静浜基地航空祭 2019

2019年5月18日(土)〜19日(日)


ルート  5/18(土) 自宅〜(GOLF)〜焼津
 5/19(日) 焼津〜(GOLF)〜大井川〜(GOLF)〜自宅
宿 泊  ホテル シーラックパル焼津 (5/18)


前日 (5/18 曇)

 毎年恒例の静浜基地航空祭に出かけた。今年はブルーインパルスのフライトがなく、前日に外来機の予行が計画されていないので、航空祭当日だけにターゲットを絞って出かけた。
 その代わり、焼津で所用があったため、例年通りの時間に東京を出発する。圏央道の海老名ジャンクションは大して渋滞していなかったが、直進して海老名南ジャンクションに向かう。3月に新たに開通した新東名の海老名南JCT−伊勢原JCT区間を走行するためだ。海老名ジャンクションは構造上混雑することが多いので、少し遠回りになるが個人的に利用価値は大きい。新開通区間はほとんど対面通行だが、認知度も低く走っている車は少なかった。
 お昼は、前回臨時休業で食べ損なった「戸隠藤枝分店」の「天磯おろしそば」を食べることにした。前回食べに訪れたのは静岡の本店で、10年以上前になる。到着が開店11時を少し回っていたため、座席は満席で少し待つことになった。その間に先客が注文するのが「天丼セット」ばかりだったので、私はそれを注文することにした(妻は天磯おろしそば)。天丼セットはミニ天丼と磯おろしそばのセットで、天丼もそばも非常に美味しかった。

戸隠そば 藤枝分店 天丼セット(ミニ天丼+磯おろしそば)

 宿泊したのは、ずっと恒例になっている焼津駅近くのホテルだ。夕食は駅前のチェーン店の居酒屋で、これも毎年同じだ。明日は曇予報となっていて天気は今ひとつだが、雨の予報はないようだ。
 航空祭の開幕は昨年の10時から9時に戻ったが、開門時間などがわからないので、ホテルで朝食をとりのんびり出発することに決めた。


航空祭当日 (5/19 曇時々雨のち晴)

 6時半からの朝食をホテルでとり、ゆっくり出発する。実家に向かう途中、焼津駅に向かう回送のシャトルバスと何台もすれ違った。例年通り実家に車を止め、静浜基地まで歩く。昨年から南側の入口がなくなってしまったので、正門まで40分ほどの距離だ。相変わらず基地の南側の道路沿いは多くのギャラリーで賑わっているが、この人たちはトイレなどはどうするのだろうか。
 昨年の静浜基地航空祭は、運用スケジュールの大幅な変更、南側エリアの不使用、航過飛行だけのフライト、地元機体フライトの縮小など、大幅に変わってしまいマイナス面ばかりが目立った航空祭だった。今年は開始時間が10時から9時に戻ったが、基地南側は開放されず徒歩入場門も設置されていない。フライトスケジュールの方も本来の形に戻った。地元 T-7 のオープニングフライトに始まり、ランチブレイクを挟んで F-2 の機動飛行で航空祭を締めくくる。現在飛行停止になっているブルーインパルスは当初から参加予定がなかった。また、恒例の浜松からの T-4 も飛行停止中なので、その代わりに F-4 のフライトに変更になった。そのため、RF-4、F-4、F-15、F-2 と贅沢にも四種類のファイター系のフライトが組み込まれている。

 昨年の正門の開放は航空祭開始時間だったので、あまり早く行ってもどうかと思い、正門には 8:40頃到着した。既に正門は開放されていて、基地の中は既に多くの人で賑わっていた。しかし、ブルーインパルスのフライトがないためか、昨年より会場の観客は少ないようだ。
 別に最前列にこだわる必要が無かったので、昨年同様会場中央の空いている場所に陣取った。とりあえず早足で地上展示機の撮影だが、外来機は UH-60J と CH-47J の二機だけだった。ホームページにはそのように記載してあったが、本当にその二機だけだった。年を追う毎に外来機は減っているが、今年はとうとうこのようになってしまった。
8:35 時点で正門は開放されていた

 航空祭のフライトプログラムは、一昨年までと同様 T-7 四機によるオープニングフライトから始まる。上空は青空が顔を出しているが、周辺には真っ黒な雲が広がっている。本日の天気予報は、曇となっている。また、風がかなり強いがフライトには影響なさそうだ。

オープニング・フライト (T-7×4機、第11飛行教育団、静浜基地所属)
ダイヤモンド隊形 [46-5920、46-5921、76-5946、86-5949]
エシュロン隊形で進入、会場上空でブレイク、着陸

