18きっぷ・備中松山城 見学 & 福塩線 乗車の旅
吉備線、福塩線 乗車 & 備中松山城、福山城 見学
2025.3.8~10

その2/3
備中松山城、福山城 見学
2025.3.9


 ルート  3/9 (日)
  備中高梁~倉敷~福山~三原~福山
 宿 泊  ベッセルイン福山駅北口 (福山市)


3/9(日) 晴

 旅行二日目は、備中松山城見学後、伯備線・山陽本線を乗り継いで福山まで移動する。福山では福山城を見学して、福山駅近くのホテルに宿泊する。備中松山城見学は今回の旅行一番の目的なので、あれこれ計画を練って今日に備えた。
 備中松山城天守は海抜約430mの臥牛山小松山山頂にあるので、そこまでのアクセスが大変だ。電車で高梁を訪れた場合、現実的な選択肢としては三つある。①徒歩(備中高梁駅から天守まで約90分。松山城登山口までのバスは休日ダイヤでは 8:55 と 9:18発なので使えない)。②乗り合いタクシー(ふいご峠まで約10分、1000円。ふいご峠から天守まで徒歩約20分。但し、前日17時までに予約が必要、一便は備中高梁駅 10:00発)。③タクシー(ふいご峠まで約10分、約1500円)。高梁に宿泊して観光客の少ない朝を狙いたいと考えたので、タクシーを利用することにした。ただ、休日の朝の駅に客待ちのタクシーがいるかが気がかりだった。
 備中高梁駅近くのホテルをチェックアウトして、駅のタクシー乗り場に向かう。備中松山城の公開時間は 9:00 からだが、余裕を持って8時前には駅に到着した。タクシー乗り場にはタクシーが1台待っていたので、それに乗り込みふいご峠に向かう。

 備北タクシー 備中高梁駅 8:01 → ふいご峠駐車場 8:10
 タクシーは武家屋敷通りなど市内の狭い道を通り、山の方へ登っていく。ふいご峠に登る道は本日は規制がかかっていて一般車は登ることが出来ない。そのため、ふいご峠に登る道の入口はコーンで塞がれていた。運転手は慣れた手つきでコーンをどけて、そのまま狭い道を登っていった。カーブの続く狭い道なので、一般車両が通行できる平日などは注意が必要だ。約10分でふいご峠に到着した。料金は 1600円だった。予想通り、まだ誰もいなかった。
 

 備中松山城は現存天守12城の一つで、この中で唯一の山城だ。城跡が国の史跡に指定され、江戸時代に建造された天守、二重櫓、土塀の一部が重要文化財に指定されている。そのほかに石垣、復元された櫓、門、土塀が現存する。日本三大山城の一つとされる(他の二つは、岐阜県の岩村城と、奈良県の高取城)。この城には 40年以上前の学生時代に来たことはあるが、大昔のことなのでその時の記憶はほとんど無い。

ふいご峠駐車場(備中松山城登山口)

 城まちステーション(5合目駐車場)からの登城整理バス(有料シャトルバス)の運行は 8:45 からなので、ふいご峠駐車場は静まりかえっている。駐車場の隅に建つ案内板の右奥が天守へ続く山道の入口だ。整備されていて歩きやすいが、ちゃんとした山道でそれなりの用意が必要だ。人がいない時間に登り始めるという計画は正解で、静かで気持ちのいい山道を登っていく。
 車道が近づいたところに階段が設けられていて、車道からもアプローチが可能のようだ。そこから少し登ると中太鼓の丸跡に到着する。石垣を配した2段の曲輪からなっていて、高梁の町並みを見下ろすことが出来る。
 大手門跡の右手にそびえる石垣群は迫力がある。天然の岩盤の上に石垣を築き、更に土塀が建ててある。山城の魅力である天然と人工のコラボレーションがよく表れている。その先、三の丸入口の左側に見えている三の平櫓東土塀は国指定重要文化財に指定されている。土塀の一部が現存のもので、残りは復元されたものだが見た目には区別が困難だ。
 三の平櫓東土塀に沿って登ったところにある広いスペースが三の丸だが、現在建物は無い。こんな高い位置にある山城に、これだけ立派な石垣が築かれているということに驚かされる。最上部は二の丸石垣になる。ここで猫城主「さんじゅーろー」とすれ違った。挨拶するように、こちらの足に体を擦りつけて降りていった。

