京王バス / 中央高速バス名古屋線 KO9001便 乗車記
(新宿高速BT
→名鉄BC)

2016.3.1


乗車バス  中央高速バス名古屋線 KO9001便
 新宿(西口)高速バスターミナル発、名鉄バスセンター行き
運行会社  京王バス、(共同運行)名鉄バス
乗車区間  新宿高速BT 6:50 → 名鉄BC 12:55 (定刻12:53)
車両  京王バス東 (世田谷営業所) X51309 品川200 か 2604
 三菱ふそう エアロエース QRG-MS96VP 2013年式
 4列ワイドシート36席、パウダールーム付きトイレ
走行道路  新宿駅西口(中央通り・東通り・甲州街道)初台入口(首都高4号線・中央道)小牧JCT
 (東名高速)小牧IC(名古屋高速11号小牧線)楠JCT(名古屋高速1号楠線)東片端JCT
 (名古屋高速都心環状線)東新町出口(錦通)名鉄BC

「中央高速バス名古屋線」について
 中央高速バスは、京王バスとその共同運行会社が運行している、バスタ新宿に発着する中央自動車道経由の高速バス(路線バス)の総称および、京王電鉄バスの登録商標。1969年3月18日に中央自動車道の相模湖-河口湖間が開通したのを機に、「中央高速バス」として運行を開始した。
 名古屋線は、2002年12月20日に京王バス・名鉄バスにより運行を開始した。名鉄では「中央道高速バス新宿線」と表記している。朝便・夕方便・夜行2便の毎日4往復運行されている。

 中央高速バス名古屋線 KO9001便 ダイヤ
新宿高速BT 6:50 馬篭 11:12
中央道三鷹 7:10 中津川 11:21
中央道深大寺 7:12 中央道・恵那峡SA
(休憩)
(11:25)
中央道府中 7:16 (11:40)
中央道日野 7:23 恵那 11:42
中央道八王子 7:32 瑞浪天徳 11:56
中央道・双葉SA
(休憩)
(8:40) 多治見 12:08
(8:50) 桃花台 12:18
中央道・駒ヶ岳SA
(休憩)
(10:15) 12:43
(10:35) 名鉄BC 12:53

2023.9.14 作成


 2016年3月に、ダイヤ改正まであと三週間となった紀勢本線のキハ40撮影に出かけた。2015年10月、12月に続いての訪問だが、前回と比べ日がだいぶ長くなったので、夕方の運行も撮影できるようになった。予算の関係で往復高速バス利用で、現地は列車利用なので行動時間は限られてしまうのは仕方が無い。
 往路は新宿高速バスターミナル発の中央高速バス名古屋線(京王便)を選択した。現地への到着時間を逆算すると、東京駅発の新東名スーパーライナー1号(JR便)か新宿発の中央高速バスしか選択肢が無い。新東名スーパーライナー1号は四列シートなので両者の座席には大きな差が無いが、JR便の早割は満席で購入できなかったので、早1で購入できる京王便に決めた。
 新宿高速バスターミナルの出札窓口は6時半からなので、それに合わせて人が集まってきた。6:50発のバスは名古屋、長野、駒ヶ根行きの三便で、駒ヶ根便が外側の 26番乗り場と案内されている。非常に手狭だったこのバスターミナルだが、この 4月4日からは新しくオープンする「バスタ新宿」にその機能が移転する。新宿駅周辺の高速バス乗り場が集約されて非常に便利になると謳われているが、バス乗り場、出札窓口、待合室がどのようになるのかわからない。京王バスについても一部臨時便が旧ターミナル発となるとなっているので、ピーク時にはたしてどんなことになるのか心配だ。

 新宿(西口)高速バスターミナル(東京都新宿区) / 6:50 発車

 名古屋行きは発車予定時刻 10分前の 7:40 に2番乗り場に入線してきた。2013年登録のエアロエースで、大型化粧室付きの9列 36人乗りの標準的な車両だ。乗車時に運転手から、「須玉→伊北間がチェーン規制」のため遅延の可能性があると案内される。また、新宿からの乗客は私一人で、八王子から三名乗車の予定となっているともいわれ、自由に席を移動して良いと案内された。
 後部に大きなパウダールームが設けられているので、10列~11列相当のシートピッチだと思う。フットレスト付きだが、肘掛けは狭く、シートも平坦な普通のものだ。座り心地は悪くないのだが、6時間乗車を考えると快適とはいえない。今回は隣の席が空いているので問題ないが、隣に他の人がいると厳しいかもしれない。

 中央高速バス名古屋線 KO9001便
  / 新宿高速バスターミナル (6:50) 発、名鉄バスセンター (12:53) 行き

 
京王バス東 X51309 品川200 か 2604 / 三菱ふそう エアロエース QRG-MS96VP 2013年式

 定刻の 6:50 に私一人の貸切状態で出発し、初台ランプから首都高に乗る。各バス停では予定外の乗車はなく、八王子バス停で3名乗車して乗客は4名で確定した。その時点で、運転手から自由に席を移動していい旨案内があった。

 中央道 八王子本線料金所

 首都高、中央道と順調に先に進んでいく。中央道経由の高速バスは新東名経由より乗車時間が長いが、こちらには沿線の山岳展望という素晴らしい魅力がある。特に、稜線に雪を頂いた冬から早春の姿は素晴らしい。笹子トンネルを抜け甲府盆地に入ると、目の前に南アルプスの 3000メートルの稜線が目に飛び込んでくる。正面に白根三山、その右手には鳳凰三山に甲斐駒ヶ岳、左手には悪沢岳と赤石岳。本当に素晴らしい眺めで、これを見ることが出来ただけでもこのバスに乗った甲斐があったというものだ。

