JR東日本 / 中央本線辰野支線 (塩尻→岡谷) 乗車記

2013.1.21


乗車区間  塩尻 14:19 → 辰野 14:40 (160M)
 辰野 14:46 → 岡谷 14:58 (1425M)
乗車列車  普通 160M 塩尻発、辰野行き
 普通 1425M 駒ヶ根発、岡谷行き
車両  国鉄123系電車0番台 / クモハ123-1(1両/JR東日本/松本車両センター)(160M)
 JR東海313系電車3000番台 / R-114編成(2両/JR東海/大垣車両区)(1425M)

中央本線・辰野支線 路線図

中央本線・辰野支線について
 中央本線の岡谷駅から塩尻駅までの間は塩尻峠から大城山にかけての山地を避け、辰野駅を経由する約28km の迂回ルートで開通したが、1983年7月に全長約6km の塩嶺トンネルを抜けるみどり湖駅経由の短絡線が開通し、同駅間が約12km に短縮されたことで、大幅な時間短縮が実現した。どちらの線区も中央本線に属し、旧来の区間(辰野駅経由)は支線となっている。
 この支線は「辰野支線」または「辰野線」、あるいはみどり湖駅・塩嶺トンネル経由を「新線」と呼ぶのに対して「旧線」などと呼ばれる。飯田線の大半の列車がこの支線のうち岡谷駅-辰野駅間に乗り入れている。
営業距離  岡谷-辰野 9.5㎞
 辰野-塩尻 18.2㎞
電化・非電化   全区間直流電化
2019年度輸送密度  岡谷-辰野 3,021人
 辰野-塩尻 547人
単線・複線   全区間単線

2023.5.31 作成


 2013年1月に、中央本線辰野支線を走る「ミニエコー(クモハ123)」を撮影に出かけた。かねてから撮影しようと考えていたが、なかなか機会に恵まれず、この3月のダイヤ改正で運用を外れることが発表になってしまった。これからは撮影者でごった返すぞと思い、急遽撮影に出かけた。別の撮影旅行を兼ね、この撮影は日帰りで「大人の休日倶楽部パス」を利用した。
 岡谷まで「スーパーあずさ」に乗車して、岡谷で中央本線(みどり湖線)の普通電車に乗り換えた。みどり湖駅で下車して、沿線何ヶ所かで撮影して、そのまま塩尻駅まで歩いた。塩尻から辰野まで「ミニエコー」に乗車して、辰野で乗り換えて岡谷まで戻った。

 JR東日本 / 塩尻駅(長野県塩尻市) / 14:19 発車

 塩尻駅のホームに降りると既に「ミニエコー」はドアが開いていた。161M として到着して 160M として折り返し運転となっているが、ホームでずっと待機しているのだろうか。「ミニエコー」は、朝晩の松本車両センターの入出庫以外は、終日辰野-塩尻間を往復している。
 時間があったのでホームを移動して外観をあちこち撮影できたが、車内は既に乗客が乗車していたので、車内全体を撮影するのは控えた。独特の超ロングシートを写真に納めることが出来ないのは残念だった。

 中央本線・辰野支線 普通 160M 塩尻(14:19)発、辰野(14:40)行き
 
国鉄123系電車0番台 / クモハ123-(1両/JR東日本/松本車両センター)

 ロングシートの約半分以上客を乗せ「ミニエコー」は発車した。乗客の内、マニアは3名だった。次の小野までの間に、今日撮影したポイントがある。小野、信濃川島で各数人の乗客が下車した。
 内装はきれいにリニューアルされ、走行音も普通の国鉄型車両と変わらないので、十分現役車両として勤まっていくと思う。3月のダイヤ改正で、E127系(2両編成)に置き換えられることになっている。

 JR東日本/JR東海 / 辰野駅(長野県上伊那郡辰野町)
             / 14:40 到着(乗り換え)14:46 発車

 辰野駅は JR東海と JR東日本の接続駅で、両社の車両が相互乗り入れしている。JR東海は新型の 313系で、東日本は旧式の 115系が主体だ。
 「ミニエコー」から乗り換えると、あまりの快適さに驚かされてしまう。乗客サービスを考えると、新型車両の導入は仕方がないことだと思う。

 飯田線/中央本線・辰野支線 普通 1425M 天竜峡(13:50)発、岡谷(14:58)行き
 
JR東海313系電車2000番台 / R-114編成(2両/JR東海/大垣車両区)

 辰野-岡谷間は中央本線・辰野支線に属しているが、飯田線のほとんどの電車が岡谷(以遠)まで乗り入れている。実際の運用上は、飯田線の一部と考えた方がいいだろう。

 JR東日本 / 岡谷駅(長野県岡谷市) / 14:58 到着

 「大人の休日倶楽部パス」でスーパーあずさを利用したので、沿線での撮影から乗車まで効率よく行動できた。快適な E351系の乗り心地を楽しむことが出来たのも良かったが、撮影地を歩いて移動するときその町並みを見ることが出来たのも収穫だった。自動車で撮影地に横付けして次に移動するといった撮影旅行とはひと味違った撮影旅行だった。
 「ミニエコー」(クモハ123-1)の引退は寂しいが、時代の流れだから仕方が無い。JR西日本125系電車や JR四国7000系電車のような両運転台の新型車両は導入せず、二両編成の E127系電車が取って代わることになっている。他にニーズがない新型車両を導入するより、既往の二両編成を導入する方が合理的ということか。
 JR東日本が 2022年7月に公表した、2019年度に輸送密度2,000人未満だった35路線66区間のなかに辰野-塩尻間が含まれていて、平均通過人員が 547人となっている。中央本線(新線)のバイパスとしての機能がある区間だが、今後の動向が気になる。




クモハ123-1「ミニエコー」について
 中央本線の塩嶺トンネル完成に伴い支線化した辰野-塩尻間(中央本線辰野支線)の輸送力適正化を目的として、1986年に国鉄長野工場でクモニ143-1から改造された車両。松本運転所(現・松本車両センター)に配置され、同年11月のダイヤ改正に合わせて使用開始された。当時長野地区の普通列車に使用していた「エコー電車」に因み、「ミニエコー」と名付けられた。
 ワンマン運転の設備は1990年に設置された。改造当初は冷房装置が搭載されていなかったが、1993年に集約分散式冷房装置が搭載された。改造当初は白地に緑帯の塗装だったが、その後ローズピンクと白色のツートーンカラーに変更された。
 2013年3月16日のダイヤ改正でE127系に置き換えられた。同年4月15日付けで廃車され、JR東日本においては廃形式となった。

 「ミニエコー」の写真
2013/01/21 中央本線・小野-塩尻間(159M)

2013/01/21 中央本線・塩尻-小野間(158M)




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