大人の休日倶楽部パス・花輪線 & 只見線 乗車の旅 弘前城 見学 & 花輪線、利府支線、只見線、水郡線 乗車 2023.6.29~7.1 2023.7.1 |
||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
旅行三日目(最終日)は、小出から会津若松まで只見線に乗車後、磐越西線で郡山まで移動する。水郡線に乗り換えて上菅谷で下車、常陸太田支線に乗車して常陸太田まで往復する。上菅谷からは再び水郡線線に乗車して水戸まで移動、特急「ひたち」に乗り換えて東京に戻る。 これから乗車する只見線は今回の旅行の目的のひとつだが、昨年10月に災害復旧して11年ぶりに全線運行再開となったため注目度が高い。列車によっては未だに混雑するようなので、どの列車に乗るかあれこれ考えた。途中駅周辺で宿泊するという手もあるが、今回はとりあえず乗り通そうと考えた。すると、会津若松か小出に宿泊して翌日の始発に乗るのがいいのではないかと考えた。会津若松始発の 423D は単行で、小出始発の 426D は二両編成のようだ。また、会津若松の方が宿の数が多いので、423D のほうが混雑が予想される。そのため、小出始発の 426D に乗車することにした。小出駅近くの宿が取れるかどうかがポイントとなるので、2ヶ月前に小出駅前のホテルを予約しておいた。そして、6月30日に小出に宿泊することを前提に、最終的に二週間前に旅行の行程を決定して列車の手配などを行った。 昨日よりさらに早く5時にホテルをチェックアウトする。雨はまだ降っているが、短い距離なら傘無しで移動できるくらい小降りになった。只見線以外に発車する列車はないので、駅周辺には人影がない。この時間は無人なので、勝手に改札を通り構内に入る。只見線ホームには二両編成のキハE120形が停車しているが、まだエンジンは掛かっていないようだ。 |
||||||||||||||
小出駅 / JR東日本・上越線/只見線(新潟県魚沼市) | ||||||||||||||
会津若松行き 426D は、只見線専用色に塗装されたキハ120形・二両編成だ。少し派手な塗色だと思っていたが、実車を見てみると悪くないと思う。只見線沿線の自然に溶け込む塗装だ。 5:05 頃運転士が事務所を出て、車両に向かい点検などを始めた。点検が終わったようで、5:23 頃運転士から乗車出来る旨声を掛けられた。後部車両に乗り込み、進行方向右手の2人がけボックスシートに座った。その後、5:28 頃車掌が乗り込んだ。 |
||||||||||||||
JR東日本/只見線 普通 426D 小出 5:36 → 会津若松 10:32 | ||||||||||||||
只見線 普通 426D 小出発、会津若松行き JR東日本キハE120形気動車 5 + 4(2両/新津運輸区) 会津若松発車時の乗客は、後部車両は2人で、前部車両は3人乗っているようだ。今日は土曜日だが、混雑しなくて良かったと思った。 |
||||||||||||||
只見線は、福島県会津若松市の会津若松駅から新潟県魚沼市の小出駅までを結ぶ JR東日本の鉄道路線(地方交通線)。路線距離は 135.2km で、全区間単線非電化。1980年10月に成立した、国鉄再建法に基づく特定地方交通線の第2次廃止対象路線にリストアップされたが、「代替輸送道路が積雪で年10日以上通行不可能」の理由で廃止対象から除外された経緯がある。 2011年7月の新潟・福島豪雨により、只見線は小出-会津坂下間 113.6km が不通となった。他の区間は翌年までに復旧したが、特に被害の大きかった会津川口-只見間 27.6km は、当初復旧工事が行われなかった。JR東日本としては、年間3億円以上の赤字路線(区間)に 85億円(当時の試算)の復旧費用を出すことは難しいということだ。 その後長期にわたり検討、交渉が行われ、福島県と沿線市町が施設と土地を保有し JR東日本が車両を運行する「上下分離方式」にして、年間 JR東日本が 7100万円で県や沿線自治体が 2億1000万円を赤字負担することになった。