寝台特急「サンライズ出雲」乗車記

2017.6.23~24

 乗車区間  東京 6/23 22:00 → 出雲市 6/24 11:08 (定刻 9:58)
 座席区分  1人用個室A寝台「シングルデラックス」
編成  JR東海285系電車3000番台7両 (I-5編成/大垣車両区)



6/23 (金)

 JR西日本の「おとなびパス」を利用して来年3月をもって廃止が予定されている三江線に乗車する旅行の計画を立てた。せっかくの機会なので往路か復路のいずれかで「サンライズ出雲」を利用してみたいと考えた。すると、6月23日東京発の「シングルデラックス」が購入できたので、帰路は JAL ということで決定した。
 東京-岡山間は併結される「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」は JR線を走行する唯一、定期運行を行う寝台特急列車でかつ、夜行列車だ。比較的良好な乗車率で運行する専用車両も20年あまりの経過のため、近いうちに廃止されることは無いと思われる。しかし、現在唯一、定期運行を行う寝台特急列車なので、早いうちに乗車したいと考えていた。
 24日から有効の「おとなびパス」を持っているので乗車券はどこから有効になるのか JR西日本の電話予約センターに確認してみた。すると何度か解釈に変更があり、最終的に乗車する「サンライズ出雲」では利用できないという回答となった。24日に最初に停車する JR西日本の駅である姫路からは有効になるのではと考えていたが、こうした特殊な乗車券なので、JR西日本管内で最初に乗車する列車から有効となるということのようだ。

 JR東日本/東京駅 6/23 22:00発車

 「サンライズ・エクスプレス」が東京駅9番線入線したのは 9:35 で、2015年のダイヤ改正あたりから入線時間が早まったようで、記念撮影をしたり車内を見て回る時間がある。何度か走行写真を撮影したことがあるが、間近に見るのは初めてで、乗車するのも初めてだ。
 前7両が琴平行き(通常は高松行き)「サンライズ瀬戸」で、後ろ7両が本日乗車する出雲市行き「サンライズ出雲」だ。併結14両で東海道本線を下り、岡山で分割される。編成内容はどちらも同じだ。本日の「サンライズ出雲」は 285系 I-5編成で JR東海所属車両、「サンライズ瀬戸」は I-1編成で JR西日本所属車両だが、実際にはどちらも JR西日本後藤総合車両所出雲支所常駐で、整備運用とも JR西日本が一括して区別無く行っているようだ。

 寝台特急「サンライズ出雲」 5031M→4031M 東京発、出雲市行き
 
JR東海285系電車3000番台 (I-7編成/7両/大垣車両区)    / 岡山まで「サンライズ瀬戸」に併結

 寝台特急「サンライズ瀬戸」 5031M 東京発、琴平行き
 
JR西日本285系電車0番台 (I-1編成/7両/後藤総合車両所出雲支所) / 岡山まで「サンライズ出雲」を併結

 今回乗車するのは「シングルデラックス」で、「サンライズ出雲」編成の 11号車の二階に六室設けられている。一階部分は「サンライズツイン」が四室だ。車両は「サロハネ285-3002」で、JR東海所属の車両だ。内装設計にはミサワホームが参画し、これまでの電車の車内とは全く違う仕上がりになっている。

 (11号車) 1人用個室A寝台「シングルデラックス」、2人用個室B寝台「サンライズツイン」
                               / サロハネ285-3002 (JR東海/大垣車両区)

 「シングルデラックス」の個室は階段を上った二階にあり、寝台列車では珍しく引き戸では無くドアを押して空けて室内に入る。室内にはシングルベッドとテーブル、椅子の他、洗面所が備えられていて、その広さとも相まって非常に快適な空間だ。A寝台個室ということで一人あたりの料金は一番高いが、床面積は通常の「シングル」の2倍強となっていて、面積比や設備を考えると、一番割安な部屋といえる。あとは、「カシオペア」のようにトイレがついていれば完璧だ。シャワールームについてはこの A寝台六室専用のシャワールームがあり、シャワー利用券はアメニティの中に入っている。

 シングルデラックス (二階)

 定刻 22:00 に東京駅を出発。車内アナウンスによると、本日は満席だそうだ。金曜日の下り便なので乗車率は高いとは思っていたが、まさか満席になるとは考えていなかった。最後の寝台列車ということで、「サンライズ出雲・瀬戸」の注目度が高くなっているということだろう。
 車内改札が済み大森駅付近で、列車は速度を落とし停車した。車内アナウンスによると、踏切の安全点検のためだということだ。結局 13分ほど停車して、安全確認が出来たということで発車した。次の横浜駅は 13分遅れで出発したが、この程度の遅れは夜の内に回復できるだろうと考えていた。
 23時頃最後の車内放送があり、明朝岡山駅到着前まで緊急時以外の車内アナウンスはしないと案内があった。しばらく窓の外を眺めていたが、夜の沿線風景はあまり面白くは無いので、熱海到着を待たずに眠ることにした。11号車は付随車でモーターが無いので客車と同様に静かだ。二階は揺れが気になるという人もいるようだが、私はあまり気にならなかった。快適なベッドも相まって、あっという間に眠りについた。


6/24 (土)

