「しずてつ 電車・バス1日フリー乗車券」の旅
日本平、久能山東照宮 & 登呂遺跡 見学
2024.11.24


 ルート    新静岡~日本平~久能山/久能山下~東大谷~登呂遺跡入口/登呂遺跡
  ~静岡駅南口/新静岡~新清水~新静岡


11/24(日) 晴

 「しずてつ 電車・バス1日フリー乗車券」を使って、妻と静岡の観光地を巡ってきた。具体的には、日本平、久能山東照宮、登呂遺跡の三つだ。富士山が綺麗に見えれば三保の松原まで足を伸ばそうと考えていたが、山頂部の雲が取れそうもないので今回はあきらめた。自動車で回れば楽だが、日本平から久能山を抜けるのが難しい。1000段以上の石段を登るつもりはないが、ロープウェイの往復では味気ないので、久能山東照宮から久能山下まで(表参道下り)は歩きたい。

しずてつ 電車・バス1日フリー乗車券

 静鉄(静鉄ジャストライン)ではバスだけの一日乗車券を発売して無く、静鉄電車とのセットだけだ。1600円という値段設定なので、バスだけで元を取るのは微妙だ。発売場所は、(静鉄バス)新静岡バス案内所、静岡駅前案内所、清水駅前案内所と、(静鉄電車)新静岡駅、新清水駅窓口だけで、バス車内では発売していない。

 静岡駅南口近くの駐車場に車を止め、静鉄バス静岡駅前案内所へ向かう。静岡駅南口周辺には一日(上限)料金が設定されている駐車場が多く便利だが、遅い時間になると駅に近いほど混雑するようだ。
 静岡駅前案内所で「しずてつ 電車・バス1日フリー乗車券」を購入して、バスに乗り日本平に向かう。日本平ロープウェイ行きのバスは静岡駅前にも停車するが、混雑が心配なので始発の新静岡まで歩く。フリー乗車券があるのでバスにも乗車出来るが、それほども距離では無い。静鉄バス静岡駅前案内所は 7:30 から営業だが、新静岡バス案内所は 9:00 から営業で不便だ。しかしよく考えると、新静岡では静鉄電車の出札窓口が 7:30 から開いているので、そちらで購入できるので問題ない。
NPC24H静岡南町第4パーキング

 日曜日の朝なので、新静岡バスターミナルに人影は少ない。日本平行きのバスは5番乗り場から発車するが、既に数人の乗客が並んでいる。このバス乗り場からは安倍線のバスが発車したばかりで、次の発車は 10分後の日本平ロープウェイ行きだ。 

 静鉄バス [42] 日本平線 新静岡 8:20 → 日本平夢テラス入口 9:04

 静鉄バス [42] 日本平線 新静岡発、日本平ロープウェイ行き

 三菱ふそう・エアロスター ノンステップ
 2PG-MP38FM (2024年式)
 静岡 200 か 1109(小鹿営業所)


 バス待ちの乗客はだんだん増えてきて、新静岡 8:20 発の日本平ロープウェイ行きのバスは、10数名の乗客を乗せて出発した。

 次の静岡駅前では大勢の乗客が待っていて、座席は全て埋まりかなりの人数が座ることが出来なかった。ほとんどが観光客のようで、外国人(中華系)もかなり多い。途中の乗降は数人程度で、東静岡駅南口ではさらにかなりの乗客が乗り込んできた。車内はかなりの混雑だ。日本平は有名な観光地だが、これほどバスが混雑するとは考えていなかった。念のため新静岡から乗車して良かった。
 今は無料開放された日本平パークウェイを登って日本平(有度山)の山頂に向かう。バスの終点ひとつ手前の日本平夢テラス入口で下車する。乗客の半数近くがここで下車して、日本平夢テラスに向かった。
 日本平夢テラスは、日本平デジタルタワー(テレビ電波塔)の建設と同時に造られ、2018年にオープンした展望施設。三階建ての立派な建物で、三階が展望台になっていて、そこから天望回廊が延びている。全体として大きな施設だが、違和感なく日本平の山頂に立っている。富士山や清水方面を眺めが素晴らしいが、残念ながら富士山には雲がかかっている。