また、復旧費は JR東日本が3分の1にあたる約 27億円を支払い、残りの3分2にあたる約 54億円については、県と会津地方17市町村が負担することになった(その後法律改正により、地元負担の内半分を国が負担することになった)。 こうして、2022年10月1日、最後まで不通となっていた会津川口-只見間 27.6km が復旧し、只見線は11年ぶりに全線で運転を再開した。地元住民の執念と財政負担による再開だ。しかし、将来にわたる財政支出について危惧する声も多い。 最初のうちは魚沼盆地の中を走り、沿線には田園風景と住宅が広がっている。また、新潟県側で只見線は、破間川にほぼ沿って走っている。越後広瀬では観光客らしき人達など5,6人が乗車した。近くに宿があるのだろうか。 只見線に乗車するのは初めてだが、キハ40系が走っている時に沿線に撮影に来たことがある。レンタカー利用して何ヶ所かで撮影したが、新潟県側では大白川の先の橋梁まで足を伸ばした。そのため、見覚えのある場所がいくつかあった。 上条を過ぎると山里の趣が急に増していき、入広瀬からはさらに山中の色合いが強まる。民家が点在するのは入広瀬の近くまでで、勾配が徐々にきつくなり、車窓から見えるのは棚田と木々だけになっていく。ディーゼルエンジンの音を響かせながら山の中を走って行く。 |
||||||||||||||
車窓 / 破間川(藪神→越後広瀬) | 車窓 / 破間川(入広瀬→大白川) | |||||||||||||
上広瀬からは、何回も破間川を橋梁で渡り、10分ほどで新潟県側最後の駅の大白川に到着した。この駅では数人の乗客がホームで待っていた。新潟県内の区間で唯一列車交換が可能な駅で、大白川始発、小出行き 2421D がホームの向かい側に停車していた。キハ110形+キハE120形・二両編成で、土曜日のためか車内はがらがらだった。そのキハE120形は旧国鉄カラーをオマージュした車体ラッピング車のキハE120-2 だった。 乗ってきた 426D から 2421D に乗り換えて小出方面に戻る地元の男性が一人いた。運転士や車掌と顔見知りのようで、2421D の発車時間まで話をしていた。只見線応援のため、休みの日はこうして只見線に乗るのが日課のようだ。 大白川駅では12分の停車時間があるので、車両を降りて駅を見に行った。この駅には5年前に新潟県側の只見線のキハ40系を撮影したときに訪れた。コンクリート造りの大きな駅舎だが、一階には魚沼市入広瀬自然活用センターがあり二階にはそば屋が入っているので、駅としてのスペースは通路のように狭い。 |
||||||||||||||
停車 / 大白川駅(6:20~32) | ||||||||||||||
大白川を出た列車は右に左にカーブしながら、破間川の支流、末沢川に沿って走っていく。最大勾配 25‰ ということでエンジンはうなりを上げている。大白川-只見間の距離は 20.6km あり、この間に数多くのトンネルと橋梁がある。 |
||||||||||||||
そして、特に難工事だった 6354m の長さを持つ六十里越トンネルにはいる。トンネル内部で登り区間が終わり、下り勾配になりエンジンが急に静かになる。トンネル内に県境があり、列車は福島県に入る。 六十里越トンネルを出ると右手に大きな田子倉湖が見える。この素晴らしい眺めに目を奪われていると、すぐに田子倉トンネル(全長 3712m)に入ってしまう。車窓に田子倉湖が見えるのは短い時間だけだ。 只見は福島県に入って最初の駅だ。2011年7月の新潟・福島豪雨によりこの駅から会津川口まで長い間運休となっていた。運休の間は駅前から代行バスが運行されていた。 |
||||||||||||||
車窓 / 田子倉湖(大白川→只見) | ||||||||||||||
只見では列車交換は行われないが、10分の停車時間がある。多くの乗客が列車を降りてホームや駅舎の方に向かっていった。「お帰り只見線」の横断幕や、フラガールの案山子が印象的だ。この駅で車掌は降りて、ワンマン運転となる。 |
