「北海道 & 東日本パス」の旅
JR東日本・JR北海道線乗車、高田松原津波復興祈念公園見学
2022.7.5~9

その1/5
常磐線乗車
2022.7.5


 ルート  7/5 (火)
  唐木田~新宿~上野~水戸~いわき~原ノ町~仙台~小牛田~一ノ関
 宿 泊  ホテル松の薫一関 (一関市 / 7/5)


7/5(火) 曇時々雨

 「北海道 & 東日本パス」を利用して、JR北海道の未乗車区間に乗車する計画を立てた。これまで北海道の鉄道旅行といえば「大人の休日倶楽部パス」を利用してきたが、JR北海道の未乗車区間が宗谷本線を除き道央地区に集中しているので、普通列車主体で対応できるだろうと考えた。そして、せっかく在来線で北海道に向かうので、昨年の東北旅行の時には休館中だった陸前高田の東日本大震災津波伝承館に立ち寄ることにした。
 あれこれ検討したが、新青森から新函館北斗まで北海道新幹線を利用しても在来線だけで道央まで行くのは時間が掛かりすぎるので、八戸-苫小牧間を夜行のフェリーを利用することにした。宿泊代と特急料金を考えるとフェリーの方が安く上がり、大きな時間の短縮となる。シルバーフェリーの2等寝台の確保が難しかったが、その確保に合わせて旅行のスケジュールを決めた。
 JR北海道の未乗車区間は、室蘭本線(東室蘭-室蘭)、同(追分-岩見沢)、日高本線(苫小牧-鵡川)、根室本線(滝川-富良野)、同(東鹿越-新得)、宗谷本線(北永山-稚内)だ。このうち東鹿越-新得間は災害により運休中なので乗車はできない(多分そのまま廃止になるだろう)。宗谷本線については距離が長く普通列車の本数が非常に少ないので、別途「北海道&東日本パス北海道線特急オプション券」を購入して往復ともに特急列車を利用することにした。

北海道 & 東日本パス 北海道&東日本パス北海道線特急オプション券

 九州の方には台風が接近していて、関東地方へも温帯低気圧になっての影響が心配されるが、これから向かう東北地方や北海道への影響は少ないと思われる。
 旅行初日は、友部から先が未乗車の常磐線経由で仙台に向かう。東北本線経由と比べて1時間以上所要時間が長いが、乗り換え回数は常磐線経由の方が少なくて済む。しかし、いわき-原ノ町間は日中の普通列車が極端に少ないので注意が必要だ。

 小田急/多摩線/小田原線 急行 唐木田 5:59 → 新宿 6:39

 多摩線/小田原線 急行 唐木田発、新宿行き

 小田急5000形電車
 5052F(10両/喜多見検車区)


 新宿行き急行の初発電車は、新型の5000形だ。いつもの通り、多摩線内でほぼ座席が埋まった。

 新宿では中央地下連絡口を利用してJRに乗り換えようとしたが、自動改札機はエラーで通過できなかった。モバイルSUICA と磁気のきっぷなので利用できるはずなのだが。対応の駅員さんも理由が分からなかったようで、JR北海道を含む乗車券なので自動改札が利用できないのではと言っていた。仕方が無いので、(小田急)西口地下改札を出て(JR)中央西改札から入場した。

 JR東日本/山手線 外回り 607G 新宿 6:47 → 上野 7:13

 山手線 外回り 607G 環状運転

 JR東日本E235系電車0番台
 09編成(11両/JR東日本/東京総合車両センター)


 山手線外回りは先頭車両に乗車したが、余裕を持って座ることが出来た。その先池袋でまとまった乗車があり、車内は混雑してきた。

 上野からは常磐線の勝田行きに乗り、終点のひとつ手前の水戸へ向かう。終点の勝田でもいわき行きに乗り換えができるが、いわき行きは水戸が始発なので水戸で乗り換える。友部までは今年の1月に乗車したが、その先は記録上は初乗車ということになる。学生時代に北海道旅行をした時、往路は「ゆうづる13号」、復路は「十和田6号」に乗車した。いずれも常磐線経由だったと思うが、夜行列車の中だったので乗車したという記憶がない。

 JR東日本/常磐線 普通 333M 上野 7:25 → 水戸 9:32

 常磐線 普通 333M 上野発、勝田行き

 JR東日本E531系電車0番台
 K-401編成(10両/JR東日本/勝田車両センター)


 上野始発の勝田行き 333M は E531系10両編成だ。これから長い普通列車の旅が始まるので贅沢をしてグリーン車に乗車した。(JRE POINT用)Suicaグリーン券利用だが、今は期間限定で400ポイントで交換できる。