 日本平夢テラス

 日本平夢テラスから数分下ったところにある日本平ロープウェイ乗り場まで歩き、久能山東照宮に向かう。1割引の電子チケットを購入しておいたが、窓口で提示したときトラブルが起こった。この電子チケットは提示するだけではなく、係員がスマホの画面を操作する必要がある。最初の画面は出していたが、窓口係員が操作しても先に進まない。どうしたことかとスマホをよく見ると、SoftBank の電波が来ていない。場所を移動しても電波が来ないので、スマホ側のトラブルだろうと言うことで再起動をした。すると、今度は電子チケットの画面にたどりつけない。どうしたものかと困っていると、係員の人から名前と電話番号を記入するよう言われて、ロープウェイの乗車券を受け取った。ありがたいことに、気を利かせてくれたようだ。こうしたことがあるので、デジタルチケットは面倒だ。

 日本平ロープウェイ 日本平 9:45 → 久能山 9:50

 静岡鉄道/日本平ロープウェイ 日本平発、久能山行き

 カルバテック製(2019年更新)
 1号車「あおい号」


 ロープウェイは満員に近かったが、まだ定員には達していないようだ。ガラス張りのゴンドラなので、眺めは素晴らしい。乗車時間は5分間で、あっという間だ。

 久能山東照宮は多くの観光客で賑わっていた。日本平同様ここを訪れるのは30年ぶりだと思う。日本平は大きく変わったが、久能山はあまり変わっていないようだ。本殿、石の間、拝殿が国宝に指定されていて、重要文化財指定の建造物も多い。社殿は定期的に塗り替えられているので、時間が経っているとはいえきれいだ。

 久能山東照宮
楼門(重要文化財) 唐門(重要文化財)
拝殿(国宝(本殿・石の間・拝殿)) 廟門(重要文化財)
本殿(国宝(本殿・石の間・拝殿)) 神廟(重要文化財)

 祭神徳川家康の遺骸を埋葬した神廟まで行き、社務所まで戻り、表参道の石段を下山する。前回訪れたときも休日だったと思うが、こんなに観光客はいなかった。有料の博物館には立ち寄らなかった。
 一ノ門をくぐり、17曲りの石段を降りていく。目の前には駿河湾が広がり、素晴らしい眺めだ。石段は山下石鳥居より本殿前まで 1,159段あるとのことで、ここを登るのは大変そうだ。それでも、ぱらぱら登ってくる人もいる。かなり昔に登ったことがあると思うが、その記憶は全くない。昭和32年に日本平ロープウェイが開通するまでは、この表参道が唯一の参拝路だった。

表参道と門前の町並みを見下ろす 一の門
表参道 石鳥居

 石鳥居をくぐり、東照宮の境内を出る。久能山下バス停は久能街道を清水方面に少し行ったところにある。事前に調べておいたので迷わず行けたが、案内板などがなかったので(気がつかなかった)、非常に不親切だ。久能山下バス停からは東照宮の一ノ門が見えるので迷わず行けると思うが、今回のように日本平方面からやって来た場合わからないのでは無いかと思う。まあ、事前に調べておくか、スマホで調べればいいだけの話だが。
 久能山下バス停(バス折り返し場)には、しずてつジャストラインの中型バスが止まっていた。行き先は「久能山下」となっていてドアは閉まっていたが、運転手が乗っているのでこのバスが東大谷行きになるのだろう。

 静鉄バス [14] 石田街道線 久能山下 10:51 → 東大谷 11:00

 静鉄バス [14] 石田街道線 久能山下発、東大谷行き

 日野・レインボーⅡ ワンステップ
 PA-KR234J1改 (年式不明)
 静岡 200 か 515(西久保営業所)


 バスは発車時刻の約3分前に行き先が「東大谷」に変わり、ドアが開き乗車出来るようになった。バス停には先客が一人いたが、このバスには乗らなかった。この後の清水駅方面のバスに乗るのだろうか。昔は静岡駅まで直通で行けたが、今は東大谷で乗り換えなければならない。

