百里基地航空祭 2009
2009年9月13日(日)

開催日時
 2009年9月13日(日)
場所
 航空自衛隊百里基地(茨城県小美玉市百里170)

9/13 曇のち晴

 昨年は航空観閲式のため行われなかった、航空自衛隊百里基地の航空祭に出かける。個人的な興味は、今年3月那覇基地から移転したF−4EJ改のフライトだ。今回のプログラムにはF−2やピッツのフライトが無く、少々物足りない。
 前回から「パーク&ライド」方式ということで、基地から離れて所に駐車場を確保し、シャトルバスで会場に移動する方式が導入された。この臨時駐車場は昨年とは違う場所に設けられ、スペースもかなり広い(公式HPによると2000台収容とある)。今回は基地内に一般駐車場がほとんど無いようなので広大な駐車場が用意されたが、来場者を考えるとこれでも全然足りないだろう。
 前回より少し早く、午前3時過ぎにに妻の運転で自宅を出発。中央道に乗る前にコンビニで食料を調達する。早朝なので中央道、首都高、常磐道とも順調だ。コンビニのある千代田PAは混雑しそうなので、美野里PAで小休止。

 岩間インターを出てしばらくは順調だったが、国道6号線との交差点の少し手前から渋滞が始まる。のろのろ運転20分あまりで、臨時駐車場に到着。驚いたことに、広大な駐車場のほとんどは埋まっていて、一番奥の方に誘導される。
 急いで、シャトルバス待ちの長大な行列の最後部に並ぶ。すでにシャトルバスは到着していたが、運行開始は定刻6時のようだ。6時を過ぎるとバス待ちの行列は動きだし、私達が乗車できたのは6時半頃だった。駐車場からのシャトルバスは24台用意されているようで、私達はその第一陣の21台目に乗り込む。幸い、着席することができた。
茨木町臨時駐車場からのシャトルバス

 順調に百里基地に向けて走っていたバスは、10分ほどでひどい渋滞の中に突入した。まだ基地はずっと先なのに本当にひどい渋滞で、バスを降りて歩いて基地に向かう人も出てきた。延々続く渋滞で、バスの中で立っていた人は全て降りていった。私達は降りるタイミングを逸してしまい、最後までバスに乗っていることにした。
 基地の外周道路に入ってもひどい渋滞だったが、バスは突然右手の脇道にそれた。そして、北門から基地に入り会場に向かった。途中の駐車場には観光バスの他、一般車両も多く駐車され、無いはずの駐車場はどうなっているのだろうか。
 結局会場に到着したのは9時20分を過ぎていて、3時間近くバスの中だったということだ。基地の外は大渋滞のはずなのに、会場は人でいっぱいだ。最前列は無理だが、前回と同じ付近に場所を確保する。
 シャトルバスを降りた時、目の前でUH−60Jによる救難展示が行われていた。視程が悪いので、U−125Aのフライトはないようだ。また、天候の関係でオープニングフライトもキャンセルされたようだ。

捜索救難 (UH-60J) 
地元、百里救難隊のUH-60Jが単独で救難展示

 次のプログラムはF−15、F−4とRF−4による航過飛行だ。機種は違うが、前回見ることのできなかったビックフォーメーションだ。エプロンの向こう側でジェットエンジンの轟音が聞こえてくると、目の前のタキシーウェイを5機のF−15と4機のF−4と3機のRF−4が滑走路に向かって移動していく。今回は二回目だが、その迫力にまず驚かされる。まず、F−15が離陸ポイントにつくが、奧側の滑走路を使っているので、機体がはるか遠く小さい。
 U−125Aのフライトがキャンセルになったコンディションで、はたしてフライトしてくれるのか心配だったが、案の定離陸滑走のみでフライトはキャンセルされた。これだけの機数の戦闘機の離陸とフライトが見られなかったのは非常に残念だ。天候は確実に回復に向かっているが、なかなか雲が晴れず、基地内はもやっている。