 ここから外来機のフライトが始まるが、一番手は百里基地 RF-4E 二機による機動飛行(戦術偵察飛行)だ。戦術偵察飛行ということで派手な機動飛行とはひと味違うが、ファントムの爆音を堪能できる見応えのあるフライトだ。機体は、シャークマウス付きの #903 と、洋上迷彩の #901 だった。昨年はまさかのワンパスだけだった。

機動飛行 (RF-4E×2機、第501飛行隊、百里基地所属/百里リモート)
RF-4E 戦術偵察機 [47-6903]
航空総隊/偵察航空隊/第501飛行隊
RF-4E 戦術偵察機 [47-6901]
航空総隊/偵察航空隊/第501飛行隊

 ファイター系二番目のフライトは、百里基地第301飛行隊の F-4EJ改 だ。プログラムには T-4 のフライトが予定されていたが、T-4 の飛行停止により、F-4 に振り替えれてたようだ。また、静浜や浜松での F-4 のデモフライトは岐阜の飛行開発実験団で行われるので、百里の機体は珍しい。カエルマーク第301飛行隊の機体のデモフライトを見るのは、築城基地航空祭以来だ。その時第301飛行隊は新田原基地所属だった。
 この時間になると、空は真っ黒な雲に覆われてしまった。曇り空の下 F-4 のフライトが始まった。機動性能は F-15 や F-2 には及ばないが、独特のエンジン音のフライトには迫力がある。もう一つ迫力あるフライトが欲しかったが、これ以上は贅沢だろう。F-4 の実戦部隊は百里基地に一飛行隊だけしか残っていないので、こうしたフライトは貴重なものだ。

機動飛行 (F-4EJ改×1機、第301飛行隊、百里基地所属/百里リモート)
F-4EJ改 戦闘機 [97-8416] / 航空総隊/中部航空方面隊/第7航空団/第301飛行隊

 ファイター系のフライトは一旦終わり、次は第1輸送航空隊の KC-767 のフライトだ。以前は C-130H で行われていたが、近年は KC-767 だ。二回バスしただけの航過飛行だが、機体が大きい分印象に残るフライトだ。機体は民間空港でよく見られる B767-200 だが、こうした低空で急旋回を見る機会はあまりないはずだ。

航過飛行 (KC-767×1機、第404飛行隊、小牧基地所属/小牧リモート)
KC-767 空中給油機・輸送機 [87-3601] / 航空支援集団/第1輸送航空隊/第404飛行隊

 次のフライトは、浜松救難隊による捜索救難展示だ。プログラムによると UH-60J と U-125A となっているが、地上展示機に U-125A がない(浜松から飛来していない)。予想通り、UH-60J は地上展示機がフライトするが、U-125A は浜松からリモートで飛来、合流して救難展示を行うとアナウンスがあった。 静浜基地航空祭では救難展示自体が久しぶりだが、U-125A が参加するのは初めてはないだろうか。
 UH-60J が離陸後 U-125A が飛来して、遭難者の発見から展示が始まった。残念ながら、U-125A からのキット投下はなかった。このあたりから突然雨が降り出し、だんだん雨脚が強くなってきた。多くの観客は格納庫の中などに移動していった。救難展示はいつも通り見応えのあるものだったが、文字通り水を差されてしまった。皮肉にも展示が終わる頃雨は上がった。U-125A はそのまま浜松に帰投し、UH-60J は機動飛行などは披露してくれなかった。

捜索救難展示 (U-125A+UH-60J、浜松救難隊、浜松基地所属/U-125Aはリモート
 
UH-60J 救難ヘリコプター [58-4594]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊
U-125A 救難捜索機 [52-3001]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊

 続いて、恒例の静岡県警ヘリの機動飛行が始まる。今年のフライトは、三年連続で、ユーロコプター AS365N3 の「ふじ2号」だ。フライト内容は例年通りの軽快な機動飛行で、観客を楽しませてくれた。しかし、途中で再び本降りの雨となり、こちらのフライトにも水を差されてしまった。捜索救難展示と同様に、フライトが終わる頃には雨は上がっていた。

機動飛行 (AS365N3×1機、静岡県警察航空隊)
ユーロコプター AS365N3 [JA22PC/ふじ2号] / 静岡県警察航空隊

 午前中最後のフライトプログラムは、地元 T-7 二機による機動飛行だ。ビックフォーメーションと並ぶ地元機体のフライト披露だが、昨年の航空祭では行われなかった。戦闘機のような派手さは皆無だが、教官パイロットによる軽快なフライトは素晴らしいと思う。

機動飛行 (T-7×2機、第11飛行教育団、静浜基地所属)
T-7 初等練習機 [66-5938]
航空教育集団/第11飛行教育団
T-7 初等練習機 [36-5903]
航空教育集団/第11飛行教育団