||||||||||||||
停車 / 只見駅(7:01~11) | ||||||||||||||
只見と会津蒲生の中間付近に、有名撮影地にもなっている叶津川橋梁がある。全長 372m で、プレートガーダー桁と鉄筋コンクリート桁との混成形式だ。半径 250m の曲線を描いているのが特徴で、そのため、橋梁上では 30km/h の速度制限がある。只見側本流からは離れていたため、新潟・福島豪雨により橋梁自体に被害は受けなかった。 また、福島県に入ると列車に手を振ってくれる人が散見される。地元住民の中で申し合わせがあるのだろうが、わざわざ列車の時間に合わせてくれるのは気持ちがいい。後で調べると、「只見線にみんなで手をふろう条例」なるものが制定されているらしい。金山町、只見町、柳津町、三島町、昭和村、魚沼市で取り組んでいるとのこと。これらの取り組みは素晴らしいことだと思う。 |
||||||||||||||
車窓 / 叶津川橋梁(只見→会津蒲生) | ||||||||||||||
只見-会津川口間は新潟・福島豪雨による被害で11年間運休していた区間だ。会津蒲生-会津塩沢間にある第八只見川橋梁は流出こそ免れたが、路盤の一部が崩落して、安全対策を施工するには4年以上の工期と約45億円の復旧費用が掛かるとされた。しかし、嵩上げはやめて補強工事だけにして25億円に圧縮された。 第八只見川橋梁は只見側を渡る橋梁ではなく、只見川(滝ダム湖)の河岸に架かる橋梁なので流出は免れた。全長 371m の橋梁で、本橋梁のトラスは三信鉄道(現・飯田線)中部天竜-佐久間間の天竜川橋梁発生品の転用だそうだ。 その先、会津大塩-会津川口間にある三つの橋梁(第五~第七只見川橋梁)は橋桁が流出して鉄橋が崩落してしまった。これらの橋梁は只見川を渡る橋梁なので、只見川の増水、氾濫による影響を受けてしまった。 新潟県に入ると只見線は只見川に沿って谷間を進むが、川は屈曲していて発電線用の小さなダムが多い。只見川は落差が非常に大く、さらに流域は日本でも指折りの豪雪地帯であるため水量が豊かなので、只見川は非常なエネルギーを持っている。そのエネルギーを利用して発電用のダムが多く造られているが、そのエネルギーが災害を引き起こしてしまったということか。 |
||||||||||||||
車窓 / 第八只見川橋梁 と 只見川(滝ダム湖) (会津蒲生→会津塩沢) |
車窓 / 本名ダム(会津越川→本名、第六只見川橋梁) | |||||||||||||
越後川口ではなぜか39分間の停車時間がある。停車時間中に、下り列車との交換が行われる。交換するのは、会津若松初発の小出行き 423D だ。こちらは10分間の停車時間だ。乗車してきた 426D 到着の3分後の 8:05 に 423D は到着した。キハ110形単行で、車内は混雑していて6,7割の席が埋まっている。やはり、小山初発に乗車して良かったようだ。両列車が到着して乗客が降りてきたので、ホームや駅舎は混雑してきた。 2階建ての立派な駅舎は、JA支店と郵便局との合築となっている。KIOSK は無いが、駅舎内には金山町観光情報センターがあり土産物などを売っている。情報によるとおにぎりを販売しているとあったが、本日は販売していなかった。代わりに美味しそうなお弁当を販売していたが、値段が 1400円以上したので購入するのはやめた。 駅員が 423D が間もなく発車する旨大声で案内していて、間もなく 423D は小出に向かって出発して駅舎内は静かになった。ホームに戻って初めて気がついたが、ホームのすぐ脇には只見川が流れていた。先ほどは川の表面に霧が掛かっていたので気がつかなかった。素晴らしいロケーションだ。 |
||||||||||||||
停車 / 会津川口駅(8:02~41) | ||||||||||||||