 車窓 / 釈迦堂PA付近からの展望(白根三山、辻山、鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳)

 南アルプスの展望に見とれていると、間もなく双葉サービスエリアに到着した。ここで予定通り 10分間の休憩だ。トイレを済ませ早めにバスに戻ると、新宿を同時刻に出発した駒ヶ根行きの高速バスが到着した。26番乗り場発車なので先行していると思っていたが、途中で追い抜かした記憶も無いので、何かの理由で出発が少し遅れたのだろう。

 中央道・双葉SA (休憩) / 8:40~50

 双葉サービスエリアを出発しすると、左手には鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳が迫り、右手には八ヶ岳が近づいてくる。D席なので右手の八ヶ岳の移りゆく姿を楽しみながら名古屋を目指す。須玉を過ぎると路肩や沿線に雪が見られるようになったが、チェーン規制は解除になったようで順調に先に進んでいく。

 車窓 / 韮崎IC付近からの展望(鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳)

 車窓 / 長坂IC付近からの展望(八ヶ岳)

 中央原パーキングエリアを過ぎると、諏訪盆地に向かって下っていく。正面には諏訪湖と周辺の町並みが広がり、その奥には真っ白に雪を頂いた山脈が見える。諏訪湖の向こう側の真っ白な山々は、高ボッチ山から美ヶ原高原の方向のようだ。

 車窓 / 諏訪SA付近からの高ボッチ山から美ヶ原方面の展望

 諏訪湖を右手に見て、長野道を分岐すると間もなく伊那盆地に入る。間もなく右手に中央アルプスの山々が見えてくるが、雪を頂いた山々の名前はわからない。沿線に雪がなくなってくると、間もなく二回目の休憩地の駒ヶ岳サービスエリアに到着した。予定より早く進んでいるためか、約15分の休憩となった。
 パーキングエリアの隅に小高い展望台があって、中央アルプスの山々の一部を見ることが出来た。手前の稜線の奥に真っ白な姿を見せている稜線は、中央アルプス南部の山々(仙涯嶺、南駒ヶ岳、赤梛岳)だ。

 中央道・駒ヶ岳SA (休憩) / 10:09~25

 中央道は伊那盆地の西側を走っているので、盆地の向こう側(東側)に南アルプスの山々を望むことが出来る。しかし、午前中は逆光となってしまうので、午後ここを通れば素晴らしい展望を得ることが出来るだろう。一方右手には山が迫っているが、少し開けたところから中央アルプスの稜線が見えた。後で調べると、昔歩いたことのある空木岳から越百山への稜線だった。

 車窓 / 松川IC付近からの展望(百越山、仙涯嶺、南駒ヶ岳、赤梛岳、田切岳、空木岳)

 恵那山トンネルを抜けると最初の降車場の馬篭バス停だ。馬篭バス停は神坂パーキングエリア内に設けられているが、降車する乗客はいないので本線上を通過する。次の中津川でも降車はないので、インターを降りずに本線を通過する。そして間もなく、最後の休憩地の恵那峡サービスエリアに到着する。ここで 15分の休憩をとり、この時点でほぼ定時での運行と運転手からアナウンスがあった。

 中央道・恵那峡SA (休憩) / 11:19~35

 恵那から多治見まで降車はなく本線上を通過したが、多治見インターから先で工事による車線規制があり少し時間をロスしたため、ほぼ定刻での運行と思われる。その先桃花台で一名下車し、小牧ジャンクションは東名高速下り線に入る。次の小牧インターで東名高速を降り、そのまま名古屋高速にはいる。

 小牧JCT / 小牧IC、名神高速方面

 小牧IC / 出口、直進、名古屋高速11号小牧線へ

 名古屋高速 小牧料金所 (入口) / 名古屋高速11号小牧線へ

 楠JCT / 直進、名古屋高速1号楠線へ

 東新町出口

 名古屋高速を東新町ランプを降りるとすぐに名古屋の中心街、栄バス停で、ここで一名下車した。名古屋城と並ぶ名古屋のシンボルの名古屋テレビ塔が目の前に見えるが、今はもうテレビ塔としては使用されていないということだ。そのため存続問題が起こっていたが、現在はホテルとして営業しているようだ。

 栄バス停 (愛知県名古屋市東区) / 12:39~40 (定刻12:43) / 下車1

 市内の交通量はそんなに多くはないように思えたが、終点名鉄バスセンターには定刻2分遅れの 12:55 に到着した。名古屋到着がほぼ定刻だったので、予定通り近鉄で松阪に向かった。名古屋-松阪間は、JR(快速「みえ」)より所要時間は長いが、料金は安い。JRは1時間に一本だが近鉄急行は 20分毎で、近鉄の方が利用しやすい。

 名鉄バスセンター(愛知県名古屋市中村区) / 12:55到着(2分遅れ)

 中央高速バス名古屋線は6時間の乗車時間だったが、乗客が4人だけだったので非常に快適に過ごすことが出来た。4列ワイドシートのようだが、ごく普通の4列シートとあまり変わらないように感じた。多少シートピッチが広いようだが、隣の席に人がいるとつらいかもしれない。それは別として、車窓からの山岳展望は素晴らしかった。晴天に恵まれ、白く雪を頂いた南アルプス、八ヶ岳、中央アルプスは美しかった。




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