JR北海道/根室本線(新得→東鹿越→富良野) 乗車記
新得-東鹿越間代行バス
2018.1.23
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乗車区間 |
新得 7:59 → 東鹿越 9:20 (JR列車代行バス)
東鹿越 9:15 → 富良野 9:54 (9628D) |
乗車列車 |
JR列車代行バス 104便 新得発、東鹿越行き
9628D 東鹿越発、滝川行き |
車両 |
ふらのバス 旭川230 う 2006 / 日野セレガHD ADG-RU1ESAA (2006年登録)
国鉄キハ40形気動車1700番台 / 17**号機 (所属不明) (9628D) |
根室本線(富良野-新得間)・路線図 |
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根室本線(富良野-新得間)について |
根室本線は、滝川市の滝川駅から帯広市および釧路市を経て根室市の根室駅を結ぶ JR北海道の鉄道路線で、全線単線の非電化路線。1921年8月5日の全通以来、道央と道東を結ぶ主要幹線としての地位を保っていたが、1981年10月1日の短絡ルートとなる石勝線の開業により、道央と十勝・釧路を結ぶほとんどの列車運転系統が従来の滝川駅経由から石勝線経由に変更された。この変更により、滝川-新得間においては優等列車はほとんどなくなり、地域輸送のローカル線となった。
2016年11月18日、JR北海道は厳しい経営状況を理由に「自社単独で維持することが困難な路線」として、10路線13区間を発表した。根室本線のうち、富良野駅-新得駅間は『持続可能な交通体系とするためにバス等への転換について地域の皆様と相談を開始しする』とされ、鉄道路線を廃止してバス等へ転換することを沿線自治体と協議する予定となっている。
同年8月31日に北海道に上陸した台風10号による被害の影響で2019年12月現在も運行休止が続いている東鹿越駅-新得駅間は、廃止が検討されている区間に含まれている。その区間は現在代行バスが運転されている。 |
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2019.12.25 作成 |
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2018年1月に大人の休日倶楽部パスを使って北海道旅行に出かけた。乗り放題パスを利用するのでいつもは乗車することがメインとなってしまうが、今回の旅行は撮影に重点を置いた。道東での特急撮影、旭川近郊でのラッセル撮影、183系「北斗」の撮影を計画した。未乗車区間の乗車としては、バス代行中の根室本線(新得-富良野間)と富良野線だ。
北海道旅行三日目に、帯広から「スーパーとかち2号」で新得まで移動、代行バス、9628D を富良野まで乗り継いだ。根室本線の新得-東鹿越間は2016年8月の台風の影響で不通になったままで、その区間は代行バスが運行されている。その年の10月から東鹿越-落合間で代行バスが運行され、2017年3月から新得まで運行が延長された。根室本線の滝川-新得間は
JR北海道から維持困難路線と公表され、さらに富良野-新得間はバス転換が妥当が妥当と判断されている。このような状況から、高額な復旧費のかかる新得-東鹿越間に鉄道が復旧する見込みは限りなくゼロに近い。代行バス区間を含むが、この先どうなるかわからない路線なのでこの期間に是非乗りたいと考えた。
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JR北海道/新得駅 (根室本線/上川郡新得町) / 7:59 発車 |
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バスは発車予定時刻の15分くらい前に到着して、待合室にはバス到着の案内があった。その時点で乗車したのは私一人だった。バスはふらのバスの大型貸切り仕様で、一昨年に乗車した帯広-トマム間の代行バスと同じように乗車券のチェックはない。車両は現行形のセレガだが、その最初のモデルと思われる。10年以上前のモデルと思われるが、内装等はかなりきれいだ。
すぐにもう一人乗客が加わり、2428D が到着するとさらに二人の乗客が加わった。一人はスノボードかスキー板をトランクに預けていた。発車時刻になり、バスの運転手は駅改札まで行き他に乗客がいないのを確認してから発車した。
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JR列車代行バス 104便 新得駅(7:59)発、東鹿越駅(9:07)行き
ふらのバス 旭川230 う 2006 / 日野セレガHD ADG-RU1ESAA (2006年登録) |
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まだこのあたりの国道38号線上はほとんど積雪がない。国道を外れると一面真っ白で、新得から約15分でサホロリゾートに到着した。ここでは、トランクに荷物を預けた乗客が下車した。新得駅-サホロリゾート間は無料シャトルバスとして利用できるとなっていた。ここでも運転手は建物の中まで入っていったが、ここから東鹿越駅方面に乗車出来るのかはよくわからない。
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サホロリゾート / 8:15~17 |
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標高を上げるにつれ道路上の積雪が増えてきた。また、雪も降り出して視界が悪くなってきた。狩勝峠の途中で除雪作業をしていた。片側交互通行として、一車線をきれいに作業していた。さすが北海道の除雪で、スノーブラウ装備車やロータリー車など複数の車両が作業していた。
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車窓 / R38 除雪作業中 |