会津川口でも乗車があり、全てのボックス席は1~3人で埋まってロングシートにも乗客が座った。土曜日なのでほとんどが観光客のようだ。天気は良くないが土曜日なのでやはり乗客は多い。 只見線の新潟側にも3年前にキハ40系の撮影に訪れた。キハ40系が定期運用を終える直前のことだった。その年は暖冬で、3月のはじめなのに沿線には全く雪が無かった。会津川口駅から 800メートル位の距離にある「かねやまふれあい広場」付近まで足を伸ばした。そのほか何ヶ所かで撮影したので見覚えのある風景もある。 会津水沼と早戸の間の早戸寄りにめがね橋という撮影ポイントがある。国道上から見上げるようにめがね橋を通過する車両を撮影するポイントだが、今回は逆に列車の中から撮影場所を見下ろすことが出来た。只見川を見下ろす感じで、車窓からの眺めもいい。 早戸駅近くには「霧幻峡の渡し」という渡し船を使った観光船乗り場がある。かつて対岸と結んでいた渡し船をイメージして復活したもので、渡し船としてではなく予約制の周遊船として運行されているようだ。旅番組などマスコミで紹介されているので、只見線の復活と合わせて知名度は高いだろう。いま、ちょうどその船が只見川上にあり、船頭さんがこちらに手を振っていた。 |
||||||||||||||
車窓 / 只見川 と 国道252(400)号線 (会津水沼→早戸 (めがね橋)) |
車窓 / 只見川と霧幻峡の渡し(早戸駅付近) | |||||||||||||
第三只見川橋梁を渡り只見川の対岸に移り、宮下ダムを過ぎると会津宮下に到着する。会津宮下では5分間の停車時間があり、下り列車と交換が行われる。交換したのは会津川口行き 425D で、キハE120形・二両編成だった。会津川口行きのためか、車内は空いていた。 |
||||||||||||||
停車 / 会津宮下駅(9:10~15) | ||||||||||||||
有名撮影ポイントとなっている第二只見川橋梁、第一只見川橋梁を渡り会津桧原を過ぎると、只見線は只見川から離れていく。これも有名撮影ポイントになっている滝谷川橋梁を渡ると、その先は滝谷川に沿って走って行く。 次の郷戸で再び只見川に沿うようになる。その先会津坂本で只見川と分かれて、これ以降はそれぞれの進む方向が変わる。会津坂下で会津盆地に入り、その先は開けた盆地の中を走ることになる。天気が良ければ磐梯山や飯豊山が見えるはずだが、今日は磐梯山の裾しか見えない。 会津坂下から会津若松までは会津盆地の南方をU字状に大迂回している。阿賀川を渡ると会津若松の市街地に入り、西若松、七日市と停車して終点の会津若松に到着した。 これで只見線を無事乗り通すことができた。沿線の眺めが素晴らしく、本当に魅力あるローカル線だった。天気が悪かったのは残念だが仕方が無い。新緑や紅葉には季節はきっっと素晴らしい車窓が期待できるだろう。また是非違う季節に訪れたい。只見線には多くの人に訪れて欲しいが、あまり混雑するのは避けたい。只見線の活性化のため、JR東日本にはもう少し頑張ってもらいたい。 |
||||||||||||||
会津若松駅 / JR東日本・磐越西線/只見線(福島県会津若松市) | ||||||||||||||
会津若松では1時間弱の乗り換え時間があるので名物の「ソースカツ丼」を食べたかったが、駅近くの食堂はどこも11時からの営業だった。仕方が無いので、駅そばで済ませた。味の方は、まあこんなものといった所だ。 |
||||||||||||||
JR東日本/磐越西線 快速 3236M 会津若松 11:30 → 郡山 12:36 | ||||||||||||||
磐越西線 快速 3236M 会津若松発、郡山行き JR東日本E721系電車0番台 P-44編成(2両/仙台車両センター) 郡山行き快速 3236M は E721系 二両編成だった。早めに乗り込んだので車内はがらがらだったが、だんだん乗客は増えていき、発車時には6、7割の座席が埋まってしまった。 |
||||||||||||||