 翌朝は、車内放送で目を覚ます。時刻は 4:55 で、岡山到着にはまだだいぶ時間があるぞと思っていたら、列車遅れに関する案内だった。現在大阪駅を 16分遅れで運行しているが、岡山到着は約30分遅れとなる見込みだという。そのため、岡山駅で接続する鹿児島中央行き「みずほ601号」には間に合わ無いため、「みずほ601号」に乗り換え予定の人は次の姫路駅で乗り換えるよう案内があった。「サンライズ出雲、瀬戸」の特急券で岡山までは乗車できるとのことだ。同じく、鳥取行き「スーパーいなば1号」にも間に合わないので、同じように姫路駅で降りるように案内があった。13分程度の遅れは夜の内に取り戻せると考えていたが、現状のダイヤでは無理ということなのか。これからは朝のラッシュ時間帯に入るので、その合間に運行され遅れはだんだん拡大するということのようだ。まだ寝足りないので、再び眠りについた。
 再び、車内放送で目を覚ます。岡山駅到着は予定通り 30分遅れとなるようだ。伯備線方面は「やくも1号」が先行するということで、急ぐ人は乗り換えるよう案内があった。特急券は、「サンライズ出雲」のものがそのまま使えるということだ。
 岡山駅では「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」の分割が行われ、後発の「サンライズ出雲」の乗客はじっくり分割作業を見学することが出来る。少しで遅れたため分割作業の場所は人でいっぱいだったが、階段の途中は空いていてそこからじっくり作業を見ることが出来た。岡山駅での停車時間は貴重で、分割作業を見るか食料を調達するか選択しなければならない。

 岡山駅 / 6:57~7:11 (定刻 6:27~6:34、37分遅れ発)

 岡山駅では「やくも1号」を先に出発させたので、遅れはさらに 7分拡大して、37分遅れとなった。倉敷から伯備線に入り、総社市からは高梁川に沿って走るようになる。美袋駅近くには昨年撮影したポイントがあり、非常に懐かしく感じた。

 倉敷 → 備中高梁

 車窓を楽しんでいると、間もなく備中高梁駅に到着した。遅れはさらに拡大して、43分遅れで到着した。この先伯備線は単線となるので、さらに遅れが拡大することが予想される。

 備中高梁駅 / 7:57~8:00 (定刻 7:14~7:14、46分遅れ発)

 備中高梁駅では上り特急が少し遅れたため、遅れはさらに 3分拡大して 46分遅れの出発となった。次の新見駅は 48分遅れで出発。車内放送で終点出雲市到着は 1時間以上の遅れが見込まれると案内がある。単線区間では遅れは広がる一方だ。
 出雲市では 34分の乗り換え時間を持って「やくも14号」で折り返す予定だったが、全然間に合わなくなってしまった。松江で途中下車すれば「やくも14号」に乗ることが出来そうだが、せっかくの機会なので「サンライズ出雲」に終点まで乗車したい。その後の乗り換えに余裕がある計画だったので、時刻表をチェックすると次の「やくも16号」でも「スーパーはくと10号」に間に合うことがわかった。
 途中で上り列車待ちの運転停車などがあり、米子駅到着は 61分遅れとなってしまった。なかなか乗車する機会の無い寝台列車なので、遅れた分だけ長く乗車することが出来るので、これはこれで良い経験だ。

 米子駅 / 10:06~10:07 (定刻 9:03~9:05、62分遅れ発)

 米子駅を出発すると左手に後藤総合車両所運用検修センターがあり、現役で使用されている扇形機関庫と転車台が見える。「サンライズ出雲」の客室はここでは山側となるので、宍道湖を見ることが出来ない。
 安来駅は 63分遅れ、松江駅は 68分遅れで出発した。松江駅では多くの乗客が下車したようだ。次の停車駅の宍道駅には 67分遅れで到着した。宍道駅は木次線の分岐駅だが、未乗車の木次線にもいつかは乗ってみたい。

 宍道駅 / 10:52~10:53 (定刻 9:45~9:46、67分遅れ発)

 宍道駅を発車すると、終点の出雲市駅はもうすぐだ。身支度を済ませ、室内を再確認して下車の準備をする。長いようで短かった 13時間だったが、「シングルデラックス」は非常に快適だった。充分に体を休めることが出来、翌日の行動に支障は無い。また機会があれば是非乗車してみたいが、次回は「シングル」がどんなものか試してみたい。

 JR西日本/出雲市駅 6/24 11:08 到着 (定刻 9:58、70分遅れ)



 寝台特急「サンライズ出雲」について

 「サンライズ出雲」は、1998年7月にそれまで14系客車によって運転されていた寝台特急「出雲」2・3号を、新たに製造した285系電車に置き換える形で運転を開始した。「出雲2・3号」時代は全区間単独運転であったが、東京-岡山間は同じく寝台特急「瀬戸」から置き換えられた「サンライズ瀬戸」とともに併結運転されるようになった。母体となった特急「出雲」は東海道本線・山陰本線経由で運行していたが、「サンライズ出雲」は、東京駅-出雲市駅間を、東海道本線・山陽本線・伯備線・山陰本線を経由して運行している。
 「サンライズ瀬戸」運行開始後も2006年3月17日(始発駅発車日)までは、JR東日本の車両で運行する「出雲」(旧1・4号。鳥取駅経由)がもう1系統として継続して運転されていたが、利用客が低迷し車両の老朽化も進んだため、同日をもって廃止された。
 2016年3月21日(到着)をもって臨時寝台特急「カシオペア」が運行終了、翌22日(到着)をもって急行「はまなす」が最終運行となったため、3月23日以降「サンライズ瀬戸」とともにJR線を走行する唯一、定期運行を行う寝台特急列車でかつ、夜行列車となった。

 「サンライズ出雲」の写真


2008/03/14 東海道本線・鶴見→川崎 (5032M、6:53) 2014/05/16 東海道本線・根府川→早川 (5032M、5:58)
2017/06/24 山陰本線・出雲市駅 (4031M、11:14,遅延) 2017/06/27 山陰本線・直江→出雲市 (4031M、9:57)




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