貨物鉄道博物館
三重県いなべ市大安町丹生川中
特定非営利活動法人貨物鉄道博物館
2003年09月15日開館
建物外観 |
展示収蔵車両 |
東武鉄道B形39号蒸気機関車(旧国鉄5650形5654号機) (1898年、イギリス製) |
日本鉄道が発注した英国製の蒸気機関車で、1906年に国有化され、1922年には東武鉄道B4形39号となって、貨物列車牽引に活躍した。1966年に引退してからは、東京都の昭和鉄道高校で保存、三岐鉄道が譲り受けた。 2019.03.24 |
名古屋鉄道ト1形無蓋車(ト15) (1912年製、木製 10トン積) |
窯業に関連した輸送が盛んだった瀬戸電気鉄道(現在の名古屋鉄道瀬戸線)で使用された10トン積無蓋車。アオリ戸と妻板の高さが同じで、アオリ戸は2分割されている。晩年は名鉄揖斐・谷汲線にて保線のための砕石輸送に使用された。 2019.03.24 |
名古屋鉄道ト200形無蓋車(ト246) (1917年製、木製 10トン積) |
元は愛知電気鉄道(名古屋鉄道の前身)が第一次大戦後に常滑線沿線の貨物需要が急増したため製作した有蓋車で、大正末期に10トン積無蓋車に改造された。本車には、ブレーキシリンダーが無く、白い十字の標記はそれを表している。 2019.03.24 |
蒲原鉄道ワ11形有蓋車(ワ11) (1929年製、木製 10トン積) |
新潟県を走っていた蒲原鉄道の10トン積有蓋車。昭和に入ってから有蓋車の側面は鋼板張りが一般的になったが、本車は木張り。かつては中小ローカル私鉄の貨車も沿線の産物や生活物資を積み、国鉄線に乗入れ活躍しまた。 【寄贈:ふるさと鉄道保存協会】 2019.03.24 |
国鉄ワ1形有蓋車(ワ5490) (1906年製、8→10トン積 ) |
製造時は北越鉄道(現在のJR信越本線の一部)の8トン積有蓋車だったが、後の国有化により各地で使用され、戦後は近江鉄道に移籍した。大正時代に荷重を10トン積に増やす改造を受けている。台枠から上は鋼製の柱に木製の板張りで、引戸も木製。 2019.03.24 |
国鉄ワフ21000形有蓋緩急車(ワフ21120) (1934年製、2トン積 ) |
有蓋緩急車としては初の鋼製車で、2人乗務用の広い車掌室が特徴。2トン積の小さな貨物室は、他の貨物との混載に不向きな鮮魚や貴重品など小口貨物用だった。1977年からは岐阜県の西濃鉄道へ移籍し、推進運転に用いられた。 【寄贈:西濃鉄道(株)】 2019.03.24 |
国鉄シキ160形大物車(ロシキ160) (1955年製、130トン積み大物車) |
シキ160形式は130トン積吊掛式大物車として、1955年日本車両東京支店で富士電機製造株式会社向に製作された。大型変圧器の輸送用で、落成時は鶴見線安善駅に常備されたが、工場の移転に伴い1963年以降は京葉臨海鉄道京葉市原駅常備となり、全国各地への輸送に活躍した後、2002年末に廃車された。廃車後も株式会社日本AEパワーシステムズの工場構内で保管されてきたが、同社の好意により、貨物鉄道博物館への収蔵が実現した。 同車は車体を二分割し、中間に変圧器を組み付けて輸送する吊掛式輸送に専用する貨車で、鉄道貨物輸送の一分野である特大貨物輸送を象徴する貨車。現存する吊掛式大物車では国内最古で、世界的に見ても大物車の博物館での保存例は極めて少ないことを考え合わせれば、産業遺産保存の面からも貴重な事例といえる。 【寄贈:株式会社日本AEパワーシステムズ】 2019.03.24 |
