西武バス / 東京-新潟線 1便 乗車記
(池袋駅東口
→新潟駅前)

2019.6.13


乗車バス  東京-新潟線 1便 池袋駅東口発、万代シティバステンター行き
運行会社  西武バス、(共同運行) 越後交通、新潟交通
乗車区間  池袋駅東口 7:00 → 新潟駅前 11:57 (定刻 12:12)
車両  西武バス(練馬) 1447 練馬 200 か 2950 / いすゞ ガーラHD QRG-RU1ESBJ 2014年式
走行道路  池袋駅東口(明治通り・新目白通り・目白通り)練馬IC(関越道)長岡JCT(北陸道)
 新潟中央JCT(日本海東北道)新潟亀田IC(亀田バイパス・栗ノ木バイパス・明石通り・
 東大通)新潟駅万代口

「東京-新潟線」について
 東京(新宿駅・新潟駅)と新潟(万代バスセンター)を結ぶ高速バス路線で、西武バス、越後交通、新潟交通による共同運行が行われている。関越自動車道の練馬インターチェンジから北陸自動車道を経由して日本海東北自動車道の新潟亀田インターチェンジの間を直行する。
 1985年10月2日に関越道の前橋インターチェンジ-湯沢インターチェンジ間の開通によって全線が開通したのに伴い、同年12月10日から西武バスと新潟交通、越後交通の3社共同によって東京-新潟線として運行を開始した。開設当初は1日2往復と本数が少なかったが、その後段階的に増便し、2006年春より1日16往復に増便された(現在は9往復だが、長岡経由の夜行便1便は運休中)。

 東京-新潟線 1便 ダイヤ
池袋駅東口 7:00
下落合駅 7:10
練馬区役所前 7:20
川越的場 7:50
関越道・上里PA
(休憩)
(8:30)
(8:40)
湯沢 9:56
六日市 10:12
小出 10:26
関越道・越後川口SA
(休憩)
(10:40)
(10:50)
小千谷 11:02
越路 11:10
長岡北 11:17
11:30
三条燕 11:34
巻潟東 11:42
鳥原 11:52
新潟駅前 12:12
万代シティバスセンター 12:17

2023.9.9 作成


 関越道を走る高速バスに往復乗車して、1泊2日で新潟へ出かけた。一番の目的は「きらきらうえつ」撮影だが、「高速バス」に乗車するのも旅行の目的の一つだ。現地の移動は鉄道とバスの利用で、初日の午後は越後線で 115系を撮影し、新潟駅近くに宿泊して、二日目の午前は白新線で「きらきらうえつ」を撮影した。
 「きらきらうえつ」が運行されているのは金、土、日だけなので、梅雨の合間の晴空を利用して、急遽出かけることにした。そのため、バスの最前列は確保することはできなかった。新潟行きは池袋駅東口 7:00発の初発に乗車するので、早起きをして 5:40発の小田急線に乗り込む。一度乗り換えて新宿に向かったが、新宿行きの快速急行は早朝なのにそれなりに混雑していた。

 池袋駅東口(東京都豊島区) / 7:00 発車

 西武高速バスの拠点となる池袋駅東口バス停は、東口を出て明治通りを渡ったすぐ先の道路上にある。バス一台分の屋根がありベンチもあるが、悪天候の時には大変だと思う。バス停先の路地を曲がってすぐの所にチケットセンターがあり、発券窓口があり、待合室とトイレがある。利用できるのは 6:50~23:30 だが、20:00 以降は自動券売機だけの発券とのことだ。
 乗車する 01便は西武バスの担当で、発車 10分前に「レジェンドブルー」の車両が到着した。2014年登録のいすゞ・ガーラHD で、トイレが車両右側中央部にある28人乗りの標準的な3列シート車だ。座席も「レジェンドブルー」で、フットレストとレッグレストが装備されている。窓側にも肘置きがあり、テーブルが収納されている。スマホ充電用のコンセントもあり、昼行便としては十分な設備だ。シートピッチは広いとがいえないが、前席の足を入れるスペースがちょうど良く、ゆったり座ることができる。