 4号車の二階席の乗客は3人で出発した。発車前に先頭車両まで行ってきたが、その時点で普通車の車内はがらがらだった。平日だが、増結なしの10両で十分なようだ。
 途中、松戸で「ときわ51号」を待避、羽鳥で「ひたち3号」を待避した。2本の特急電車に抜かれたということだ。水戸ではほとんどの乗客が下車した。333Mは水戸で10分間の停車時間があるが、4分の乗り換え時間で高萩行きが先に発車する。

 水戸駅 / JR東日本・常磐線/水郡線、 鹿島臨海鉄道・大洗鹿島線(茨城県水戸市)

 水戸発いわき行き547MはE501系5両編成で、全てがロングシートだった。209系の交直流版といった仕様で、E531系と比べると少し古さを感じる。常磐線の水戸-いわき間は、E531系とE501系が使われているようだ。

 JR東日本/常磐線 普通 547M 水戸 10:05 → いわき 11:41

 常磐線 普通 547M 水戸発、いわき行き

 JR東日本E501系電車0番台
 K-753編成(5両/JR東日本/勝田車両センター)

 先頭の5号車に乗車したが、この車両の水戸からの乗客は11人だった。

 日立では8分間の停車があり、「ひたち5号」が追い抜いていった。特急の車内を覗いたが、がらがらだった。
 高萩をすぎると雨がぱらぱら降り始めたが、それほど雨足は強くない。いわきには定刻に到着。5号車の乗客は10人だった。

 いわき駅 / JR東日本・常磐線/磐越東線(福島県いわき市)

 いわき駅(当時は平駅)は30年以上前に一度利用したことがある。東京から常磐道高速バス「いわき」号を利用して、帰りは651系「スーパーひたち」に乗車した記憶がある。観光とかではなくて、常磐道高速バスと「スーパーひたち」に乗ること自体が目的だったと思う。651系「スーパーひたち」がデビューしてあまり時間が経っていない時期で、従来車両とは全く違う651系の登場は非常に衝撃だった。

 JR東日本/常磐線 普通 675M いわき 12:14 → 原ノ町 13:37

 常磐線 普通 675M いわき発、原ノ町行き

 JR東日本E531系電車0番台
 K-472編成(5両/JR東日本/勝田車両センター)


 いわき発原ノ町行き675MはE531系5両編成で、先頭5号車のボックス席に座ることが出来た。いわき発車時点での5号車の乗客は15人だった。

 常磐線のこの区間(いわき-原ノ町、正確には広野-原ノ町)の日中の普通列車の運行本数は少なく、675Mの前後の原ノ町行きは3時間運行されていない。
 この区間は東日本大震災の被害と、それに伴う福島第一原発事故の被害が甚大で、最後まで不通だった富岡-浪江間が運転を再開したのは、震災後9年が経過した2020年3月14日だった。この区間の復旧に時間が掛かったのは、原発事故による放射能汚染の影響だ。


富岡駅停車 / 12:57 浪江駅停車 / 13:17~18

 いわきを出発すると間もなく雨は上がった。その先は降車する人がほとんどで、終点の原ノ町でこの車両を降りたのは3人だけだった。ようやく震災から全線復旧した常磐線だが、この区間(いわき-原ノ町間)の旅客需要は厳しいようだ。

 原ノ町駅 / JR東日本・常磐線(福島県南相馬市)

 原ノ町駅は南相馬市の代表駅で、いわきと仙台のほぼ中間に位置している。あまりなじみのない土地だが、東日本大震災の津波の被害は大きく、福島第一原発事故の影響も大きかったということだ。

 JR東日本/常磐線/東北本線 普通 247M 原ノ町 14:04 → 仙台 15:23

 常磐線/東北本線 普通 247M 原ノ町発、仙台行き

 JR東日本701系電車1000,1500番台
 F2-507編成(1500番台/2両)+F2-25(1000番台/2両)
 (JR東日本/仙台車両センター)


 原ノ町発、仙台行き675Mは701系4両編成(2両編成×2)で、全てがロングシートだ。3扉車だが、209系やE501系と同世代の車両だ。交流電化である東北地区の標準車両となっていて、IGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道でも同設計の車両が運行されている。

 原ノ町発車時の先頭車両の乗客は6人だったが、仙台に近づくにつれ乗客は増えていった。正式には岩沼までが常磐線で、そこから先は東北本線を走る。
 今日の行程は乗り換え時間に余裕があったが、この仙台だけは13分しかない。単純に乗り換えるのには問題ない時間だが、 乗り換える小牛田行きが発車するホームに移動すると多くの乗客の列ができていた。ぎりぎり座れるかどうかの人数だったので、列に並ぶのはあきらめた。仙台駅の乗り換えには混雑が予想されたので、もう少し乗り換え時間が欲しかった。次の小牛田行きに乗車してもその後の乗り換えに問題が無いが、そうすると小牛田での乗り換え時間が5分しかなくなってしまう。