途中の猪苗代で多くの乗客が降りたが、また同じくらいの乗客が乗り込んできた。その先ぱらぱら乗降客がいたが、郡山に近づくにつれて車内は混雑してきた。結構立っている人も出てきたが、このくらいでは四両編成は運行しないだろう。高速バスとの競合区間なので、快速くらいは全て指定席連結の四両編成にしてもらいたい。 |
||||||||||||||
郡山駅 / JR東日本・東北本線/磐越西線/磐越東線/東北新幹線(福島県郡山市) | ||||||||||||||
郡山からはこれも初乗車となる水郡線に乗り換える。乗り換え時間が1時間以上あるので、コーヒーショップでアイスコーヒーを飲みながら一休みした。郡山駅の改札を出るのは初めてなので様子がわからなかったが、これなら郡山で食事にすれば良かった。こちらの方が圧倒的に選択肢が多い。 発車時刻の25分前に水郡線ホームに向かったが、既に数人の乗客が列車を待っていた。水戸行き 842D は回送で 13:28 頃入線してきた。車両はキハ130系 二両編成だった。 |
||||||||||||||
JR東日本/東北本線/水郡線 普通 328D 郡山 13:43 → 上菅谷 16:52 | ||||||||||||||
東北本線/水郡線 普通 328D 郡山発、水戸行き JR東日本キハE131,132形気動車0番台 131-6 + 132-6(2両/水郡線統括センター) キハ131形+キハ132形の二両編成なので、黄色と青色の専用塗装だ(キハ130形は黄色と赤色)。出発までに座席は6割程度埋まった。3扉車でボックス席の数が少ないので、埋まってしまったようだ。 |
||||||||||||||
郡山から安積永盛までは東北本線を走る。すぐに、左手に郡山総合車両センターが見える。その先、郡山貨物ターミナルを過ぎると、間もなく水郡線終点の安積永盛に到着する(起点は水戸)。 |
||||||||||||||
水郡線は、茨城県水戸市の水戸駅から福島県郡山市の安積永盛駅までと、茨城県那珂市の上菅谷駅で分岐して茨城県常陸太田市の常陸太田駅までを結ぶ JR東日本の鉄道路線(地方交通線)。奥久慈清流ラインという愛称が付けられている。線路名称上は安積永盛駅が終点だが、同駅で折り返す列車はなく、全列車が東北本線経由で郡山駅まで直通運転している。路線距離は水戸-安積永盛間が
137.5km で、上菅谷-常陸太田間が 9.5km。全線非電化で単線だ。 2019年10月13日、令和元年東日本台風(台風19号)の影響で袋田-常陸大子間の第六久慈川橋が落橋、磐城浅川-里白石間の第二社川橋が流出したことにより、全線不通となった。その後順次運転を再開したが、袋田-常陸大子間の復旧には時間が掛かり、全線で運転再開をしたのは 2021年3月27日だった。 |
||||||||||||||
停車 / 安積永盛駅(13:48) | ||||||||||||||
JR東日本が 2022年7月に公表した、2019年度に輸送密度2,000人未満だった35路線66区間のなかに常陸大宮-安積永盛間が含まれている。対象区間の内訳は、常陸大宮-常陸大子(830人)、常陸大子-磐城塙(152人)、磐城塙-安積永盛(952人)となっている。 水郡線に乗るのは初めてで、これまであまり関心の無い路線だった。「奥久慈清流ライン」という愛称が付けられているのを初めて知ったが、あまりピンと来ない。安積永盛から東北本線と分かれるが、磐城石川までは東北本線と数キロの距離を置いて平行するように走っている。しばらく沿線は田園地帯の中だ。 |
||||||||||||||
車窓 / 田園風景が広がる(磐城浅川→磐城棚倉) | ||||||||||||||
磐城棚倉を過ぎるとだんだん山の中に入っていく。そして近津付近でこの路線の愛称になっている久慈川が近づいてくる。次の磐城塙では、下り列車の交換のため6分間停車する。交換したのは水戸発郡山行きの 333D で、キハE130形 単行だった。 |
||||||||||||||
停車 / 磐城塙駅(15:02~08) | ||||||||||||||
