JR北海道/釧網本線(東釧路→網走) 乗車記

2014.7.10

乗車区間  (釧路 6:06 →) 東釧路 6:10 → 網走 9:18
乗車列車  普通 4726D 釧路発、網走行き
車両  国鉄キハ54形気動車500番台 / 526号機 (釧路運輸車両所)

釧網本線・路線図

釧網本線について
 太平洋沿岸の釧路とオホーツク海沿岸の網走を結ぶ目的で建設された路線。網走側は、網走本線の延長として1924年から1929年にかけて札鶴(のちの札弦)まで開業し、釧路側は、釧網線として1927年から1930年にかけて川湯(のちの川湯温泉)まで開業した。1931年9月20日に川湯-札鶴間が開業し、全通。釧網線に網走本線の網走以東を編入し、現在の姿となった。
 2016年11月18日、JR北海道は厳しい経営状況を理由に「自社単独で維持することが困難な路線」として、10路線13区間を発表した。釧網本線は「自社単独では老朽土木構造物の更新を含め『安全な鉄道サービス』を持続的に維持するための費用を確保できない線区」とされた。維持する場合、運営赤字のほか、今後20年間の土木構造物の大規模修繕・更新に33億円(概算)、車両(8両、観光用車両含まず)の更新に16億円(概算)がかかるとされている。この指定を受けた線区については各種施策による経費節減や値上げなどの負担、利用促進、上下分離方式などをポイントに、地域と協議の上で輸送サービスを鉄道として維持するか検討を進めていくとしている。

2019.12.19 作成


 2014年7月に7日間有効の北海道フリーパスをフルに使って、鉄道を満喫する北海道旅行計画をたてた。行きは飛行機で新千歳空港に入り、7日目の夕方の「北斗星」に乗車して東京に帰る計画だ。その際、未乗車だったローカル線に乗車した。具体的に計画したのは、「釧網本線」「札沼線」「留萌本線」だ。
 そして、北海道旅行二日目に、釧路から釧網本線に乗り、終点網走まで乗車した。網走からは「オホーツク4号」で札幌に向かった。釧網本線の乗車経験は、8年前のラリージャパン観戦の際、釧路(東釧路)-標茶間を往復乗車した。行きは「釧路湿原ノロッコ号」で、帰りは快速「しれとこ」だった。釧路湿原の中を走る「ノロッコ号」を楽しんだ記憶がある。それ以前は、30年以上前の学生時代に、網走→斜里(現在の知床斜里)間を乗車した。

 JR北海道/釧路駅 (根室本線/釧路市) / 6:06 発車

 乗車する 4726D は釧網本線の初発列車だ。車両はキハ54の単行で、キハ183系からの発生品と思われる簡易リクライニングシートに座席を交換されているが、回転機構を用いない集団見合い方式の座席配置だ。

 釧網本線 普通 4726D 釧路(6:06)発、網走(9:18)行き
 
国鉄キハ54形気動車500番台 / 526号機 (釧路運輸車両所)

 早朝なのに17名(うち14名は高校生)を乗せて出発、東釧路で高校生16名が乗車、遠矢でさらに乗車して車内はほぼ満員となる。高校生たちを含む全員が標茶で下車して、そこからしばらくは貸し切り状態になる。

 標茶駅 / 6:59-7:03

 ずっと雨が降っていたが、川湯温泉あたりで雨は上がった。天気のせいか気温は低く、車内にいても上着なしでは寒いくらいだ。

 磯分内駅 / 7:13

 南弟子屈駅 / 7:19

 札弦駅 / 8:09

 車窓 / 札弦-清里町間

 清里町駅 / 8:16-18

 中斜里駅 / 8:26

 川湯温泉からぱらぱら乗客があったが、知床斜里で中国人観光客の集団が乗車して車内は六割方埋まる。その先網走まで数人程度の乗降があっただけだ。

 知床斜里駅 / 8:30-34

 知床斜里を過ぎるとオホーツク海に沿って走ることになり、振り返ると知床連山の姿が眺める。また、原生花園付近はきれいに花が咲いている。その割に観光客の姿は少ないので、時間があれば降りて散策してみたい場所だ。

 浜小清水駅 / 8:52

 (臨)原生花園駅 / 8:56

 鱒浦駅 / 9:09

 169キロの距離を3時間あまりで乗り通した。キハ54は簡易リクライニングのクロスシートだったので、長時間の乗車だったが充分快適だった。釧路湿原の中を走る区間は神秘的で、知床斜里から先のオホーツク海に沿って走る区間は素晴らしいロケーションだった。北海道のローカル線は沿線住民の利用増加は難しいが、この路線沿線は素晴らしい観光資源に恵まれている。

 JR北海道/網走駅 (釧網本線/網走市) / 9:18 到着

 (2016年11月18日、JR北海道は厳しい経営状況を理由に「自社単独で維持することが困難な路線」として、10路線13区間を発表した。釧網本線は「自社単独では老朽土木構造物の更新を含め『安全な鉄道サービス』を持続的に維持するための費用を確保できない線区」とされた。
 この指定を受けた線区については各種施策による経費節減や値上げなどの負担、利用促進、上下分離方式などをポイントに、地域と協議の上で輸送サービスを鉄道として維持するか検討を進めていくとしている。北海道による総合交通政策検討会議が2018年2月10日に発表した「北海道の将来を見据えた鉄道網(維持困難線区)のあり方について」では、「交通政策を推進する上での基本的な考え方」として、本区間は「観光客の利用だけで鉄道を維持していくことは難しいことから、関係機関が一体となって、観光路線としての特性をさらに発揮するよう取組を行うとともに、地域における負担等も含めた検討・協議を進めながら、路線の維持に最大限努めていくことが必要と考える」としている。)





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