 JR東日本/東北本線 普通 2543M 仙台 15:36 → 小牛田 16:20

 東北本線 普通 2543M 仙台発、小牛田行き

 JR東日本701系電車1000,1500番台
 F2-22編成(1000番台/2両)+F2-503(1500番台/2両)
 (JR東日本/仙台車両センター)


 小牛田行き2543Mも仙台までと同様、701系4両編成(2両編成×2)だ。車内は学生を中心に混雑している。並ぶのをあきらめたので、座ることは出来なかった。

 塩釜-松島間で一瞬だけ日本三景の松島を見ることができる。そして、松島の手前で仙石線・東北本線接続線が右手に分岐する。昨年は仙台から仙石東北ラインのハイブリッド気動車に乗車したので、その時はこの接続線を通って仙石線にはいった。各駅でぱらぱらと降車があり、松島で座ることが出来た。

 小牛田駅 / JR東日本・東北本線/陸羽東線/石巻線(宮城県遠田郡美里町)

 小牛田ではJRが十字に交差していて、各方向の列車が発車するのでホームの人は多い。通勤ラッシュには早いが、通学の学生で賑わっている。

 JR東日本/東北本線 普通 557M 小牛田 16:48 → 一ノ関 17:34

 東北本線 普通 557M 小牛田発、一ノ関行き

 JR東日本701系電車1500番台
 F2-501編成(2両/JR東日本/仙台車両センター)


 小牛田発、一ノ関行き557Mは、全てロングシートの701系2両編成だ。2両編成なので、ワンマン運転が行われている。無人駅では、先頭車両の後ろのドアから乗車して、一番前のドアから降車する通常の取り扱いだ。乗客はだんだん増えてきて、発車時には座席がほぼ埋まってしまった。

 驚いたことに、小牛田-一ノ関間の途中駅は全て無人駅だった。石越をすぎると岩手県に入るが、有壁で宮城県に戻り、再び岩手県にはいって終点の一ノ関に到着する。この区間は三回県境を越える非常に珍しいところだ。

 一ノ関駅 / JR東日本・東北本線/大船渡線/東北新幹線(岩手県一関市)

 駅前のホテルにチェックイン後、夕食に向かう。ちょうどホテルを出たところで雨が降り出したので、部屋に戻って傘を持ってこなければならなかった。事前に調べておいたそば屋だが、2件ともに閉店していた。コロナ禍の影響などで、飲食店の休業や廃業が目立つようになった。元々飲食店の少ない小規模の地方都市の場合、食べる場所に困ってしまう。最悪の場合、居酒屋か、コンビニかの選択になってしまう。
 途方に暮れて駅に戻り、いろいろ検索してみた。すると、すぐ駅前に洋食店があるようだ。目の前なのでダメ元で行ってみると、なんと営業していた。こじんまりとしたきれいな洋食屋で、ここなら申し分ない。
 先客が一人いてステーキを注文していたが、迷った末「豚ロース生姜焼き定食」を注文した。値段が手頃で、生姜焼きが好物だったからだ。肝心の味の方は、非常に美味しかった。肉も椀も小鉢も美味しかった。さらにコーヒー付きだったので大満足だ。

 
にんじん / 豚ロース生姜焼き定食

 「北海道 & 東日本パス」を利用した旅行初日は、東京から一ノ関まで普通列車で移動した。この長距離を普通列車で乗り通すのは大変だと思っていたが、初日なので意外と疲れなかった。その経路で、未乗車だった常磐線の友部-岩沼間に乗車できた。遠く九州近くにいる台風の影響で雨に遭ってしまったが、それほどひどくはなかったのは幸いだ。明日以降は天気はよくなるらしい。



移動の記録

(7/5)
唐木田 5:59 → 新宿 6:39       小田急多摩線/小田原線 急行
新宿 6:47 → 上野 7:13        山手線 外回り 607G
上野 7:25 → 水戸 9:32        常磐線 普通 333M
水戸 10:05 → いわき 11:41     常磐線 普通 547M
いわき 12:14 → 原ノ町 13:37    常磐線 普通 675M
原ノ町 14:04 → 仙台 15:23     常磐線/東北本線 普通 247M
仙台 15:36 → 小牛田 16:20     東北本線 普通 2543M
小牛田 16:48 → 一ノ関 17:34    東北本線 普通 557M

《ホテル松の薫一関》泊


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