東館でまとまった乗客が降りて、車にはがらがらになった。この先から山間に入り、久慈川沿いに右に左にカーブしながら進んでいく。「奥久慈清流ライン」という愛称がようやく理解できる車窓が現れた。そして、矢祭山と下野宮の間に福島県と茨城県の県境がある。 |
||||||||||||||
停車 / 矢祭山駅(15:25~26) | 車窓 / 久慈川(矢祭山→下野宮) | |||||||||||||
常陸大子では、この列車の到着を待って、常陸大子発郡山行きの 335D が発車していった。常陸大子駅は水郡線の運行拠点となっていて、車両基地および乗務員基地である水郡線統括センターがあるので構内は広い。 ここでは14分間の停車時間があるので、改札を出て駅前ロータリーに出てみた。駅前には小規模ながら商店街があり、駅前らしく少しだけ賑わっている。ホームに戻ると、車両後部にキハE130-3 を連結しているところだった。常陸大子から水戸までは三両編成になり、車掌が乗務する。 |
||||||||||||||
停車 / 常陸大子駅(15:38~52) | ||||||||||||||
常陸大子付近は開けていたが、列車は再び山岳路線となる。次の袋田は有名な袋田の滝の最寄り駅だ。せっかくここまで来たのにもったいないが、今日は立ち寄ることは出来ない。まだ訪れたことはないので、一度は訪れてみたいところだ。出来れば、氷瀑が凍結する時がいい。 久慈川沿いを進み何度か久慈川を渡り、下小川で列車交換する。交換するのは、水戸発郡山行き 337D で、キハ111,112形 二両編成だった。こちらは全区間通して二両編成のようだ。車内はそれなりの乗客が乗っていた。 |
||||||||||||||
停車 / 下小川駅(16:12~13) | ||||||||||||||
あたりは少しずつ開けていき、野上原の手前で久慈川と離れる。そのまま進み、市街地に入ると常陸大宮だ。常陸大宮始発の水戸行きもあり、ここからが水戸の通勤圏のようだ。 常陸大宮から先の区間は農地が目立つが、駅周辺には住宅地が集まっている。二つ先の瓜連では列車交換が行われる。水戸発常陸大子行き 831D はキハE130系 四両編成だが、車内は空いていた。通学の時間帯なので、平日は混雑するのだろうか。 |
||||||||||||||
停車 / 常陸大宮駅(16:36) | 停車 / 瓜連駅(16:44) | |||||||||||||
上菅谷で下車して、常陸太田支線に乗り換える。10人くらいが下車したが、常陸太田支線に乗り換えるのは3人のようだ。まだ新しい立派な駅舎で駅前ロータリーも広いが、駅前は空き地もあり閑散としている。那珂市の中心地からは離れているようだ。 |
||||||||||||||
上菅谷駅 / JR東日本・水郡線/常陸太田支線(茨城県那珂市) | ||||||||||||||
ホームに戻り常陸太田行きを待っていると、 937D は3分くらい遅れている旨アナウンスがあった。937D は水戸始発なので、途中で何かトラブルがあったのかもしれない。 |
||||||||||||||
JR東日本/水郡線常陸太田支線 普通 937D 上菅谷 17:09 (定刻17:06) → 常陸太田 17:23 (定刻17:20) |
||||||||||||||
水郡線常陸太田支線 普通 937D 水戸発、常陸太田行き JR東日本キハE131,132形気動車0番台 132-3 + 131-3(2両/水郡線統括センター) 937D はキハE131,132形 二両編成で、車内は空いていた。定刻3分遅れの 17:09 に発車した。 |
||||||||||||||
上菅谷を郡山方面に向けて発車し、すぐに常陸太田方面に分岐する。常陸太田方面は支線と呼ばれているが、歴史的にはこちらの方が本線より古く、上菅谷からは直進するルートとなっている。沿線は主に農地が目立ち、駅周辺に小さな集落が広がるだけだ。途中駅の利用者もほとんどいなかった。 |
||||||||||||||
常陸太田駅 / JR東日本・水郡線常陸太田支線(茨城県常陸太田市) | ||||||||||||||
