静浜基地航空祭2013 (2013.5.23〜26)

その3/3

航空祭
2013年5月26日


開催日時
 2013月5日26日(日) 9:00〜15:00
場  所
 航空自衛隊静浜基地(静岡県焼津市上小杉1602)

航空祭当日 (5/26 晴)

 航空祭本番は大変な混雑が予想されたので、例年より早く出かけた。自転車利用なので6門には7時過ぎに到着したが、既に100名近い人が並んでいる。入場待ちの行列は増え続け、7時25分頃に開門となった。晴天で逆光を嫌い、南側エリアで観戦することにした。しかし、昨年同様外周道路しか開放していないので、立たないと滑走路は見えない場所だ。
 例年通りゲートオープンの頃浜松救難隊の UH-60J が到着した。いつもだと U-125A と UH-60J がフォーメーションでやってくるが、今年は U-125A は到着済みで UH-60J 単独での飛来だった。そして、こちらも例年通り、開場しばらくして海自の SH-60J が到着した。

外来着到着
UH-60J [48-4579] / 浜松救難隊 (浜松基地)
SH-60J [8294] / 海自/第21航空隊 (館山航空基地)

 観戦場所を確保して、エプロンに地上展示機の撮影に行く。今年は陸自のヘリコプターの展示が多く、アパッチは静浜初公開のようだ。ブラックホークも私は静浜で始めてみる。ゲートオープン後に到着した海自のSH-60Jは何かトラブル発生のようで、展示場所まで移動するのに時間がかかりそうなので、あきらめてタキシーウェイ上で移動中を撮影した。
 陸自機は例年と同じ場所に5機も展示されているので、撮影する方としては厳しい。そして、アパッチには人だかりが出来ている。時間があるので人の切れ目を待って撮影しようとも思ったが、あまりの暑さにまいってしまい、観戦場所に戻った。8時前からこの暑さではこの先が思いやられる。

会場正面の地上展示機

 南側の観戦エリアで撮影したのでエプロンのように逆光にはならないが、航空機がパスするのがほぼ頭上なので撮影は難しい。上空には青空が広がっているが周辺には雲も多く、昨日、一昨日のような好天は期待できそうにない。また、ギャラリーはどんどん増え続け、今年の人出はものすごいことになりそうだ。
 航空祭のフライトプログラムは、地元 T-7 四機によるオープニングフライトから始まる。1時間前に離陸した四機は航空祭オープニングに合わせて航過飛行を行った。その後、二回パスして着陸。例年通りのプログラムで、いよいよ航空祭が始まった。


オープニング・フライト (T-7×4機、第11飛行教育団、静浜基地所属)
ダイヤモンド隊形 ダイヤモンド・ダーティー・ローパス
三回目はエシェロン隊形で進入し、会場正面でブレイク 26-5902 (第2飛行教育隊)、着陸

 外来機の一番手は、お隣浜松基地の T-4 二機によるフライト。フォーメーションで会場にやってきて、各機軽く機動飛行を行い帰って行った。

航過飛行 (T-4×2機、第32飛行教育隊、浜松基地所属/浜松リモート)
T-4 中等練習機 [26-5688、66-5742] / 第1航空団/第32飛行教育隊
T-4 [26-5688] / 第1航空団/第32飛行教育隊
T-4 [66-5742] / 第1航空団/第32飛行教育隊

 次は、静浜恒例の、RF-4E 二機による機動飛行(戦術偵察飛行)だ。スピードはそれほどではないが、何せ低くて迫力満点。いい感じで背中を見せてくれるが、近すぎてカメラが追いつかない。また、気温がどんどん上がってきて、陽炎が激しい。写真のコンディションとしては今ひとつだったが、迫力あるフライトを堪能できた。

戦術偵察デモ (RF-4E×2機、第501飛行隊、百里基地所属/百里リモート)
47-6901、57-6907 がフォーメーションで飛来
RE-4E [57-6907] / 偵察航空隊/第501飛行隊
RE-4E [47-6901] / 偵察航空隊/第501飛行隊 RE-4E [57-6907] / 偵察航空隊/第501飛行隊

