静浜基地航空祭 2008
2008年5月17日(土)〜18日(日)

航空祭 5/18  

(5/18 曇時々晴)

 航空祭の開始は8時30分となっているが、ゲートオープンが予想される7時30分には基地に到着するよう早めに行動する。天気は昨日以上に雲が多く、一面の青空はとても期待できそうにない。車を止める実家は大井川港の臨時駐車場へのルートの近くにあるが、昨年道路ががらがらだったので基地近くのルートをとったが、既に基地の外周は駐車場への車の渋滞が起こっていた。
 昨年より早く基地に向かったので、駐車場入口に向かう車の渋滞は昨年ほどひどくはなかったが、それでもだんだん車が増えてきている。後で知ったことだが、時間によっては入場に1時間近くかかったようだ。
 基地の6門にもうすぐの所で、ゲート・オープンのアナウンスが聞こえた。時間はちょうど7時30分だ。ちょうどその時、海自のSH-60Kが飛来してきた。基地内に入り南側の駐車場エリアに観戦場所を確保していると、浜松救難隊のU-125AとUH-60Jがフォーメーションで基地に侵入してきた。二機は並んでローパス後、U-125A、UH-60Jの順で着陸した。

海上自衛隊館山航空基地よりSH-60Kが到着
天候観測機のT-7が着陸
浜松救難隊のU-125AとUH-60Jはフォーメーションで飛来

 昨年はメイン会場のエプロン周辺で観戦したが、エプロン側からだと飛行が逆光になるので、今年は南側の駐車場エリアに場所を決める。私達が基地に到着したときは既にロープ際の最前列は結構埋まっていたが、ちょうどメイン会場正面の所に空きを見つけ陣取った。今年はレジャーシートと脚立の使用が厳しく制限されていて、専用エリア以外では使用できない。これは徹底されていて、隊員が見て回っていて個別に注意している。その代わり、昨年の藤枝駅からのバスの乗客専用エリアが、レジャーシートと脚立の使用が許された専用エリアとなっている。
 場所を確保した後、エプロン地区に移動して地上展示機を見学する。地上展示機は昨年とほぼ同じで、これといった目新しいものはない。ここで、ブログでお世話になっているK氏と合流し、今日一日一緒に観戦する。

メイン会場の基地エプロンの正面の駐車場エリアに場所を確保

 今年の展示飛行スケジュールは昨年とほぼ同じで、変更は米空軍F-16デモチーム飛行が空自のF-2になったくらいだ。最初の飛行プログラムは、地元のT-7四機によるによるオープニングフライト。記念塗装機を含むフライトで、見事な編隊飛行、軽快な機動飛行を披露してくれる。

オープニングフライト T-7 初等練習機(4機)
地元第11教育飛行隊の4機が2機ずつ離陸
4機がダイヤモンド隊形で通過
56-5924 がソロ飛行を披露
他の3機は編隊飛行を披露
59-5929 と 56-5930は並んで着陸
76-5944 と 56-5924 は単独で着陸

 次のT-4二機による展示飛行は、浜松基地からリモート。一機は通常塗装で、もう一機は”レッド・ドルフィン”塗装だ。戦闘機のような迫力はないが、軽快な飛行は見ていて楽しい。編隊による航過飛行が中心だが、単独による旋回飛行も見せてくれて、なかなか見応えのある展示飛行だ。しかし、昨年披露してくれたタッチ・アンド・ゴーは無かった。

航空自衛隊 T-4 中等練習機 (浜松基地)
浜松基地より第32教育飛行隊の 46-5715 と 26-5808 が飛来
26-5808 は”レッド・ドルフィン”塗装
二機そろって浜松基地へ帰投

 小松基地の第306飛行隊所属のF-15Jは二機編隊でやってきた。昨年のような機動飛行を期待していたが、数回航過飛行しただけで帰ってしまった。かなり、拍子抜けしてしまった。この観戦ポイントだが、からり近い位置を航過飛行するのでほぼ見上げるような格好になってしまう。しかも、F-15Jは東側から進入したので、午前中は太陽に方向から進入することになり、写真撮影には厳しい条件だ。

航空自衛隊 F-15J 要撃戦闘機(2機) (小松基地)
第306飛行隊の F-15J は 12-8925 と 22-8938

 次も昨年同様、百里基地からやってきた2機のRF-4の展示飛行だ。こちらも二機でやってきたが、編隊ではなく機体間隔がかなり離れて飛行してきた。偵察機動と言うことだが、旋回などはなかなか迫力を感じられた。今年は二機ともRF-4Eだが、迷彩パターンは違った機体だった。

