩当別 7:45 → 新十津川 9:28 (5425D)
乗車列車  普通 533M 札幌発、石狩当別行き
 普通 5425D 石狩当別発、新十津川行き
車両  JR北海道721系電車3000番台 / F-3019編成(3両)+3両(札幌運転所) (533M)
 国鉄キハ40形気動車400番台 / 402号機 (苗穂運転所) (5425D)

札沼線・路線図

札沼線について
 札幌市中央区の桑園駅から樺戸郡新十津川町の新十津川駅までを結び、函館本線にほぼ並行して石狩川右岸を通っている地方交通線。桑園発着の列車はなく、桑園駅から札幌駅までの1区間は函館本線に乗り入れる。沿線に北海道教育大学の校舎や北海道医療大学などがあるため学園都市線という愛称がついている。2012年6月1日に桑園駅から北海道医療大学駅間が電化、10月27日にはこの区間は電車化された。
 路線名の「札沼線」は、以前に留萌本線の石狩沼田駅まで運行されていたことに由来する。新十津川駅~石狩沼田駅間は1972年6月19日に廃止され、また現在も非電化で残る北海道医療大学駅~新十津川駅間は2020年5月7日廃止(同年5月6日が最終運行日)を予定している。
 北海道医療大学駅以北の営業区間(非電化区間)は輸送密度200人未満の大赤字となり、地元自治体との協議を経て廃線とバス路線への転換方針が決められた。新十津川駅と函館本線の滝川駅の間は石狩川をはさんで約3kmしか離れていないため、バスでの連絡が可能であったほか、浦臼駅から函館本線の奈井江駅までバスで20分で連絡が可能になっていた。

2019.11.12 作成


 2014年7月に7日間有効の北海道フリーパスをフルに使って、鉄道を満喫する北海道旅行計画をたてた。行きは飛行機で新千歳空港に入り、7日目の夕方の「北斗星」に乗車して東京に帰る計画だ。その際、未乗車だったローカル線に乗車した。具体的には、「釧網本線」「札沼線」「留萌本線」だ。
 そして、北海道旅行三日目に、札幌から札沼線(起点は桑園)に乗り、石狩当別で乗り換えて、終点新十津川まで乗車した。新十津川からは滝川まで路線バスに乗り、函館本線で札幌まで戻ってきた。15年ほど前に札沼線の新琴似付近に住んでいたことがあるので、新琴似-札幌間は何度も利用した。しかし、地下鉄の麻布駅も近いので、札幌に出るときはほとんど地下鉄だった。当時の新琴似駅付近はまだ単線で、小さな古い地上駅で、ローカル線の色が濃厚な場所だった。

 JR北海道/札幌駅 (函館本線/札幌市中央区) / 6:40 発車

 2年前に電化されたのは北海道医療大学までだが、非電化区間へは一つ手前の石狩当別始発の気動車に乗り換えとなる。札沼線の起点は桑園だが、すべての列車が函館本線経由で隣の札幌まで乗り入れている。札幌から乗車した 533M は石狩当別行きで、新十津川行きの気動車に連絡している。最後に札沼線に乗車したのは 2010年に大平までだったが、その時はまだ電化工事中だった。キハ201系も走っていたが、乗車したのは懐かしい 141系やキハ40形だった。

 函館本線・札沼線 普通 533M 札幌(6:40)発、石狩当別(7:18)行き
 
JR北海道721系電車3000番台 / F-3019編成(3両) + 3両 (6両/札幌運転所)

 かつて住んでいて利用していたときの記憶があるので、電化された複線高架の上を721系で走っていると違和感がある。高架が終わる大平から先は初乗車区間で、ローカル色がぐっと濃くなる。高層マンションなどは少なくなるが、沿線はずっと市街化が進んでいる。しかし、石狩当別近くになると緑が急に多くなってくる。

 JR北海道/石狩当別駅 (石狩郡当別町) / 7:45 発車

 5425D はキハ40形単行で、すでにホームに入っていた。この時点で乗客は10数名ほどだったが、その後の石狩当別止まりの電車が到着すると、どっと人が乗ってきて満員になってしまった。そのほとんどは、高校生だが、一般の通勤客、大学生ぽい人も多い。

 札沼線 普通 5425D 石狩当別(7:45)発、新十津川(9:28)行き
 
国鉄キハ40形気動車400番台 / 402号機 (苗穂運転所)

 次の北海道医療大学で多くの乗客が下車したが、高校生はまだ20人以上乗ったままだ。本日は素晴らしい天気で気温が上がり、窓を開けているので走っているときはいいが、停車中はそれなりに暑い。冷房設備のない北海道ローカル仕様だが、地元の人はあまり暑さを感じていないようだ。

 北海道医療大学駅 / 7:49-7:50

 石狩金沢駅 / 7:54

 石狩月形で高校生は全て下車し、残ったのは私と同じような目的の人間6名だけとなった。ここで上り列車交換待ちで23分間停車するので、運転手にことわって駅の外まで出てみる。他の5名も同じように写真を撮ったり、駅舎を眺めたりしている。
 上り列車が到着し、同業者らしき人が一名こちらに乗り換えてきた。ここから先は一般の乗客の乗降はなく、列車好き7名で残り50分の旅を楽しんだ。

 石狩月形駅 / 8:17-40

 豊ヶ岡駅 / 8:46-8:47

 札比内駅 / 8:51

 晩生内駅 / 8:57

 札的駅 / 9:01-9:02

 浦臼駅 / 9:05-9:06

 鶴沼駅 / 9:10-9:11

 於札内駅 / 9:14

 南下徳富駅 / 9:17

 下徳富駅 / 9:21

 7人の乗客を乗せて定刻に終点(終着駅)の新十津川に到着した。新十津川駅を訪れたことはあるが、その時は車で立ち寄っただけだった。駅舎の内側では地元の保育園児たちが保母さんとともに遊んでいる。寂れた終着駅だが、子供たちのおかげで生き生きしているように感じる。乗客たちは皆写真を撮ったりして終着駅の雰囲気を味わっている。

 JR北海道/新十津川駅 (樺戸郡新十津川町) / 9:28 到着

 この列車は13分の停車時間で折り返すので、5名の乗客は折り返しの電車に乗るようだ。私はこの後の予定があるので、バスで滝川駅に向かうが、せっかくなので復路も札沼線に乗る計画を建てれば良かった後悔した。滝川駅行きのバスは新十津川役場バス停から発車するが、5425D のもう一人の乗客も同じバスだった。
 現時点では非電化区間の先行きについて決まっていないが、運行本数と利用状況を考えるとそんなに遠くない将来廃止になることは間違いないと思われる。(2016年11月18日、JR北海道から「当社単独では維持することが困難な線区」の一つとして、札沼線は北海道医療大学駅-新十津川駅間が発表された。協議ののち2018年10月12日までにすべての沿線自治体が廃止を容認し、2020年5月7日付で廃止となる予定だ。)また次回乗車する機会はあるのだろうか。





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