大人の休日倶楽部パス・JR乗りつぶしの旅
JR東日本線(奥羽本線、北上線、仙石線、石巻線、陸羽東線、左沢線、仙山線)乗車
2022.11.30~12.2

その1/3
奥羽本線乗車
2022.11.30


 ルート  11/30 (水)
  唐木田~新宿~東京~新庄~大曲~横手
 宿 泊  クォード イン yokote (横手市 / 11/30)


11/30(水) 曇(東京)のち雨(横手)

 「大人の休日倶楽部パス」を利用して、JR東日本の東北エリアの未乗車区間に乗車する計画を立てた。未乗車区間の内、花輪線と米坂線は8月の集中豪雨の被害で一部区間が不通のままで、陸羽西線は「高屋道路」のトンネル建設関連工事のため2024年度中の工事終了まで全線で営業休止となっている。福島県内の路線は後回しとして、奥羽本線(福島-大曲)、北上線、仙石線(あおば通-高城町)、石巻線(石巻-女川、前谷地-小牛田)、陸羽東線、左沢線、仙山線の全てに乗車することにした。利府線(東北本線支線)も未乗車だが、今回は無理して計画には入れなかった。今回の旅行は観光などは一切しないで、三日間ひたすら列車に乗車することにした。ちょうど全国旅行支援の対象期間だったので、そちらが利用できる宿を選んだ。

大人の休日倶楽部パス(東日本)

 強い寒波が南下してきていて、東北地方は天気の崩れと気温の低下が予報されているが、今回は列車に乗るのが目的なのでこの天気予報も問題ない。さすがに列車の運行に影響するような大雪になることはないだろう。
 旅行初日は山形新幹線で新庄に向かい、奥羽本線の普通電車で大曲まで行き、折り返し横手まで戻る。そして、今日の宿泊は横手だ。奥羽本線の福島-大曲間が未乗車区間になるので、これで奥羽本線は完乗することになる。

 小田急/多摩線/小田原線 通勤急行 唐木田 7:44 → 新宿 8:28

 多摩線/小田原線 通勤急行 唐木田発、新宿行き

 小田急3000形電車
 3082F(10両/喜多見検車区)


 小田急線の通勤急行は多摩センターでほとんどの席が埋まり、その先通勤客はどんどん増え続けた。

 新宿駅では連絡改札口を利用して小田急からJRに乗り換えたが、モバイルSUICAを先にタッチしてから磁気券(きっぷ)を通したため、エラー表示が出てしまい有人改札のお世話になってしまった。磁気券を最初に通すのが手順なので、初歩的なミスだ。

 JR東日本/中央線 快速 836T 新宿 8:36 → 東京 8:49

 中央線 快速 836T 武蔵小金井発、東京行き

 JR東日本E233系電車0番台
 T-26編成(10両/豊田車両センター)


 中央線快速電車の東京行きは混雑していて座ることは出来なかった。

 東京駅で中央線から山形新幹線に乗り換える。広大な東京駅の端から端までの移動になるが、何度も乗り換えているので問題ない。通勤のピークは過ぎているようで、構内の人はそれほど多くない。
 いつも利用する「駅弁屋 祭」で弁当を購入するつもりだったが、移転したようで覚えている場所に店はなかった。そのあたりの店を覗くと崎陽軒のシウマイ弁当が並んでいたので、毎度のことになってしまうが迷わずシウマイ弁当を購入した。
 新庄まで乗車するのは山形新幹線「つばさ131号」で、途中の停車駅は、大宮、福島、米沢と山形から先の全ての新幹線停車駅だ。上野、宇都宮、郡山は通過する最も速達形の「つばさ」だ。車両はE3系2000番台七両編成で、福島までは後に「やまびこ131号」仙台行き(E2系1000番台十両編成)を併結する。山形新幹線というのは通称で、正式には東京-福島間は東北新幹線で、福島-新庄間は奥羽本線となる。

 JR東日本/山形新幹線「つばさ」131号 東京 9:24 → 新庄 12:35

 山形新幹線「つばさ」131号 131M 東京発、山形行き

 JR東日本E3系新幹線電車2000番台
 L-71編成(7両/山形新幹線車両センター)
 福島まで、「やまびこ131号」に併結


 山形新幹線の車両は400系の時に東京-福島間に乗車した記憶があるが、奥羽本線区間は初乗車だ。大人の休日倶楽部パスの利用期間だが、山形新幹線方面は人気が無いのか車内はがらがらだ。先頭の17号車に乗車したが、東京からの乗客は10人くらいしかいなかった。