 バスは狭い旧道(久能街道)を走っていく。すぐ隣を新道が並んで走っているので交通量は少ないが、対向車とすれ違うには一々停車または徐行しなければならない。この道幅では大型バスで運行するのは無理だろう。途中で乗降はなく、二人の貸し切り状態で東大谷に到着した。
 東大谷バス停は住宅地の中にあり、2本の道路を挟んで通り抜けるようになっていて、数台のバスの駐車スペースがある。ここから静岡駅方面に向かって二つの系統のバス路線がある。両系統を合わせると、日中、一時間に4~6本のバスが運行されている。

 静鉄バス [12] 石田街道線 東大谷 11:09 → 登呂遺跡入口 11:23

 静鉄バス [12] 石田街道線 東大谷発、静岡駅南口行き

 三菱ふそう・エアロスター ノンステップ
 2PG-MP38FM (2019年式)
 静岡 200 か 997(小鹿営業所)


 登呂遺跡に向かうため、石田街道線の静岡駅南口行きに乗車する。バスはノンステップの大型バスで、他の乗客は一人だけだった。

 登呂遺跡入口バス停でバスを降りて登呂遺跡に向かう。登呂遺跡まで歩いて5分程度だが、目的地は登呂遺跡では無く、遺跡に接している「登呂もちの家」だ。遺跡見学の前にここで昼食をとる。
 「登呂もちの家」は安倍川もちの老舗メーカー「やまだいち」が経営するそば屋で、そばと安倍川もちが名物だ。200年前に建てられた会津の農家を移築した建物で、入口の大きな水車が風情ある趣を醸し出している。
 11時開店で 11時半頃入店したが、満席で外の長いすで待つことになった。他に待っている人はいなかったので、すぐ店内に案内された。メニューを見てもりそばセットを二つ注文した。セットとはもちろん安倍川もちで、私はあんときなこの安倍川を、妻は大根おろしで絡めたからみもちを選択した。どちらも非常に美味しく、1200円という値段が安く感じられた。自分たちの土産に生安倍川もちを購入して店の外に出ると、多くの人が並んで待っていた。人気の店だと言うことに納得だ。

 登呂「もちの家」
およそ180年前に立てられた会津の民家を移築 手作り安倍川もち(生安倍川もち)
もりそばセット(もりそばと安倍川もちのセット)

 おなかを満たして、登呂遺跡を見学する。遺跡は「登呂公園」として整備され、各種建物などが復元されている。かなり昔に何度か訪れているので、おぼろげながら訪れた記憶がある。隣接して静岡市立登呂博物館が建てられているが、現在の博物館は 2010年に建て替えられたものだ。古い博物館を訪れたことがあるが、新しい博物館は初めてだ。300円を払って二階の常設展示室も見学したが、一階の展示室と三階の展望スペースは無料で開放されている。

 登呂遺跡
静岡市立登呂博物館 博物館屋上から登呂遺跡を見下ろす

 静岡駅に戻るバスは、登呂遺跡始発の静岡駅南口行きだ、日中は 24分間隔で運行されている。車両は復刻カラーで、昭和44年頃から導入された塗装のようだ。子供の頃はこの塗装だったと思うが、間もなくクリーム色にピンクの帯の塗装(この塗装も復刻カラーとして採用されている)に変わったと思う。

 静鉄バス [11] 石田街道線 登呂遺跡 13:09 → 静岡駅南口 13:20

 静鉄バス [11] 石田街道線 登呂遺跡発、静岡駅南口行き

 日野・ブルーリボン
 QPG-KV290Q1 (年式不明)
 静岡 200 か 917(小鹿営業所)


 バスは 10人ほどの乗客を乗せて出発した。休日なのでほとんどが観光客のようだ。静岡駅方面と登呂遺跡を結ぶ路線は以前は新静岡が始発だったと思うが、新静岡バスターミナル工事のために静岡駅南口始発に変わったようだ。新バスターミナル完成後も静岡駅南口止まりのままなのは、沿線の需要が静岡駅までということなのだろう。