航過飛行(離陸滑走のみ) (F-15×5、F-4×4、RF-4×3)
第305飛行隊のF-15DJ
第302飛行隊のF-4EJ改
目の前を派手に手を振って通り過ぎる
第501飛行隊のRF-4EJ
離陸滑走に入るF-15
離陸滑走に入るRF-4

 次は、F−15の機動飛行だ。エプロンの向こう側からエンジン音が聞こえてきたが、なかなかこちらにやって来ないと思っていると、反対側のR/W03から離陸が始まった。飛んでくれるか心配だったが、地元305飛行隊2機が離陸していった。
 空は青空の範囲が広がってきて、二機のF−15による機動飛行を楽しむことができた。しかし、迫力に関しては、雨のぱらつく静浜基地航空祭で行われた小松基地のF−15二機による機動飛行の方が迫力があった。二機のF−15の着陸はR/W21だったが、今回の滑走路は遠い。

機動飛行 (F-15×2)
一機は、第305飛行隊のF-15J (72-8963)
もう一機は、第305飛行隊のF-15J (82-8965)
F-15J (82-8965)
着陸するF-15J (82-8965)

 ここで、ランチブレイクとなる。ビックフォーメーション・キャンセルの空き時間に地上展示機を撮影したが、この時間を利用してメイン会場のエプロン付近を再び見て回る。会場は人がいっぱいで、シャトルバスでまだまだ観客が到着している。ブルーインパルスが並ぶ会場正面は人の壁ができていて、そこの地上展示機を写真に納めるのは不可能だ。
 各格納庫内にも、機体や装備が展示されていた。見るべきものがあったようだが、あまりの人の多さと暑さのため、格納庫内は全く見ていない。

エプロンの奥の方には、本日のフライトなどに使われた機体が並べられている

 午後のプログラムの最初は、F−4による対地射爆撃とRF−4による戦術偵察から始まる。航空機のタキシングが始まると、多くのギャラリーがタキシーウェイ沿いに押し寄せ、大混雑となる。
 その多くのギャラリーの前を、戦術偵察機RF−4E二機と、戦闘機F−4EJ改二機がタキシングして離陸に向かう。いずれの機体もキャノピーは開けられていて、パイロット達はギャラリーの歓声に応えて大きく手を振っている。まず、RF−4Eが二機並んで離陸し、それに続きF−4EJ改が一機ずつ離陸する。今回は奧の滑走路が使われているので、観客席から遠く、離陸の迫力が伝わってこないのが残念だ。

対地射爆撃・戦術偵察 (F-4×2、RF-4×2)
 偵察航空隊/第501飛行隊 の RF-4E戦術偵察機
  第7航空団/第302飛行隊 の F-4EJ改 要撃戦闘機

 まず、F−4EJ改二機による対地射爆撃から始まる。迎え撃つVADSの音が聞こえたかと思うと、ほぼ頭上を低空でF−4は通り過ぎていく。もの凄い迫力だが、あっという間の出来事だ。各機5回もデモを披露してくれたが、早くて近いので、写真に納めるのは難しい。岩国FSDのF−18による対地攻撃デモの時も思ったが、写真を撮るにはずっと後ろに下がって待つしかない。しかし、このデモ・フライトを見ただけでも、今回の航空祭に来た価値がある。シャトルバスの渋滞、ビッグフォーメーションのキャンセル、F−15の今ひとつのフライト、等でたまっていたストレスが吹き飛んだ。

*対地射爆撃 (F-4EJ改×2)
 迎え撃つ第7航空団/第7基地防空隊の対空機関砲VADS
百里基地では要撃の任務に就いている
2機のF−4EJ改が5回も対地射爆撃デモを披露

 F−4EJ改が会場を去っていくと、次はRF−4E・二機による戦術偵察デモが行われる。戦術偵察という名の機動飛行で、先ほどとは全く違った立体的な展示飛行に驚かされる。この迫力あるフライトで、会場の熱気はさらに高まった。素晴らしい青空が広がって来たが、午後は会場からは逆光気味になるのが残念だ。