航空自衛隊 RF-4E 戦術偵察機(2機) (百里基地)
百里基地所属 第501偵察飛行隊、機体番号は確認できず

 陸上自衛隊のOH-1観測ヘリコプターの飛行は本当に目の前で行われるので、その迫力に圧倒される。偵察ヘリコプターというだけあって、軽快な機動を披露する。「ニンジャ」の愛称の通り、エンジン音とローター音は意外なほど静かだ。

陸上自衛隊 OH-1 観測ヘリコプター(滝ヶ原駐屯地)
陸上自衛隊明野駐屯地 航空学校・教育支援飛行隊・富士飛行班所属
国産(川崎重工業製)の偵察ヘリコプター

 再び地元のT-7の出番だ。今度は3機ずつ、合計6機が離陸した。編隊によるフライトが中心で、いろいろなフォーメーションで編隊飛行を楽しませてくれる。ターボフロップ機独特の軽快なエンジン音で、ゆったりした飛行を披露。今回はオープニングフライトと違い、一機ずつ順番に着陸した。

航空自衛隊 T-7 初等練習(6機)
3機ずつ6機が離陸
6機がデルタ隊形で航過
ソロ飛行を除く5機は傘型隊形をとる
ダイヤモンド編隊
ファン・ブレイク
エシュロン編隊〜コンバットブレイク〜着陸

 午前中の展示飛行の主役はF-2支援戦闘機だ。昨年の浜松基地航空祭で展示飛行を披露した、飛行開発実験団の派手なカラーリングの機体だ。そのF-2の機動飛行は素晴らしかった。F-15、RF-4でたまっていたストレスが吹っ飛んでしまった。昨年の米空軍アクロバットチームのF-16の機動飛行にはかなわないが、観客に息つく暇を与えない見事な機動飛行だ。ジェットエンジンの轟音により、駐車車両の盗難防止装置のサイレンが鳴りっぱなしだ。

航空自衛隊 F-2B 支援戦闘機(岐阜基地)
岐阜基地の航空開発実験集団・飛行開発実験団所属の機体
湿度が高いせいかベイパーを曳くシーンが多い
最後のパスでは後席のパイロットが手を振って観客に挨拶していた

 午前中最後の展示飛行は、静岡県警のヘリコプター。機体は「ふじ2号」、アエロスパシアル社(現ユーロコプター社) AS365N3だ。昨年展示の「ふじ3号」(アグスタ A109E)より導入は古いが、機体は少し大きく、高出力だ。

静岡県警察 アエロスパシアル AS365N3 ヘリコプター
今年の展示飛行は、「ふじ2号」 (JA22PC)
 平成14年3月導入の機体

 昨年同様、県警ヘリの展示飛行が終わったところで、約1時間15分の昼休みとなる。売店エリアの混雑は承知しているので、食料はコンビニで調達してある。また、会場のエプロンエリアもひどい混雑のようなので、この駐車場側でのんびり過ごすことにする。友人のMもF-2の展示飛行から合流しているので、退屈はしない。Mは昨年の駐車場探しに苦労したため、私の実家に車を止め、折りたたみ自転車でやってきた。この折りたたみ自転車というのは結構使えそうなので、持っていたらいいのかなと思う。
 午後の展示飛行は”エアロック”と”ブルー・インパルス”のアクロ展示だが、ここに来て曇り空になってしまった。曇り空だが、サニー氏はスタートからはりきっているようだ。飛行展示も気合いが入っているように感じるが、残念ながら上空は霞んでいて写真には厳しい。

エアロック・エアロバティックチーム
使用機体は Pitts S-2B
空が霞み、雲が多いので、高度の飛行は見づらい

 航空祭の最後を締めくくるのは、ブルーインパルスの展示飛行だ。空が霞み、雲がますます多くなってきて、昨日以上にコンディションは悪い。これで一区分の展示飛行はどうか心配になったが、無線からは「一区分」の声。前日と同じくファンブレイクから始まった飛行だが、雲り空なのでスモークが映えない。 飛行はそれなりに迫力はあったが、このコンディションなので今ひとつの印象だ。
  しかし、リモート展示の最後の楽しみ「バイバイフライト」は健在だ。昨日の予行は途中で終わってしまったので、1年ぶりのバイバイフライトだ。各機がそれぞれ得意の課目でご挨拶を実施する。しかも、3番機を操縦する岡田一尉は間もなくブルーインパルスの任期が終了ということで、最後にもう一度、豪快なナイフエッジ・ローパスを披露。

ブルーインパルス
ファン・ブレイクで基地に進入
チェンジオーバーターン
フォーシップインバーテッド
デルタループ
ローリング・コンバットピッチ
バイバイフライトで、3番機(46-5726)は再度通過