 東京-新潟線 1号 / 池袋駅東口 (7:00) 発、万代シティバスターミナル (12:17) 行き
 
西武バス(練馬営業所) 1447 練馬 200 か 2950 / いすゞ ガーラHD QRG-RU1ESBJ 2014年式

 池袋駅東口では6名の乗客を乗せ定刻に出発した。空いている明治通りを南下し高戸橋交差点を右折して新目白通りに入る。最初の乗車バス停は下落合駅で、ここで1名が乗車した。道路名が目白通りに変わりしばらく走ると、次のバス停の練馬駅(練馬区役所前)だ。練馬駅といっても駅ロータリーには入らず、目白通り上の練馬区役所前にある。ここで2名が乗車、定刻4分遅れで出発した。
 順調に目白通りを走り、練馬インターから関越道に入る。間もなく本線上にある川越的場バス停に到着した。この最後の乗車バス停での乗車はなく、このバスの乗客は9名に確定した。池袋駅東口 8:00発の 03便は満席となっていたが、01便より新潟までの運賃が 1500円安く設定されているためだろうか。池袋までの移動時間を考えると、7:00 と言う出発時間は早すぎるのかもしれない。この路線は運航日と便により幅広い料金設定がされているので、利用する側には注意が必要だ。
 関越道は順調で、池袋駅東口を発車して1時間半で、最初の休憩地の上里パーキングエリアに到着した。ここで10分間の休憩となる。休憩時刻が公表されていないので遅れているかどうかわからないが、ここまで順調なのでほぼ定刻で運行されているものと思われる。

 関越道・上里SA(8:28~43)/ 休憩

 上里サービスエリアを予定時刻の 8:40 に出発しようとしたところで問題が発生した。乗客が一人戻ってこないのだ。戻ってくる気配がないので乗務員が探しに向かい、間もなく見つけてつれて戻ってきた。買物をしていて遅れたようだが、急ぐ様子や申し訳なさそうな様子はない。良い年をした親父が情けないことだ。高速バスはよく利用するが、出発時間に遅れた人を見ることはしばらく無かった。
 梅雨とは思えない素晴らしい晴天が広がり、群馬県に入ると山岳展望を楽しむことができた。左手には榛名山、更にそのずっと奥には浅間山が見える。また、右手には赤城山が迫ってくる。その先、高台を走るところで正面に上越国境の山々が雪を頂いてそびえている。左側の座席なのでこちらの展望が中心だが、素晴らしい展望を満喫することができた。

 車窓 / 榛名山(前橋IC→駒寄PA

 車窓 / 仙ノ倉山~谷川岳の稜線(昭和I→沼田IC)

 車線が二車線なってきたところから関越トンネルにかけて、所々工事のため車線規制が行われている。そんなに長い区間ではないので運行には大して影響はないだろう。だんだん谷が狭くなってくると水上で、間もなく関越トンネルに入る。8分ほどで関越トンネルを抜け、新潟県に入る。こちら側も素晴らしい晴天が広がっている。

 関越トンネル / 9:30~38

 トンネルを抜けるとすぐに対面通行の区間に入る。工事区間は湯沢インターまでだ。長期にわたるリニューアル工事で、夏休みの休工を挟んで 10月25日まで行われる予定だ。
 間もなく最初の降車バス停の湯沢に到着する。湯沢インターに併設されているバス停で、料金所の手前を右手の専用路に入る。この構造はインター併設のバス停ではほぼ同じだ。ここでは1名の乗客が降車した。川越的場バス停は3分遅れで出発したが、ここへは 10分の早着となった。13分の遅れを取り戻したことになるが、この路線のダイヤは少し余裕を持って設定されているようだ。