 約2時間のランチブレイクを挟んで、午後のフライトが始まる。その間に天気の方は予報に反して快方に向かい、基地周辺には青空が広がってきた。絶好のフライト日和となった。また、ブルーインパルスのフライトがないので基地の方の混雑はそれほどではなく、ゆったり観戦することができる。

ブルーインパルスが来ないためか、例年と比べるとだいぶ空いている昼休みのエプロン地区

 午後のフライトプログラムは、地元 T-7 十機によるビックフォーメーションから始まる。連続離陸していった T-7 十機は空中集合して基地に戻ってきた。「ダイヤモンド隊形」「デルタ隊形」「富士山隊形」は恒例だが、今年は新しく「11隊形」が披露された。第11飛行教育団を意味する「11」ということだ。

航過飛行 (T-7×10機、第11飛行教育団、静浜基地所属)
ダイヤモンド隊形 デルタ隊形
富士山隊形 「11」隊形
T-7 [36-5903、36-5904、36-5907、46-5918、46-5920、46-5921、56-5928、66-5938、76-5946、86-5949]

 次のフライトは岐阜基地、飛行開発実験団の F-15 の機動飛行だ。静浜での F-15 のフライトは小松基地、第6航空団の二機で行われるのが通常だったが、今年は岐阜の機体一機による。ここ数年は航過飛行のみの寂しいフライトが続いたが、今年は機動飛行が期待できそうだ。ただ、予行が行われた情報が無いのが気がかりだ。
 素晴らしい青空の下、少し遅れて F-15J のフライトが始まった。かつての二機が交互に派手に飛び回るものとは全く違うが、見応えのある素晴らしいフライトだった。暴れるような派手なフライトとは違うが、アフターバーナー全開で迫力あるフライトを堪能することができた。大推進力で機体の大きい F-15 は迫力があるので、こちらを航空祭の締めに持ってきても良かったのではないかと思った。

機動飛行 (F-15J×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属/岐阜リモート)
F-15J 戦闘機 [52-8853] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団

 今年の静浜基地航空祭のトリを飾るのは、F-15 と同じ飛行開発実験団の F-2 だ。毎年どのカラーの機体が来るのか楽しみだが、今年は久しぶりにテスターカラーの複座機 #101 だった。青空の下、このカラーは非常に映える。F-15 のような迫力は無いが、軽快なフライトを楽しむことができた。例年より高度も低く感じられ、こちらもアフターバーナー全開だった。F-2B のフライトを堪能し、今年の航空祭のフライトプログラムは終了した。

機動飛行 (F-2B×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属/岐阜リモート)
F-2B 戦闘機 [63-8101] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団

 F-2 のフライトが終了したのは 14:40。航空祭終了時間が近づいているので、ほとんどの観客は帰路につく。外来機はヘリコプター二機だけだが、間もなく帰投だと思われるので、最期まで見届けることにする。そのため、人が引いた最前列に移動する。
 帰投の準備は進められていたが、15時になると機体は誘導路の方に牽引されていった。最初の帰投は浜松救援隊の UH-60J で、15:11 にヘリパットから離陸、軽く挨拶をして帰って行った。CH-47J の方は R/W09 離陸ポイントに移動して、15:22 に離陸した。滑走路上を低空で進み、そのまま入間に帰っていった。かつて静浜基地航空祭は外来機の帰投が名物の一つだったが、今回はあまりに寂しいものになってしまった。かつてのような派手なパフォーマンスは期待できないのは仕方が無いが、外来展示機体が二機だけというのはあまりに寂しい。展示飛行の方が素晴らしかっただけに、そのギャップの大きさに戸惑ってしまう。

外来機帰投
UH-60J 救難ヘリコプター [58-4594] / 航空総隊/航空救難団/浜松救難隊 (浜松基地)
CH-47J(LR) 大型輸送ヘリコプター [57-4491] / 航空総隊/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊 (入間基地)

 地上展示機となっている外来機は UH-60J と CH-47J だけで、地元の T-7 も一機だけ操縦席見学用に展示されていただけだ。いろいろな事情でこうなったのだろうが、来年以降どうなるかが心配だ。
 航空機の展示機数の減少に会わせるように、陸自の車両の展示が増えてきた。3年ほど前から今の規模になってきた。富士教導団と地元を管轄する第34普通科連隊の車両だが、航空祭は集客力も大きいので広報効果もあるのだろう。
 また、基地の西側に用途廃止の古い機体が5機保存されていたが、F-86F 以外は解体されたようだ(2016年解体されたようだ)。なぜか F-86F 一機だけは残っているが、手入れがされている様子はなく雨ざらし状態だ。