 大宮では17号車には5人ほど乗車したようだ。「つばさ131号」はがらがらの車内で北に向かって出発した。E3系2000番台は少し前の設計なのでシートピッチが980mmと、E5系やN700系の1040nmm等と比べると少し狭く感じる。しかし、在来線特急の標準の960mmと比べると決して窮屈というわけではない。山形新幹線には、2024年春から新型車両のE8系が導入予定となっている。E3系の最高運転速度は275㎞だが、E8系では300㎞に引き上げられることになっている。
 福島では「やまびこ」との分割作業のため3分間の停車時間がある(「やまびこ131号」は5分間)。奥羽本線とのアプローチ線が下り副本線(待避線)から単線で分岐しているため、山形新幹線「つばさ」の発着は(当然、併結の「やまびこ」も)上下線とも原則として14番線に限られている。  
 そのため、「つばさ」との連結を行う上りの「やまびこ」は、14番線への進入時と東京方への出発時の2回、下り通過線と平面交差しなければならない。また、東京方面行きの列車は12番線と14番線の両方から発車する。それらを解消するため現在新しいアプローチ線を建設中で、2026年度末の完成を予定している。

福島駅停車 / 10:45~48、 東北新幹線から分かれて奥羽本線に入る

 福島を発車すると本線と別れアプローチ線を通って奥羽本線に入る。ここからは新幹線ではなく在来線を走る。市街地を抜けると山間部に入り、板谷峠越えのためどんどん標高を上げていく。板谷峠は碓氷峠(信越本線、横川-軽井沢)や瀬野八(山陽本線、八本松-瀬野)と並ぶ難所として知られていた。かつて、福島・山形県境の板谷峠には4つのスイッチバック駅(赤岩、板谷、峠、大沢)があったが、山形新幹線開業の際にスイッチバックは廃止された。スイッチバックの遺構は現在でも各駅に残っているようで、この区間は是非ゆっくり普通電車で乗り直してみたい。

米沢駅停車 /11:20~21 山形駅停車 /11:50~52

 空は低い雲に覆われていて、蔵王連峰などの遠くの山は見ることができない。県庁所在地の中心駅の山形駅では多くの乗客が降りたが、ここから乗る乗客も結構いた。この車両で終点の新庄で下車したのは4人だけだったが、他の車両にはもっと多くいたようだ。新庄の少し前から雨が降り出したが、このまま冷え込むと雪になるかもしれない。
 新庄駅で奥羽本線は分断されていて、上り方面が標準軌で下り方面が狭軌となっている。山形新幹線開業に伴うもので、直通運転ができなくなってしまった。陸羽西線と陸羽東線が分岐しているが、陸羽西線は現在営業休止中だ(代行バスで運行)。

 新庄駅 / JR東日本・奥羽本線/陸羽西線/陸羽東線(山形県新庄市)

 1999年の山形新幹線延伸時に立派な新しい駅舎となり、最上広域交流センター「ゆめりあ」が併設されている。「ゆめりあ」の中には鉄道ギャラリーがあり、いろいろな鉄道資料や写真が展示されていた。乗り換えの待ち時間を使って見学をした。

ゆめりあ鉄道ギャラリー(もがみ体験館)

 秋田行き、普通電車2455Mは701系二両編成だ。狭軌用の0番台で、秋田総合車両センター所属の編成だ。今日の宿泊は横手だが大曲までが未乗車区間なので、大曲まで乗車して折り返し横田まで戻る。

 JR東日本/奥羽本線 普通 2445M 新庄 13:36 → 大曲 15:21

 奥羽本線 普通 2445M 新庄発、秋田行き

 JR東日本701系電車0番台
 N-35編成(2両/秋田総合車両センター)


 乗車した先頭車両の乗客は9人で、後ろの車両も同じくらいの乗客のようだ。

 途中でどんどん乗車があり、大曲に到着する時にはロングシートの座席はほとんど埋まっていた。大曲では多くの乗客が降車したが、乗車する乗客も多かった。この狭軌を走る普通電車は秋田まで行くが、盛岡からの秋田新幹線も方向転換して秋田まで行く。大曲-秋田間はかつては複線だったが、現在は狭軌と標準軌の単線の線路が並行して走るようになっている。

 大曲駅 / JR東日本・奥羽本線/田沢湖線(秋田県大仙市)