 「電車・バス1日フリー乗車」なので、静岡駅から新静岡まで歩き、静鉄電車に乗ってみる。当初の考えでは新清水(清水駅前)からバスを乗り継いで三保の松原まで行こうとも考えたが、富士山に雲がかかっているので、別の機会に見学を伸ばすことにした。

 静岡鉄道/静岡清水線 普通 新静岡 13:40 → 新清水 14:03

 静岡鉄道/静岡清水線
 普通 新静岡発、新清水行き

 静岡鉄道A3000形電車 / A3004F(2両)

 車両は 2016年3月24日から営業運転を開始した A3000形で、2024年2月23日をもって 1000形・12編成を全て置き換えた。最新型の非常に快適な車両だが、ステンレス車体の 1000形が懐かしい。地方の中小私鉄で、車両の更新を全て新造で行うのは珍しいのでは無いだろうか。

 静岡鉄道静岡清水線は、静岡市の新静岡駅と新清水駅を結ぶ中小私鉄路線で、静鉄電車と呼ばれている。かつては両端で静岡鉄道の運営する路面電車(静岡市内線・清水市内線)とつながっていた。沿線に草薙球場や狐ヶ崎ヤングランド(遊園地、1993年閉園)等があり、静岡に住んでいた頃は何度も利用した路線だ。

 新清水駅 / 静岡鉄道・静岡清水線(静岡県静岡市清水区)

 清水では何も目的がなくなったので、折り返し同じ電車で新静岡に戻る。静岡と清水を2両編成で高頻度運転を行う静岡鉄道静岡清水線は、地元では無くてはならない存在だ。簡素な駅舎で自動改札と券売機を設置して、車内で料金の収受を行うことなくワンマン運転を行っている。

 静岡鉄道/静岡清水線 普通 新清水 14:08 → 新静岡 14:31

 静岡鉄道/静岡清水線
 普通 新清水発、新静岡行き

 静岡鉄道A3000形電車 / A3004F(2両)

 日中でも8分間隔で運行されていて、時刻表を気にしないで利用することが出来る。

 新静岡まで戻り、新静岡セノバ、松坂屋、パルシェの食料品街を見て回わり、駐車場まで戻った。静岡市内の観光地を見て回るのなら自動車が便利だが、路線バスを乗り継いで回るのも楽しい。まだ行きたい場所はたくさんあるので、次回も「しずてつ 電車・バス1日フリー乗車券」を利用したい。このフリー乗車券も便利だが、もう少し値段を下げてバスだけのものが発売されるとありがたい。



移動の記録

(GOLF GTI)
自宅               7:10         000㎞ (48,159)
NPC24H静岡南町第4P    7:52         025㎞ (48,184)

新静岡 8:20 → 日本平夢テラス入口 9:04  しずてつジャストライン 日本平線

日本平夢テラス入口BS 9:11 → (徒歩) 9:15 日本平夢テラス 9:28 →(徒歩)→ 9:32 日本平駅 9:45 →(日本平ロープウェイ)→ 9:50 久能山駅 9:51 →(徒歩)→ 9:52 久能山東照宮 10:21 →(徒歩)→10:47 久能山下BS

久能山下 10:51 → 東大谷 11:00     しずてつジャストライン 石田街道線
東大谷 11:09 → 登呂遺跡入口 11:23   しずてつジャストライン 石田街道線

登呂遺跡入口BS 11:24 → (徒歩) 11:28 登呂「もちの家」(昼食) 12:13 →(徒歩)→ 12:17 登呂博物館 12:53 →(徒歩・登呂遺跡)→ 13:02 登呂遺跡BS

登呂遺跡 13:09 → 静岡駅南口 13:20   しずてつジャストライン 石田街道線
新静岡 13;40 → 新清水 14:03      静岡鉄道 静岡清水線 普通
新清水 14;08 → 新静岡 14:31      静岡鉄道 静岡清水線 普通

(GOLF GTI)
NPC24H静岡南町第4P   15:17         025㎞ (48,184)
富士屋田尻北店         16:05~16:15   045㎞ (48,204)
自宅              16:25         050㎞ (48,209)




Sony Cyber-shot DSC-RX100M5A



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