 昨年はブルーインパルスの展示飛行を見届け基地を後にしたが、今年は地上展示されている外来機の帰投を見届ける。ブルーインパルスが終了すると多くの観客が帰路につくが、外来機の帰投を待っている熱いファンも多い。ほとんどの機体が離陸後再進入して、ローパスでバイバイ・フライトを実施してくれたのが、素晴らしかった。

外来機帰投
入間基地のCH-47Jは、ホバリング後垂直急上昇して帰投
滝ヶ原駐屯地のOH-1は、ホバリング後帰投
美保基地のC-1は、輸送機らしからぬバンクでのアプローチ
木更津のAH-1Sと立川のUH-1Jはフォーメーションで帰投
館山航空基地のSH-60Kは、ローパスで挨拶
浜松基地のUH-60Jも、ローパスで挨拶
浜松基地のU-125Aも、ローパスで挨拶
浜松基地のT-4”特別塗装機”の帰投が一番の注目
T-4は離陸していった方向から再進入
美保基地のT-400が最後の帰投機 (離陸後のローパス)

 ブルーインパルスの展示飛行終了から2時間近く経過しているせいで、基地出口付近の車で混雑はたいしたことはない。私達はのんびり歩いて帰るが、こんな時に折りたたみ自転車があったら便利だと思う。
 東名高速の渋滞を考え、静岡市内で夕食を済ませてから帰る。ちょうど夕食時間ということもあり、レストランは混雑していた。今年は静岡インターから東名高速に乗ったため、ETC通勤割引適用のため裾野インターで一度東名高速を降り、再び乗る。行楽日和ということで、東名高速は厚木インター手前で渋滞に合ったが、厚木市内は順調だった。
 二度目の静浜基地航空祭だが、曇り空のため昨年ほどの感激はなかった。F-15Jの飛行は航過だけで、F−2Bの機動飛行も昨年のF-16デモチームには及ばない。しかし、外来機の帰投は予想外に楽しめた。戦闘機系はないが、ほとんどの機体がローパスして挨拶してくれるのは見物だ。何度か航空祭を訪れたが、こうした帰投をしてくれる基地は他に知らない。これだけでも見る価値がある。勿論、来年も是非訪れたい。

地上展示機
C-1 中型輸送機(航空自衛隊 美保基地所属)
CH-47J 輸送ヘリ(航空自衛隊 入間基地所属)
UH-60J 救難ヘリ(航空自衛隊 浜松基地所属)
SH-60K 対潜哨戒ヘリ(海上自衛隊 館山基地所属)
T-4 中等練習機(航空自衛隊 浜松基地所属)
T-6 練習機(航空自衛隊 用途廃止展示機)
T-34 初等練習機(航空自衛隊 用途廃止展示機)
T-3 初等練習機(航空自衛隊 用途廃止展示機)
U-125A 救難捜索機(航空自衛隊 浜松基地所属)
T-400 基本操縦練習機(航空自衛隊 美保基地所属)
Pitts S-2B(エアロック・エアロバティックチーム)
OH-1 観測ヘリ(陸上自衛隊 滝ヶ原駐屯地所属)
AH-1S 対戦車ヘリ(陸上自衛隊 木更津駐屯地所属)
UH-1J 汎用ヘリ(陸上自衛隊 立川駐屯地所属)
T-7 初等練習機(航空自衛隊 静浜基地・記念塗装機)



移動の記録

(5/17)
自宅             7:42        000q(18,378)  出発
中央道厚木IC        8:31        026q(18,404)
東名高速富士川SAスマートIC  9:25        120q(18,498)
東名高速清水IC      10:01        145q(18,523)
東名高速焼津IC      10:16        172q(18,550)
すかいらーく焼津インター店 10:19〜10:57  172q(18,550)  食事
実家            11:15        183q(18,561)

徒歩
実家 11:25 → 11:55 静浜基地 15:30 → 実家 16:00

実家            16:07        183q(18,561)
ホテルシーラックパル焼津  16:26        193q(18,571)  宿泊

(5/18)
ホテルシーラックパル焼津   6:23        193q(18,571)  出発
サークルK大井川高新田店   6:43〜6:48   203q(18,581)  買い物
実家             6:50        204q(18,582)

徒歩
実家 7:00 → 7:30 静浜基地 16:10 → 実家 16:40

実家            16:53        204q(18,582)
スシロー静岡有明店     17:42〜19:07  231q(18,609)  食事
東名高速静岡IC      19:20        235q(18,613)
東名高速裾野IC      20:10        304q(18,682)
東名高速厚木IC      20:59        363q(18,741)
自宅            21:46        389q(18,767)  到着

燃費概算    12.7q
   走行時間  7時間30分
   走行距離  392q
   平均速度  52q/時間(前日給油から到着まで)


Camera : Nikon D200




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