 今年の岐阜の F-2 の機動飛行は、#102で、予定時刻ぴったりに会場にやってきた。一昨年の入間基地航空祭以来の機体だ。昨年のフライトは高度も高めで地味なフライトで肩すかしを食らったが、今年は晴天の下 F-2 の機動性を十分披露してくれた。低く飛んで迫力あるフライトだったが、フライトの関係上お腹ばかりなのが残念だった。

機動飛行 ( F-2B×1機、飛行開発実験団、岐阜基地所属/岐阜リモート)
F-2B 戦闘機 [63-8102] / 航空開発実験集団/飛行開発実験団
F-2 らしい機動力を生かしたフライト

 F-2の次は、F-15 二機による機動飛行だ。トラフィックの関係で予定時刻を少し遅れてしまったようだ。予行を見たのでフライト内容はわかっていたが、何度見ても迫力ある素晴らしいフライトだ。二機をが交互に機動飛行を繰り返すので、間が空かないのがいい。RF-4、F-2、F-15 の機動飛行が続いたが、何とも贅沢なフライトプログラムだ。

機動飛行 ( F-15J×2機、第306飛行隊、小松基地所属/小松リモート)
F-15J 戦闘機 [72-8963] / 第6航空団/第306飛行隊
F-15J [12-8923] F-15J [72-8963]
F-15J 戦闘機 [12-8923] / 第6航空団/第306飛行隊

 今年の C-130H の航過飛行は一機で行われた。数回パスするだけのフライトだが、 C-130H で C-1 のような機動飛行は期待できないだろう。静浜基地航空祭では C-130H の地上展示はないので、このフライトプログラムは納得のいくものだ。

航過飛行 (C-130H×1機、第401飛行隊、小牧基地所属/小牧リモート)
C-130H 戦術輸送機 [95-1082] / 第1輸送航空隊/第401飛行隊

 次は浜松救難隊の U-60J 単独による救難展示だ。せっかく U-125A が展示されているのだから、コンビによる捜索救難展示を見せてくれればいいのにと思う。また、昨年のような観客の度肝を抜く U-60J の機動飛行は見ることが出来なかった。昨年はやり過ぎだと思うので、もう次回はないだろう。

救難展示 (UH-60J×1機、浜松救難隊、浜松基地所属)
UH-60J 救難ヘリコプター [48-4579] / 航空救難団/浜松救難隊

 午前中最後のフライトプログラムは、地元T−7・ 十一機によるビック・フォーメーションだ。あいにく空には雲が広がってきて、曇り空の下でのフライトとなってしまった。離陸は救難展示の前に行われて、デルタ隊形で帰ってきた。その後、地元焼津の魚を表現する「ビック・フィッシュ」隊形、「富士山」隊形を披露。地元をイメージした静浜基地ならではのビック・フォーメーションだ。

編隊飛行 (T-7×11機、第11飛行教育団、静浜基地所属)
救難展示の前に、11機のT-7は離陸
[56-5923、46-5922、56-5932、46-5917、66-5933、56-5928、56-5924、46-5921、46-5919、26-5902、56-5930]
10機の巨大デルタ隊形 11機の「ビック・フィッシュ」隊形
11機の「富士山」隊形
6機、5機に分けてエシュロン隊形で進入、ブレイク後着陸

 ここで昼休みとなる。会場正面では恒例のT−7Jrによるアトラクションが行われるようだ。ものすごい人出と暑さのため会場正面は大変なことになっていそうだ。この時間を利用して、のんびり昼食とする。
 午後のフライト・プログラムは、静岡県警ヘリの機動飛行から始まる。今年のフライトは、アグスタ A109E の「ふじ3号」だ。 静浜恒例のフライトで、いつものような軽快な機動飛行を楽しませてくれた。

機動飛行 (A109E×1機 、静岡県警察)
アグスタ A109E [JA13PC/ふじ3号] / 静岡県警察航空隊

 次は、地元T−7・二機による訓練展示だ。会場正面で離陸の準備から始まったが、会場反対側からは遠くでよく見えない。離陸後、離着陸の訓練パターンや技能向上訓練を披露した。