福井鉄道ホサ1形ホッパ車(ホサ1)(元国鉄ヲサフ1形→セサフ1形→ホサフ1形) (1930年製、1967年-福井鉄道へ移籍) |
浅野セメント(太平洋セメントの前身)が川崎の工場へ石灰石を輸送するために製造した23トン積ホッパ車。1966年の廃車後に福井鉄道へ移籍したが、かつてデッキ部分にあった制動手室は撤去され、砕石散布用に改造された。 【寄贈:福井鉄道(株)】 2019.03.24 |
国鉄テラ1形鉄製有蓋車(テラ146) (1965年製造、17トン積み二軸鉄製有蓋車) |
水と反応して高熱を発生し、発火の原因となる生石灰などを輸送するため、車内に木の内張りがない鉄製有蓋車の一種。本車は石灰鉱山を控えた岐阜県大垣市の美濃赤坂駅に配置され、周辺で生産される石灰関連製品輸送に国鉄末期まで活躍た。 【寄贈:日本貨物鉄道(株)】 2019.03.24 |
巴川製紙所DB101号ディーゼル機関車 (1957年製) |
静岡県の東海道本線用宗駅から分岐していた巴川製紙所の工場引き込み線で、原材料や製品を載せた貨車の入換えに活躍したディーゼル機関車。1986年に引退し、その後名古屋市内で保存され、2004年、当館に寄贈された。 【寄贈:(株)津坂商会】 2019.03.24 |
国鉄タ2000形タンク車(タ2001) (1939年製、10トン積アルコール専用車、元日本曹達タム200形15トン積二硫化炭素専用タンク車) |
1939年に日本曹達タム200形15トン積二硫化炭素専用タンク車として製造されたが、2年後の1941年には274が10トン積アルコール専用車に改造され、タム2000形2001となった。1961年には日本アルコール販売へ移籍し、白新線新崎駅を拠点に1995年まで活躍した。 10トン積タンク車タ2000形2001は、現存する唯一の戦前製タンク車で、各部に戦前の設計・構造・工法を留める点で貴重な存在。 【貸与:吉岡心平】 2019.03.24 |
国鉄タム500形タンク車(タム2920) (1958年製、ガソリン専用) |
本形式は1931年からの30年間で、2軸タンク車としては最多の621輌が製造された15トン積ガソリン専用タンク車。現在の石油系専用タンク車は荷重40トンを超えるボギー車が主流だが、かつては本車のような小型車が小単位輸送に重宝された。 【貸与:笹田昌宏】 2019.03.24 |
国鉄タム5000形タンク車(タム6263) (1968年製、15トン積塩酸専用) |
本形式は1938年から1968年にかけて368輌(改造を含む)が製造された15トン積塩酸(及びアミノ酸)専用タンク車。積荷の塩酸は腐食性が強いために、タンク車としては初めて内面にゴムライニングが施された。 【寄贈:東北東ソー化学(株)】 2019.03.24 |
国鉄タム8000形タンク車(アタム8000) (1962年製、15トン積過酸化水素専用) |
15トン積過酸化水素専用タンク車で、純アルミ製のタンク体は鉄製より高価で強度が劣るが、過酸化水素が分解するのを抑制する。本車は2003年に廃車されたが、晩年は関西本線南四日市駅を拠点に活躍した。 【寄贈:三菱ガス化学(株)】 2019.03.24 |
野外展示物 |
国鉄UR4形冷蔵コンテナ (UR4-1) (1987年製、5トン積) |
2019.03.24 |
鹿島参宮鉄道テワ1形有蓋車 (1900年製) |
旧関西鉄道458号→1907年-国鉄テワ1003形1009、1921年-龍崎鉄道へ譲渡 。竜ヶ崎駅にあった車両で、2017年に搬出、設置された。1900年製造と全国的に見ても最古参の貨車とのこと。 2019.03.24 |