 湯沢バス停 (新潟県南魚沼郡湯沢町) / 9:46 (定刻9:56) / 下車1

 湯沢から塩沢石打にかけて、両側の山腹にはスキー場、市街地に高層のリゾートマンションやホテルが建ち並んでいる。なんとも不思議な光景で、その最たるものが左手に見えるガーラ湯沢だと思う。

 車窓 / ガーラ湯沢(湯沢IC→塩沢石打IC)

 塩沢石打インターを過ぎると谷が広くなり、魚沼盆地に入る。間もなく右手に巻機山の大きな山容が目に飛び込んでくる。標高は 2000メートルに少し及ばないが、日本百名山のひとつだ。

 車窓 / 巻機山(塩沢石打IC→六日町IC)

 そして間もなく、右手に八海山の特徴的な山容が目に入ってくる。越後三山のひとつだが、一番魚沼盆地沿いにありこのあたりのどこからでもよく見える。

 車窓 / 八海山(六日町IC付近)

 次の降車バス停は六日町で、湯沢から 15分の距離だ。このバス停も六日町インターに併設されている。ここでも1名の降車があった。ここへは 11分の早着となった。。

 六日町バス停 (新潟県南魚沼市) / 10:01~02 (定刻10:12) / 下車1

 魚沼コシヒカリの生産地の中を走り抜け、次の小出バス停には 14分で到着した。このバス停も小出インターに併設されている。このインターは昨年9月に自家用車で撮影に来たとき利用した。東京からやって来てこのインターで降り只見線を撮影後、再び関越道に戻り村上方面に移動した。新潟県とは言っても、東京方面から来た場合まだ入口だ。
 ここでも1名の降車があった。都市間高速バスというと両地区の都心部の需要がほとんどだと思っていたが、こうして途中バス停での需要があると言うことだ。ここへは定刻に対し 11分の早着となった。

 小出バス停 (新潟県南魚沼市) / 10:15~16 (定刻10:26) / 下車1

 この付近では越後三山(魚沼三山)の姿を美しく見ることができる。山頂部に少し雲がかかっているのが残念だが、残雪を頂いた山容は迫力がある。越後三山は反対側(進行方向右手)に見えるので、小出インターから本線に流入するときに撮影した。

 車窓 / 越後三山(小出IC付近)

 小出インターを出発して 10分あまりで、2度目の休憩地の越後川口サービスエリアに到着した。ここでも休憩時間は 10分だ。発車予定時間の案内とともに、降車場所の変更がある場合はこの休憩時間中に申し出るよう案内があった。

 関越道・越後川口SA(10:28~45)/ 休憩

 今回は何の問題も起こらず、予定時刻にバスは発車した。降車バス停の変更の申し出がなかったので、小千谷と巻潟東以外のバス停は通過する旨案内があった。
 越後川口サービスを出ると、すぐに小千谷バス停に到着する。バス停は小千谷インターに併設されていて、ここでは2名の降車があった。ここでは 10分の早着で、湯沢以降は運行スケジュール通りだと言うことだ。

 小千谷バス停 (新潟県南魚沼市) / 10:52~53 (定刻11:02) / 下車2

 次の越路バス停は、通過する。バス停通過のアナウンスや表示などはなく、何もなかったかのように本線を通り過ぎた。越路バス停は本線上に設置されたバス停だが、後に設置された長岡南越路スマートインターチェンジ内に設置されている形になっている。

 越路バス停 (新潟県長岡市) / 11:01 (定刻11:10) / 通過

 間もなく長岡ジャンクションになり、北陸道に入る。路線としては北陸道に関越道が合流する形になっているが、実際には関越道をそのまま直進する形になっていて、富山方面から北陸道が合流している。
 北陸道に入るとすぐに長岡北バス停で、このバス停も通過する。本線上に設置されたバス停で、定刻より9分早く通過した。