常陸太田からは上菅谷に戻るが、折り返し時間は定刻でも7分しか無かった。937D は3分遅れで到着したので、4分しか時間がない。そんなわけでゆっくり駅を観察している時間は無く、写真を数枚撮って車両に戻った。駅周辺の再開発に合わせて 2011年に再建された駅舎だそうだが、場違いなほど立派な駅舎だった。 |
||||||||||||||
JR東日本/水郡線常陸太田支線 普通 938D 常陸太田 17:27 → 上菅谷 17:41 | ||||||||||||||
水郡線常陸太田支線 普通 938D 常陸太田発、上菅谷行き JR東日本キハE131,132形気動車0番台 131-3 + 132-3(2両/水郡線統括センター) 折り返しの 上菅谷行き 938D はがらがらだった。 |
||||||||||||||
上菅谷-常陸太田間には、上下列車が行き違いできる交換設備を持つ駅がなく、終着の常陸太田も1面1線の構造で、この区間には上下列車合わせて1本の列車しか入線できない。そのため朝夕の通勤・通学時間帯を含めて、1時間に1本の本数に留まるが、現状はこれで問題ないということのようだ。 |
||||||||||||||
JR東日本/水郡線 普通 842D 上菅谷 17:43 → 水戸 18:02 | ||||||||||||||
水郡線 普通 842D 常陸大子発、水戸行き JR東日本キハE131,132形気動車0番台 131-13 + 132-13(2両/水郡線統括センター) 上菅谷では2分の乗り換え時間で水戸行き 842D に乗り換える。842D は既に入線していて、常陸大宮行き 833D も入線していたので、ホームには3本のキハE130系が並んでいた。 |
||||||||||||||
842D は半分くらい座席が埋まっていたのでロングシートに座った。途中の下菅谷で下り列車と交換があった。交換したのは 常陸大子行き 835D で、キハE130系 三両編成のようだった。途中駅でぱらぱら乗車あり、約19分で水戸に到着した。これで、水郡線全線を完乗した。「奥久慈清流ライン」と愛称があるように、県境前後の山間部の車窓は悪くなかった。しかし、午前中に只見線に乗車したので、それと比べると印象が薄いのは仕方が無い。 水戸では「ひたち24号」に乗り換えて東京に向かう。乗車した1号車はがらがらだった。「ひたち」は JR東日本の「新しい座席指定サービス」が導入されていて全席指定席なので、「大人の休日倶楽部パス」の指定席券枠が空いていないと乗車することが出来ない。この方式は今後さらに増えていくと思われるが、「大人の休日倶楽部パス」利用者にはつらい。短区間の乗車で指定席の6回枠を使いたくない場合もあるので、東北新幹線「はやぶさ」のような特例措置を設けてもらいたい。 |
||||||||||||||
JR東日本/特急「ひたち」24号 水戸 18:27 → 東京 19:43 | ||||||||||||||
特急「ひたち」24号 24M いわき発、品川行き JR東日本E657系電車 K-4編成(10両/勝田車両センター) E657系は初乗車となるが、まだ新しい車両なので非常に快適だ。シーピッチは現在の特急の標準の 960mm で、足下も開いているので足を伸ばすことが出来る。シート自体の形状も悪くないと思うが、気のせいかもしれないが E353系の方が座り心地が良かった感じがする。旅行初日に乗車した E751系と比べると、かなり差があるのは仕方が無い。 |
||||||||||||||
上野まではノンストップで、所要時間は約1時間10分。この区間は何度も普通電車に乗車したが、特急は速くて快適だ。終点は品川だが、東京で下車して中央線に乗り換える。ほとんどの乗客が東京で下車したようだ。 |
||||||||||||||
JR東日本/中央線 快速 1977T 東京 19:53 → 新宿 20:06 | ||||||||||||||