地上展示機
UH-60J 救難ヘリコプター [58-4594]
航空総隊/航空救難団/浜松救難隊 (浜松基地)
CH-47J(LR) 大型輸送ヘリコプター [57-4491] / 航空総隊/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊 (入間基地)
T-7 初等練習機 [66-5933]
航空教育集団/第11飛行教育団 (静浜基地)
T-7Jr
T-7 初等練習機 [36-5903、66-5938、36-5904] / 航空教育集団/第11飛行教育団 (静浜基地)

保存機体
T-3 初等練習機 [81-5501]
/ 第11飛行教育団 (静浜基地、最終所属)
 T-34A 初等練習機 [61-0390]
/ 第11飛行教育団 (静浜基地、最終所属)
 T-6F 練習機 [52-0011]
/ 第15飛行教育団 (静浜基地、最終所属)
 T-3 初等練習機 [91-5511]
/ 第11飛行教育団 (静浜基地、最終所属)
F-86F 戦闘機 [62-7417]
マークは第4航空団(第7飛行隊、松島基地)と思われる

陸上自衛隊車両、他
 96式装輪装甲車 [25-4922]
陸上自衛隊/富士学校/富士教導団
/普通科教導連隊/第1普通科中隊(滝ヶ原駐屯地)
 12式地対艦誘導弾(発射装置) [04-0605]
陸上自衛隊/富士学校/富士教導団
/特科教導隊/第6射撃中隊 (富士駐屯地)
 偵察用オートバイ Kawasaki KLX250/ 所属不明  軽装甲機動車 [05-1105] / 航東部方面隊/第1師団
/第34普通科連隊/重迫撃砲中隊 (板妻駐屯地)
高機動車 [06-3962] / 東部方面隊/第1師団
/第34普通科連隊/重迫撃砲中隊 (板妻駐屯地)

 疲れた体で実家まで歩き、GOLFで東京への帰路に就く。大井川焼津藤枝スマートインターから東名高速に乗り、清水連絡路から新東名に入る。道路情報によると、既に東京方面の渋滞が起こっている。秦野中井インターから先の渋滞で、海老名南ジャンクション経由も海老名ジャンクションまで圏央道が渋滞しているようだ。事故情報など無く激しい渋滞ではないようだが、渋滞は嫌いなので御殿場インターで東名を降り、恒例のどうし道経由で自宅へ帰る。東京に着いた頃には東名高速の渋滞は解消されていたので、今回はそのまま東名高速を走った方が早かったようだ。
 今年の静浜基地航空祭はブルーインパルスのフライトがなかったが、迫力ある戦闘機(及び戦術偵察機)の機動飛行を見ることができた。四種類のファイター系のフライトとは非常に贅沢なもので、フライトプログラムについては大満足だった。しかし、地上展示機の外来機が二機だけだというのはさすがに寂しかった。しかし、昨年の航空祭では今後どうなるものか心配だったが、とりあえず正常な方向に戻ってきたようだ。



移動の記録

(5/18)
(GOLF GTI) 自宅               8:25         000q (27,641)
      GS(相模原市)         8:46〜8:50    007q (27,648)
      圏央道相模原愛川IC       9:01         012q (27,653)
      新東名高速静岡SA       10:30〜10:38   160q (27,801)
      新東名高速藤枝岡部IC     10:45         169q (27,810)
      戸隠藤枝店           11:07〜12:03   175q (27,816)
      銀行              12:05〜12:11   176q (27,817)
      しまむら大井川グランリバー店  12:41〜13:45   185q (27,826)
      グランリバー          13:46〜14:43   185q (27,826)
      実家              14:51〜15:23   189q (27,830)
      飯淵              15:35〜15:57   194q (27,835)
      実家              16:04〜16:15   197q (27,838)
      田尻              16:25〜16:46   203q (27,844)
      ホテルシーラックパル焼津    16:58         208q (27,849)
      

(5/19)
(GOLF GTI) ホテルシーラックパル焼津     7:13         208q (27,849)
      セブンイレブン焼津中港店     7:15〜7:22    208q (27,849)
      実家               7:39         219q (27,860)

  徒歩  実家 8:00 → 8:40 静浜基地正門 15:35 → 実家 16:05

(GOLF GTI) 実家              16:51         219q (27,860)
      東名高速大井川焼津藤枝SIC  17:03         225q (27,866)
        (東名高速、新東名清水連絡路、新東名、東名高速)
      東名高速御殿場IC       18:00         327q (27,968)
      道の駅「どうし」        18:50〜18:55   364q (28,005)
      餃子の王将           20:09〜20:55   414q (28,055)
      自宅              21:02         416q (28,057)

      燃費概算(二日間)14.2q/g
         走行時間  7時間48分
         走行距離  416q
         平均速度  53q/時間



Nikon D500、D7500 、Nikon1 J4



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