 長岡北バス停 (新潟県長岡市) / 11:08 (定刻11:17) / 通過

 左手の車窓は弥彦山が印象的だ。標高600メートルあまりの低い山だが、海岸よりいきなり突き出た山容で、周りに何も無いので非常に目立つ。山全体が弥彦神社の神域となっていて、古くからの信仰の山だ。

 車窓 / 国上山と弥彦山(栄PA付近)

 次のバス停は栄バス停で、このバス停も停車せず本線を通過する。栄パーキングエリア内に設置されているバス停だが、パーキングエリアに入ってすぐの所に設置されている。新潟県内に入ってバス停は 10~15分間隔で設置されているので非常に便利だが、すべてのバス停で乗降が行われると運行時間に影響が出てしまうかもしれない。

 栄バス停 (新潟県長岡市) / 11:19 (定刻11:30) / 通過

 5分ほどで三条燕バス停だが、こちらでも降車はなく、本線上を通過した。三条燕インター内に設置されているバス停だが、これまでのバス停と違いランプウェイ間の本線上に設置されている。停車後すぐに本線に再合流できるので、料金所近くに設置されるバス停に比べ、停車に要する所要時間は短くなる。
 また、三条燕バス停は JR弥彦線、上越新幹線の燕三条駅に隣接していて、歩いて乗り換えすることができる。高速道路は市街地から離れたところを走っていることが多いので、バス停もアクセスがあまり良くない場合が多い。バス停近くに大きな駐車場を設置してパーク・アンド・ライドサービスを実施するケースは多いが、こうしたアクセスの便利な高速バス停は珍しい。

 三条燕バス停 (新潟県燕市) / 11:24 (定刻11:34) / 通過

 次のバス停は巻潟東で、ここでは1名の降車があった。巻潟東インターに併設されたバス停だが、先ほどの三条燕バス停と同じように、ランプウェイ間の本線上に設置されている。このバス停では 11分の早着となったが、ずっとこの早着で運行されている。

 巻潟東バス停 (新潟県新潟市西蒲区) / 11:31 (定刻11:42) / 下車1

 高速道路上の最後の降車バス停は鳥原だが、ここでは降車客はなかった。このバス停は本線上に設置されている。高速道路上からでは確認できないが、パーク・アンド・ライドのため大規模な駐車場とトイレが整備されているということだ。

 鳥原バス停 (新潟県長岡市) / 11:41 (定刻11:52) / 通過

 北陸道の終点(正確には起点)となる新潟中央ジャンクションを直進して日本海東北道に入り、最初の出口の新潟亀田インターで高速道路を降りる。亀田バイパスを新潟市街地方面に向かい、紫竹山ジャンクションを直進して栗の木バイパスを進む。

 日本海東北道・新潟亀田IC / 流出、亀田バイパスへ(11:47)

 JRのガードをくぐり、栗の木橋を左折して明石通りにはいる。東大通交差点を左折して東大通に入ると正面が新潟駅北口だ。バスは北口ロータリーには入らず、東大通上に降車バス停がある。ここで残りの乗客3名は降車し、終点の万代シティバスターミナルまでの乗客はいなかった。新潟市内の道路も順調だったため、11:57 到着で 15分早着となった。高速バスは、下り便とはいえなかなか定刻に到着することは少ない。大きな障害はなかったとはいえ、ダイヤ設定に余裕があるのだろう。

 新潟駅前(新潟県新潟市中央区) / 11:57到着 (15分早着) / 下車3

 5時間の高速バスの乗車だったが、車両の快適性と車窓の素晴らしさで、移動時間を楽しむことができた。5時間というと新東名スーパーライナーでの東京-名古屋間と同じ所要時間だが、同じく新幹線と競合する移動手段としてその存在価値を主張している。今の時代5時間の乗車には3列シートは必須で、新東名スーパーライナーもすべて専用車両で運用する必要があるのではないかと思う。




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