*戦術偵察 (RF-4E×2)
2機のRF−4Eが5派手な戦術偵察デモを披露
会場からは逆光気味になり、なかなか背中を見せてくれなかった

 最後はブルーインパルスの展示飛行だ。タキシー・ウェイのロープ際は、非常識な割り込み客などでひどい状況になっていたので、後ろの芝生の広場(ミニ・ゴルフ場?)に下がってのんびり観戦する。
 ウォークダウンや離陸を見ることはできないが、のんびりブルーインパルスの飛行を楽しむことができた。静浜では予行、本番ともキャンセルされてしまったが、今回は第1区分を堪能することができた。逆光気味だが、青空の下で見るブルーインパルスは素晴らしい。

ブルーインパルス (T-4×6機、第4航空団/第11飛行隊、松島基地)
ダーティ・ターン (1−4番機)
ファン・ブレイク (1−4番機)
インバーテッド&コンティニアス・ロール (5番機)
スロー・ロール (6番機)
デルタ・ロール (1−6番機)
デルタ・ループ (1−6番機)
デルタ・ループ (1−6番機)
タキシング

 ブルーインパルスの展示飛行が終了して、航空祭は終了となる。プログラム上の終了予定は午後2時半だが、実際には3時終了となる。会場には航空祭終了のアナウンスが流れ、ほとんどの観客は会場を後にするが、私達は外来機の帰投を楽しみにしていたので、場所を移動して帰投風景を楽しむ。
 すると、いきなり救難隊UH−60Jが会場正面に現れ、低空で我々の頭上を通り過ぎていく。地上展示されていたUH−60Jは救難展示機と同じ機体で百里救難隊のものだったが、この機体はそれとは違うようだ(後で機体番号を確認すると、松島救難隊の機体のようだが)。
 帰投する外来機は、目の前のタキシーウェイを派手に手を振って通っていく。滑走路は遠く逆光になるので、離陸の写真は厳しい。静浜のT−7の帰投を見るのは初めてだが、機動力を生かして離陸後ワンパスして、翼を大きく振りながら帰って行った。帰投を最後まで見ていたかったが、一応駐車場行きのシャトルバスの時間が4時までなので、C−1のタキシングを見送りシャトルバス乗り場に急ぐ。

外来機帰投
UH-60J 救難ヘリコプター (松島基地?)
CH-47J 輸送ヘリコプター (入間基地)
 T-7 初等練習機 (静浜基地)、離陸後ワンパスのサービス
E-2C 早期警戒機 (三沢基地)
T-400 基本操縦練習機 (美保基地)
AH-1S 対戦車ヘリコプター (木更津駐屯地)
UC-12F 輸送機 (米海兵隊・岩国航空基地)
UH-1J 汎用ヘリコプター (立川駐屯地)
C-1 中型輸送機 (入間基地)

 茨木町駐車場行きのシャトルバス乗り場には、バス2台分ほどの行列ができている。今回は、石岡駅行きのバス乗り場は違う場所にあるので、その状況は分からない。2台目にやってきたバスに乗り込むが、基地の出口からひどい渋滞になっている。帰りも渋滞かと思ったが、道路の渋滞は他の駐車場からの合流までで、その先は順調で一安心する。
 臨時駐車場出口から渋滞していた道路は国道6号線の交差点までで、その先常磐道にはいるまで順調だ。常磐道は、桜土浦インターから先はほぼ全線にわたって渋滞だった。事故などはなかったので、それなりに動く普通の渋滞だ。高速道路休日特別割引の影響で、天気の良い休日の渋滞は避けようがない。幸い、首都高速に入ってからは順調だった。
 今回の百里基地航空祭は、期待が大きかっただけに物足りないものとなってしまった。まず、シャトルバスの大渋滞で朝からつまずいてしまった。パーク・アンド・ライド方式をとっても、中途半端な駐車場を基地内に残すのでこうなってしまう。せめて、シャトルバスと、基地入場車両とのルートを分けることはできないのだろうか。たくさんいた警備員や警察官が役に立っていた様子はない。次は、フライト・キャンセル。これは天候の関係なので仕方のないことだ。そして、使用滑走路が遠くなってしまったので、離着陸とも迫力が半減してしまった。しかし、302飛行隊のF−4EJ改や501飛行隊のRF−4Eのフライトは迫力あった。苦労してきた甲斐はあったと思う。