訓練展示 (T-7×2機、第11飛行教育団、静浜基地所属)
二機フォーメーションで離陸 編隊で航過、通過後ブレイク
T-7 [66-5935] / 第11飛行教育団/第1飛行教育隊 T-7 [46-5916] / 第11飛行教育団/第2飛行教育隊

 静浜基地航空祭の最後を飾るのは、5年ぶりとなるブルーインパルスのフライトだ。静岡空港のトラフィックの関係で開始が35分ほど遅れたが、そのおかげで雲は晴れ、青空の下でブルーインパルスを楽しめた。予想以上のものすごい人出で、南側は人でいっぱいで、エプロンも人であふれている。青空の下、第一区分の演目を披露し、会場は大いに盛り上がった。航空祭は、ブルーインパルスが飛ぶのと飛ばないのとでは大きく違うと感じた。

ブルーインパルス (T-4×6、松島基地所属/浜松リモート) / 第一区分
ファン・ブレイク (1−4番機) チェンジ・オーバー・ターン (1−4,6番機)
チェンジ・オーバー・ループ (1−4番機)
ハーフ・スロー・ロール (5,6番機)
4シップ・インバート (1−4番機) 360° & ループ (5番機)
デルタ・ロール (1−6番機) 上向き空中開花 (1−5番機)
タック・クロスT (5,6番機)
ローリング・コンバット・ピッチ (1−4番機)
バイバイ・フライト (1−4番機) バイバイ・フライト (6番機)

 ブルーインパルスのフライトが終わると、間もなく外来機の帰投が始まる。静浜基地では帰投もプログラムの一環といった感じで、帰投する機体の紹介のアナウンスが行われる。
 明野に帰投する陸自の UH-60JA の離陸から始まる。一度会場を去った後戻ってきて、軽く機動飛行を披露。続いて、OH-1、AH-64D と続き、いずれも同じパターンでバイバイ・フライトを行ってくれた。特に、AH-64D のフライトは印象に残った。そこから先はすんなり帰ってしまい残念だったが、浜松の T-4 だけは会場を離脱後、急旋回して会場に戻ってきて挨拶を行った。
 C-1 の離陸を持って帰投は終了とのアナウンスがあり、今年の航空祭は終了した。例年すべての機体が当日帰投するが、今年は T-400 の帰投はなかった。

外来機帰投
陸自・明野駐屯地の UH-60JA (43115) は離陸後エンドまで行き、再度会場に戻って軽く機動飛行を披露
陸自・明野駐屯地の OH-1 (32605) も同じく軽く機動飛行を披露
陸自・明野駐屯地の AH-64D (74503) も同じく軽く機動飛行を披露
海自・館山航空基地の SH-60J (8294) はひっそり帰投 陸自・木更津駐屯地の AH-1S (73459)はそのまま帰投
陸自・立川駐屯地の UH-1J (41834) もそのまま帰投 美保基地の T-400 (41-5053) は、本日は帰投しないようだ
入間ヘリコプター空輸隊の CH-47J [77-4497] は観客に挨拶して帰投
浜松救難隊の U-125A と UH-60J は続けて帰投
第32教育飛行隊(浜松基地)の T-4 (56-5734) は、離陸後、戻ってきてローパスで挨拶
帰投の最後は、第402飛行隊(入間基地)の C-1 (58-1007)

 5年ぶりのブルーインパルスのフライトで、航空祭は大いに盛り上がった。ブルーインパルス以外でも、フライトプログラムは非常に充実していた。米国予算の問題がなければ、米空軍F-16デモチームのフライトが期待できたのだが、それは仕方のないことだ。素晴らしい天気に恵まれた航空祭だったが、混雑もものすごいものだった。
 残念だったのは、ブルーインパルスのフライトの途中から南側外周道路にツアーバスが並び、南側の視界が遮られ観戦の邪魔になったことだ。また、ツアーの集合場所が6門のところだったので、出口が大いに混雑した。一般の観客をシャトルバスに誘導しているのだから、このツアーバスは何とかして欲しい。少なくとも、基地周辺に近づけてはいけないと思う。
 東京への帰りは東名高速で帰った。新東名の方が走りやすいが、遠回りしてまで利用するメリットはないと思う。大井松田インターから先の渋滞は好天の行楽シーズンの常だ。しかし、圏央道が相模原愛川ICまで開通したので、厚木、海老名市内を通らなくていいので非常に楽になった。

