JR四国/予土線(北宇和島→若井) 乗車記

2015.3.15

乗車区間  (宇和島 6:11 →) 北宇和島 6:14 → 若井 8:42 (→ 窪川 8:47)
乗車列車  普通 4812D 宇和島発、窪川行き
車両  国鉄キハ32形気動車 / 9号機 (松山運転所)

予土線・路線図

予土線について
 高知県高岡郡四万十町の若井駅から愛媛県宇和島市の北宇和島駅に至る 76.3㎞ の JR四国の鉄道路線(地方交通線)。全線単線、非電化。高知県内では四万十川の上流部に沿って走る路線であることから、「しまんとグリーンライン」の愛称が与えられている。 宇和島鉄道(宇和島―吉野生間、1914年および1923年開業、762ミリメートル軌間)を 1933年に国有化した宇和島線がこの線の原形で、1941年 1067ミリメートル軌間に改軌、1953年江川崎へ、1974年若井まで延長開業と同時に予土線と改称された。1987年、国鉄の分割民営化に伴い、JR四国に所属。線路は川奥信号場で土佐くろしお鉄道と合し、川奥―若井間は同鉄道と線路を共用する。列車は、予讃線の宇和島から土讃線の窪川まで直通運転される。

2019.12.28 作成


 2015年3月に JR四国の「バースデイきっぷ」を使って四国旅行に出かけた。四国に行くのは初めてだったが、乗り放題パスを利用するので観光は二の次で、鉄道に乗車することが目的の旅行となった。このきっぷは誕生月の3日間、JR四国全線(特急、指定席、グリーン車も可能)、さらに土佐くろしお鉄道にも乗車ができる。しかも、指定席(グリーン車)の利用回数制限がない。これで 10,280円(当時)なので非常に魅力的なきっぷだ。JAL で高松空港に入り、四国島内に三泊して松山空港から JAL で東京に帰った。
 宇和島市内に宿泊した四国旅行二日目に、予土線普通列車で宇和島から窪川まで乗車した。予土線の区間は北宇和島から若井までだが、すべての列車が宇和島と窪川まで乗り入れている。宇和島から乗車するには初発の窪川行きだが、ここでは6時前はまだ真っ暗だ。日曜日の早朝なので駅構内には数人しか人影はない。

 JR四国/宇和島駅 (予讃線/愛媛県宇和島市) / 6:11 発車

 予土線の初発列車の 4812D はキハ32 単行だ。私が一番乗りだったが、最終的に9名の乗客を乗せて出発した。部活の高校生3名、観光客2名、残り4名は私と同じ目的のようだ。二時間半以上の乗車時間でトイレなしの車両での運行なので、それなりの心構えで乗車する必要がある。
 キハ32 は 四国向け専用車両なので、乗車するのは初めてだ。全長16メートルしかなくバス用の二枚扉が採用されているので、地方ローカル鉄道のレールバスといった感じだ。サイズ、性能は、JR西日本のキハ120-200番台 と同じクラスだ。

 予土線 普通 4812D 宇和島(6:11)発、窪川(8:47)行き
 
国鉄キハ32形気動車 / 9号機 (松山運転所)

 吉野生までの区間は非常にカーブが多く低規格の路線のようで非常に速度が低い。雨が降っているせいもあり、周りが明るくなったのは6時半過ぎてからだ。吉野生で下り初発列車(江川崎始発、二両編成、後ろは「ホビートレイン」)と交換。

 吉野生駅 (予土線/愛媛県北宇和島郡松野町) / 7:00-7:02

 江川崎で対向列車(窪川発初発、単行)と交換のため、20分停車のアナウンスがある。運転手からこの時間を利用して駅のトイレを利用するよう案内があり、皆下車をして駅舎周辺をぶらつく。既に高知県に入っていて、もう少し走るといよいよ四万十川に出会うことが出来る。

 江川崎駅 (予土線/高知県四万十市) / 7:20-7:40

 江川崎を発車して鉄橋を渡りトンネルを抜けると、いよいよ四万十川沿いを走るようになる。鉄橋、トンネルが続き、蛇行する四万十川を串刺しにするように線路が敷かれていて、進行方向のどちらからでも四万十川を見ることができる。非常に眺めの良い絶景が続くが、雨が降る天気では清流四万十川も今ひとつさえない。また、江川崎から先は比較的新しく開通した区間で、高規格路線のためキハ32 は心配になるほど飛ばして先を急ぐ。

 車窓 / 長生沈下

 土佐大正で10分停車があるが、下り列車との交換は無かった。この時間調整は何のためかは不明だ。

 土佐大正駅 (予土線/高知県高岡郡四万十町) / 8:06-16

 川奥信号場で土佐くろしお鉄道の車両と交換して、予土線の終点の若井に停車して窪川に到着した。「若井-窪川」間は土佐くろしお鉄道の路線なので乗車券が必要だとアナウンスがあった。「青春18きっぷ」等では別途料金が必要だが、今回利用した「バースデイきっぷ」は土佐くろしお鉄道全線も利用できるので問題ない。窪川駅はJR土讃線と土佐くろしお鉄道の駅で、駅舎は別々にあるが構内でつながっている。

 土佐くろしお鉄道/窪川駅 (中村線/高知県高岡郡四万十町) / 8:47 到着

 この路線のハイライトは、江川崎-土佐大正間で、蛇行する四万十川を串刺しにするように線路が敷かれていて、進行方向のどちらからでも四万十川を見ることができた。非常に眺めの良い絶景が続き、あきること無く車窓を楽しむことが出来た。観光路線に力を入れてきた JR四国では、観光シーズンにトロッコ列車が運航されているとのこと。しかし、経営の厳しい JR四国においては牟岐線(牟岐-海部)に次に輸送密度の少ない路線となっている。





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