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国道38号線を上りきったところが狩勝峠だが、降雪の量は多くなり周辺の展望はほとんどきかない。このような天候なので、展望台の駐車場には車は止まっていない。
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車窓 / 狩勝峠 |
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狩勝峠を越え最初の集落が落合で、ここに次の停車駅の落合駅がある。国道から少し入ったところに駅があり、ここでは四名の乗車があった。少し早めに到着したので、8分間停車して定刻に出発した。ネットで調べると、鉄道不通前の落合駅の一日平均乗客数は四~五人となっていた。
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落合駅 / 8:39~47 |
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落合駅から10分あまりで幾寅駅に到着。南富良野町の中心地ということもあって、それなりに大きな市街地だ。ここでは落合駅で乗車したうち二名が下車し、四名が乗車した。ほぼ定刻に到着したので、乗客の乗降が終わるとすぐに発車した。
事前の勉強不足だったが、この駅は映画「鉄道員」のロケ地だった。駅舎は映画のロケのため改装されたようで、よりレトロ感を感じる駅舎となっている。駅前にはロケのセットなども残されていて、撮影で使われたキハ40-764
の前頭部が保存されている。一度はじっくり訪れたい場所だが、公共交通機関を利用しては大変なところだ。
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幾寅駅 / 8:58~59 |
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幾寅駅からは国道38号線を離れ、根室本線沿いの狭い道路に入る。建物など何もない林道のような道路だが、道幅はぎりぎり二車線ありきれいに除雪されている。こんなところに駅があるのかと思われる場所に東鹿越駅が現れる。
代行バスには大型の観光バスが使用されているが、このバスがいっぱいになることはあるのだろうか。幾寅駅近くには南富良野高校があるので、時間帯によっては通学の学生で賑わうのかもしれない。
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JR北海道/東鹿越駅 (根室本線/空知郡南富良野町) / 9:07 到着 (乗り換え) 9:15 発車 |
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代行バスの乗客9名全員が滝川行き 9628D に乗り換える。駅周辺には工場があるようだが民家はないので、この駅を目的に乗降する乗客はほとんどいないようだ。実際、乗降客が少ないので、2016年
JR北海道が 2017年3月のダイヤ改正に合わせて廃止する意向を地元に伝えた。しかし、8月の台風10号の影響で富良野-新得間に不通区間が生じた。一部区間が復旧したが、当駅が滝川方面からの暫定的な終着駅となったため、2017年3月のダイヤ改正では廃止を免れた。
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根室本線 普通 9628D 東鹿越(9:15)発、滝川(11:12)行き
国鉄キハ40形気動車1700番台 / 17**号機(所属不明) |
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臨時列車車番となっている 9628D はキハ40、一両だ。この線区は釧路運輸車両所の管轄だが、災害不通区間があるので実際にはどこの車両が使われているかわからない。車両を撮影したが雪のため車両番号を確認できないので、所属を調べることが出来ない。東鹿越までの運転開始の前に車両を釧路から網走経由で回送したとの情報もある。
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下金山駅 /9:32 |
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富良野までの途中駅で何人かの乗客が乗車したが、下車する人はいなかった。天気は相変わらず雪模様で、期待していた芦別岳の姿を見ることは出来なかった。
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布部駅 / 9:47 |
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富良野でほとんどの乗客が下車したが、私のように富良野線に乗り換える人はいないようだった。ここでの乗り換え時間は5分しか無いので、急いで富良野線のホームに移動した。富良野は何度も訪れたことがあるが、富良野駅に降り立つのは初めてだ。今回はこちらも未乗車の富良野線に乗り換えるので、根室本線の「富良野-滝川」間に乗車するのは次の機会となる。
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JR北海道/富良野駅 (根室本線/富良野市) / 9:54 到着 |
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根室本線の「富良野-新得」間は『持続可能な交通体系とするためにバス等への転換について地域の皆様と相談を開始する。』とされ、鉄道路線を廃止してバス等へ転換することを沿線自治体と協議する予定となっている。そのため、この区間が復旧することは無いだろう。今回代行バスに乗車した区間は個人的に未乗車区間だが、今後本来の鉄道に乗車するのは難しいだろう。いまだ(2019年12月現在も)復旧作業には取りかかっておらず、荒れ果てた鉄路は放置されたままになっている。寂しいことだが、仕方の無いことだろう。
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