地上展示機
C-1 中型輸送機 [18-1031]
航空支援集団/第2輸送航空隊/第402飛行隊 (入間基地)
CH-47J 輸送ヘリコプター [27-4488] / 航空支援集団
/航空救難団/入間ヘリコプター空輸隊 (入間基地)
U-125A 捜索救難機 [62-3024]
航空支援集団/航空救難団/浜松救難隊 (浜松基地)
T-400 基本操縦練習機 [41-5053] / 航空支援集団
/第3輸送航空隊/第41教育飛行隊 (美保基地)
T-4 中等練習機 [56-5734] / 航空教育集団
/第1航空団/第32教育飛行隊 (浜松基地)
T-7 初等練習機 [46-5916] / 航空教育集団
/第11飛行教育団/第2飛行教育隊 (静浜基地)
T-7 初等練習機 [66-5935] / 航空教育集団
/第11飛行教育団/第1飛行教育隊 (静浜基地)
UH-60J 救難ヘリコプター [48-4579]
航空支援集団/航空救難団/浜松救難隊 (浜松基地)
SH-60J 哨戒ヘリコプター [8294] / 海上自衛隊
/航空集団/第21航空群/第21航空隊 (館山航空基地)
UH-60JA 汎用ヘリコプター [43115]
/ 陸上自衛隊/航空学校/明野本校 (明野駐屯地)
OH-1 観測ヘリコプター [32605]
/ 陸上自衛隊/航空学校/明野本校 (明野駐屯地)
AH-64D 戦闘ヘリコプター [74503]
/ 陸上自衛隊/航空学校/明野本校 (明野駐屯地)
AH-1S 対戦車ヘリ [73459] / 陸自/東部方面隊/東部方面航空隊/第4対戦車ヘリ隊/第1飛行隊 (木更津駐屯地) UH-1J 汎用ヘリ [41834] / 陸自/東部方面隊/東部方面航空隊/東部方面ヘリ隊/第2飛行隊 (立川駐屯地)
T-7 初等練習機 [56-5927] / 航空教育集団
/第11飛行教育団/飛行教育隊 (静浜基地)
T-3 初等練習機 [81-5501] / 旧航空教育集団
/第11飛行教育団/静浜基地所属
T-34A 初等練習機 [61-0390] / 旧航空教育集団
/第11飛行教育団/静浜基地所属
T-6 練習機 [52-0011]

陸上自衛隊車両
82式指揮通信車 [25-1781] / 東部方面隊/第1師団
/第34普通科連隊/本部管理中隊 (板妻駐屯地)
軽装甲機動車 [05-0312] / 東部方面隊/第1師団
/第34普通科連隊/本部管理中隊 (板妻駐屯地)

保存機体 (用途廃止)
ロッキード T-33A 練習機 (51-5612)
(第201飛行隊/千歳基地)
ロッキード F-104J 戦闘機 (76-8696)
(第203飛行隊/千歳基地)
ノースアメリカン F-86F 戦闘機 (62-7417) ノースアメリカン F-86D 戦闘機 (04-8183)
富士重工業 T-1A 中等練習機 (25-5840)
(第1術科学校/浜松基地)


移動の記録

(5/26)
自転車   実家 6:55 → 7:10 静浜基地 16:10 → 実家 16:20

(POLO TSI) 実家            16:22        288q (16,187)
      東名焼津IC        16:43        300q (16,199)
      圏央道相模原愛川IC    19:20        452q (16,351)
      自宅            19:44        465q (16,364)

      燃費概算(四日間)15.8q
         走行時間  10時時間31分
         走行距離  464q
         平均速度  44q/時間(前日給油から到着まで)



Camera : Nikon D300




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