地上展示機
U-4 多用途支援機 (航空自衛隊・入間基地)
C-1 中型輸送機 (航空自衛隊・入間基地)
C-130H 輸送機 (航空自衛隊・小牧基地)
P-3C 哨戒機 (海上自衛隊・厚木航空基地)
E-2C 早期警戒機 (航空自衛隊・三沢基地)
CH-47J 輸送ヘリコプター (航空自衛隊・入間基地)
UH-60J 救難ヘリ(18-4551) (百里基地・ 百里救難隊)
AH-1S 対戦車ヘリコプター (陸上自衛隊・木更津駐屯地)
UH-1J 多用途ヘリコプター (陸上自衛隊・立川駐屯地)
UC-12F 輸送機 (米海兵隊・岩国航空基地)
F-2A 支援戦闘機 (航空自衛隊・三沢基地)
RF-4E 戦術偵察機(47-6905) (百里基地・ 第501飛行隊)
T-400 基本操縦練習機 (航空自衛隊・美保基地)
T-7 初等練習機 (航空自衛隊・静浜基地)
T-4 中等練習機 (96-5770) (百里基地・第305飛行隊)
F-4EJ改 要撃戦闘機(17-8302)(百里基地・ 第302飛行隊)
F-15J 要撃戦闘機 (62-8869) (百里基地・ 第305飛行隊)

地上展示機 (百里基地所属機)
F-15J 要撃戦闘機 (52-8860) (第305飛行隊)
F-15DJ 要撃戦闘機 (12-8074) (第305飛行隊)
F-15J 要撃戦闘機 (72-8888) (第305飛行隊)
F-15J 要撃戦闘機 (82-8898) (第305飛行隊)
F-15J 要撃戦闘機 (72-8962) (第305飛行隊)
F-15DJ 要撃戦闘機 (62-8089) (第305飛行隊)
F-4EJ改 要撃戦闘機 (77-8401) (第302飛行隊) F-4EJ改 要撃戦闘機 (87-8413) (第302飛行隊)
F-4EJ改 要撃戦闘機 (87-8415) (第302飛行隊) F-4EJ改 要撃戦闘機 (47-8342) (第302飛行隊)
F-4EJ改 要撃戦闘機 (37-8315) (第302飛行隊)


当日の移動

自宅             3:06        000q(28,897)
ファミリーマート府中インター店    3:24〜3:31   010q(28,907)
中央道国立府中IC      3:33        011q(28,908)
首都高永福料金所       3:47        031q(28,928)
常磐道三郷料金所       4:14        070q(28,967)
常磐道美野里PA       4:47〜4:54   130q(29,027)
常磐道岩間IC        4:58        137q(29.034)
茨木町駐車場         5:30        145q(29,042)

シャトルバス
茨木町駐車場 6:30 → 9:23 百里基地
百里基地 16:05 → 16:35 茨木町駐車場

茨木町駐車場        16:46        145q(29,042)
常磐道岩間IC       17:17        154q(29,051)
常磐道三郷料金所      18:32        220q(29,117)
首都高八潮料金所      18:48        227q(29,124)
中央道三鷹料金所      19:33        266q(29,163)
中央道国立府中IC     19:43        280q(29,177)
グリーンウォーク      20:06〜20:11  290q(29,187)
くら寿司多摩ニュータウン店    20:15〜21:15  291q(29,188)
自宅            21:19        292q(29,189)

燃費概算    12.6q
   走行時間  5時間57分
   走行距離  294q
   平均速度  49q/時間(前日給油から到着まで)



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