中央線 快速 1977T 東京発、豊田行き JR東日本E233系電車0番台 T-10編成(10両/豊田車両センター) 土曜日のせいか中央線ホームは人が少ない。快速・豊田行きに乗車したが、車内も空いていた。この後の発車となる中央特快・大月行きは、それなりに乗客が乗っていた。この電車は三鷹で後発の中央特快に追い抜かれるダイヤだ。 |
||||||||||||||
新宿からは「京王ライナー41号」の座席をとっておいた。何回か失敗しているので、中央線ホームから降りる階段を選び、京王線乗換改札に向かった。土曜日のせいか京王線ホームには人はあまり多くなく、京王ライナーも座席は半分程度しか埋まっていなかった。 |
||||||||||||||
京王/京王線/相模原線 「京王ライナー」41号 新宿 20:20 → 京王多摩センター 20:46 | ||||||||||||||
京王/「京王ライナー」24号 新宿発、橋本行き 京王5000系電車 5734F(10両/若葉台検車区) 個人的に車端の向かい合わせ席が好きなのでいつもそこに座るが、一般的には人気が無いようでこの車両の車端席は他は全て空いていた。 |
||||||||||||||
休日ダイヤでトラフィックに余裕があるためか、先行車両に詰まることなく順調だった。多摩センターには所要時間26分で定刻に到着した。 |
||||||||||||||
小田急/多摩線 各停 小田急多摩センター 20:54 → 唐木田 20:57 | ||||||||||||||
小田急/多摩線 各停 新百合ヶ丘発、唐木田行き 小田急1000形電車 1096F(10両/喜多見検車区) 多摩センターで小田急多摩線に乗り換えて一駅、今回の旅は無事終了した。 |
||||||||||||||
「大人の休日倶楽部パス」を使った二泊三日の旅行は計画通りに終えることができた。東北地区の JR線未乗車路線に乗車するのが目的だったので、ほとんど列車に乗りっぱなしだった。しかし、かねてから訪れたかった弘前城をゆっくり見学することが出来た。地元住民の熱意と資金負担により昨年10月に全線で運転を再開した只見線の印象は大きかった。また是非訪れたい素晴らしい路線だ。また、花輪線も素晴らしい路線だったが、只見線と比べると印象が薄くなってしまった。JR東日本が2022年7月に公表した、2019年度に輸送密度2,000人未満だった35路線66区間については、今後どうなるか予断を許せない。昨年の災害復旧が手つかずの津軽線と米坂線の該当区間については非常に厳しい状況だ。 |
||||||||||||||
|
||||||||||||||
移動の記録 (7/1) 小出駅 5:36 → 会津若松駅 10:32 只見線 普通 426D 会津若松駅 11:30 → 郡山駅 12:36 磐越西線 快速 3236 郡山駅 13:43 → 上菅谷駅 16:52 水郡線 普通 328D 上菅谷駅 17:09 → 常陸太田駅 17:23 水郡線支線 普通 937D (定刻 17:06) (定刻 17:20) 常陸太田駅 17:27 → 上菅谷駅 17:41 水郡線支線 普通 938D 上菅谷駅 17:43 → 水戸駅 18:02 水郡線 普通 842D 水戸駅 18:27 → 東京駅 19:43 特急「ひたち」24号 24M 東京駅 19:53 → 新宿駅 20:06 中央線 快速 1977T 新宿駅 20:20 → 京王多摩センター駅 20:46 京王ライナー41号 小田急多摩センター駅 20:54 → 唐木田駅 20:57 小田急多摩線 各停 大人の休日倶楽部パス・花輪線 & 只見線 乗車の旅 (その1) のページへ 大人の休日倶楽部パス・花輪線 & 只見線 乗車の旅 (その2) のページへ |
||||||||||||||
|
||||||||||||||
Sony Cyber-shot DSC-RX100M5A |
||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||