 大曲駅の駅舎は凝ったデザインで、秋田新幹線の開通に合わせて新しい駅舎が造られたそうだ。橋上駅だが、構内は新幹線の停車駅としてはこぢんまりとしている。全国的に有名な全国花火競技大会開催時には非常に混雑することだろう。

 JR東日本/奥羽本線 普通 446M 大曲 15:42 → 横手 16:00

 奥羽本線 普通 446M 秋田発、湯沢行き

 JR東日本701系電車0番台
 N-25編成(2両/秋田総合車両センター)


 折り返し乗車する湯沢行き普通電車446Mは同じく701系0番台二両編成だ。各車両の乗客は15人くらいだった。向の三番線は田沢湖線ホームで、標準軌用の701系5000番台の回送車両が止まっていた。新庄駅でもそうだったが、同一平面に標準軌と狭軌の線路が並んでいる場所は限られている。E6系新幹線、701系5000番台と701系0番台が並んでいる姿は貴重だ。

 18分で横手に到着。横手駅は新幹線停車駅ではないが、新しい駅舎の立派な駅だ。現在の駅舎は2011年9月に、橋上駅舎として新しくなった。横手統括センター所在駅で、隣接してJR貨物横手新営業所がある。貨物列車は運転されていないが、貨物列車代替のトラック便が運行されている。

 横手駅 / JR東日本・奥羽本線/北上線(秋田県横手市)

 宿泊するホテルは駅西口から歩いて5分くらいの距離だが、雨がぱらついていて風があるので遠く感じる。横手駅は東口が従来からの市街地で、西口は新駅舎開業時に設けられたので、現在整備が行われている最中のようだ。

 横手駅周辺にはいくつかホテルがあったが、いずれも宿泊料金は高めに感じた。全国旅行支援利用により4割引となったので抵抗はなかったが、この制度がなければ泊まるのを躊躇する値段だった。しかし、ホテルの部屋はきれいで広く、非常に快適だった。
 夕食は地域クーポン券が使える店ということで、歩いて10分以上かかる和風レストランを利用することにした。今回の地域クーポン券は宿泊期間内に同一県内でしか利用できないので、スケジュール的にここで使ってしまわなければならない。明日は朝の列車で北上(岩手県)に向かい、その後秋田県に戻ってくる予定はない。GO TO トラベルの時のように隣接県でも利用することができれば、土産など他の使い道もあったのだが。 
クォード イン yokote

 西口は国道13号の横手バイパス沿いに商業施設があるが、車で行くのが基本なので、駅から歩いて行くと少し歩かなければならない。天気が良ければたいした距離ではないが、雨が降り風も強いので結構つらい距離だった。

 事前に調べて地元チェーン店の和風レストラン「南部屋敷」に向かったが、あいにく定休日だった。この手の店は年中無休だと勝手に考えていたので、定休日をチェックしておかなかった。そのため、念のため次の候補として調べておいたその店の近くのファミレスに変更した。
 何度も訪れているチェーン店のファミレスなので、味の方は新鮮身はないがいつもの味だ。あれこれ注文して、地域クーポン券3000円をほぼ使い切った。おなかを満たして大満足だったが、ファミレスで1人3000円使うものではないなとも思った。
ファミリーレストランで夕食

 旅行初日の初乗車となったのは、奥羽本線の福島-大曲間だ。福島-新庄間は山形新幹線で、新庄-大曲間は普通電車に乗車した。JR東日本が2022年7月に収支状況と営業係数を公表した、2019年度に輸送密度2,000人未満だった35路線66区間のなかに奥羽本線が含まれている。対象区間の内訳は、新庄-湯沢(416人)、湯沢-大曲(1,704人)となっている。
 本日は予定通り移動ができたが、天気が悪かったので車窓などの展望を楽しむことができなかったのが残念だ。寒波が来ているということなので、明日以降は場所によっては雪になるかもしれない。雪が降るのはともかくとして、列車ダイヤに影響が出なければ良いのだが。



移動の記録

(11/30)
唐木田駅 7:44 → 新宿駅 8:28       小田急多摩線/小田原線 通勤急行
新宿駅 8:36 → 東京駅 8:49        中央線 快速 836T
東京駅 9:24 → 新庄駅 12:35       つばさ131号 131M
新庄駅 13:36 → 大曲駅 15:21      奥羽本線 普通 2445M
大曲駅 15:42 → 横手駅 16:00      奥羽本線 普通 446M

《クォード イン yokote》泊


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Sony Cyber-shot DSC-RX100M5A



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