 備中松山城
中太鼓の丸跡 大手門跡
三の平櫓東土塀(重要文化財) 猫城主「さんじゅーろー」

 三の丸の上部にある厩曲輪を右下に見ながら緩やかな階段を上がった先がニの丸で、ようやく先の方に本丸と天守が目に入る。自分が一番乗りと勝手に思っていたが、二の丸には女性の観光客が一人いた。ハイカーの格好をしているので、下からずっと歩いてきたのだろうか。
 近年復元された五の平櫓、六の平櫓等の奥が本丸で、その奥に天守が聳えている。現存天守と復元櫓のコラボだが、とても良い雰囲気に仕上がっていると思う。これらの櫓は平成になって復元されたので、以前訪れたときにはなかったということになる。
 天守などの眺めを堪能していると、本丸の方から係員らしき人がやって来て、もう入場できると案内がある。現在時刻は 8:47 で、開場時間は 9:00 からとなっている。せっかくなので、他の人達が現れる前に入場する。入場料を支払って本丸にはいる。本丸は天守や二重櫓がある曲輪で、かつては天守と二重櫓だけが残っていたが、平成9年に第五・第六の平櫓、南・東御門、土塀などが復元され、往時の様子がしのばれるようになった。
 天守は二重二階で、西面に半地下のようにして付櫓が附属する複合式望楼型天守となっている。現在は西面の付櫓にある入口から出入りするが、当時はこのさらに横に「八の平櫓」がつけられていて、そこを入口としてさらに渡櫓を経て天守へ入るような構造だったそうだ。外観は、建物高さが約11mで現存する12か所の天守の内では最も小規模だが、12か所の内では最も高所にある。
 天守に入ったのは一番乗りで、静かにゆっくりと見学することが出来た。時間が経つにつれだんだん見学者がやって来たが、お互いが邪魔になるような人数では無かった。
 天守の裏側に国の重要文化財に指定されている二重櫓がある。この二重櫓も江戸時代に建てられたものが現存している。天然の巨石を櫓台とした二重二階の櫓で、出入り口は南北に2つあり、北は後曲輪に、南は天守裏に通じている。北方向からの備えである後曲輪から見る二重櫓は迫力があり、上手く岩盤上に築いたことがよくわかる。後曲輪まで行き、備中松山城の主要部分の見学が終わった。その先、尾根伝いに天神の丸跡、大松山城跡まで道は続いているが、今回はそこまで足を伸ばす予定は無い。。

五の平櫓・六の平櫓(1994年復元)、現存天守(重要文化財) 現存天守(重要文化財)
天守内部(二階) 二重櫓(重要文化財)

 予定通り見学を終え、ふいご峠に向けて下山する。往路の遊歩道(登山道)を戻るが、大手門跡の先に遊歩道の分岐があり、ふいご峠へ別のルートがある旨表示してある。地図で確認すると、車道(林道)の終点に出られるようだ。車道経由で下山すると大回りになるが、舗装道路なので歩きやすいだろう。登ってくる人もぱらぱらいるが、たいした人数では無く、下山も静かな山歩きだ。
 現存天守を目当てに出かけたが、大手門の石垣など、これだけの山上にこれだけの遺構が残っているとは思わなかった。ふいご峠から天守までの山歩きも気持ちが良く、予想以上の満足感だった。静かな山歩きと素晴らしい備中松山城の遺構を楽しめたのは、朝早めにスタートしたのが良かったと思う。

 備北タクシー ふいご峠駐車場 10:03 → 備中高梁駅 10:11
 行きのタクシーの運転手から電話でタクシーを呼ぶと 10分くらいでやってこれるというので、ふいご峠に到着してからタクシーを呼んだ。タクシーは朝の話通り 10分ちょうどで迎えにきた。タクシー運転手は無線機を持っていて、上りの車がないことを確認して出発した。朝方コーンが立っていた分岐から上は、登城整理バス、乗り合いタクシー、一般タクシーが通行するので、分岐に係員がいて車を誘導しているようだ。道路は狭いので、マイクロバスで運行される登城整理バスとのすれ違いは難しいだろう。先ほど使った無線機は、分岐の係員に返却した。

 備中高梁駅へ戻るルートは一部行きのタクシーと違った。その区間は上りと下りを分けているようだ。しかし、一方通行などの道路規制は行われていないようだ。帰りの料金は、迎車料込みで 2100円だった。
 福山まで移動して福山城を見学するのは決まっているが、この後の予定は未定の部分があった。この後2時間半くらいをかけて高梁市内の武家屋敷や頼久寺などを見学するか、次の電車で福山(倉敷)に向かうか迷っていた。あれこれ考えたが、次の電車に乗ることにした。早めに福山に到着してゆっくり福山城を見学するためだ。

 備中高梁駅 / JR西日本・伯備線(岡山県高梁市)

 備中高梁駅はこの時間は無人で、年配の乗客が自動改札内側のインターホンであれこれやりとりをしていた。近年は比較的大きな駅でも駅員不在の時間帯が多く、何かと不便になった。機械化が進み、有人対応はインターホンでといったスタイルへ進んでいる。コールセンターが混雑しているときは、インターホンでかなり待たされるらしい。便利なようで不便になった。

 JR西日本/伯備線 普通 850M 備中高梁 10:39 → 倉敷 11:14

 伯備線/山陽本線 普通 850M 新見発、岡山行き

 JR西日本227系電車500番台
 R-11編成(2両下関干総合車両所岡山電車支所)

 岡山行き 850M は 227系二両編成だ。車内は7割程度の座席が埋まっていたので、入口近くの補助席を利用した。227系電車に乗るのは初めてだが、昨日乗車した 115系電車との差が大きい。新しく快適な車両だが、それ以外に特に感想は無い。

 倉敷では6分の乗り換え時間で、三原行き 413M に乗車する。瀬戸発の電車で、濃黄色の電車だったので 115系だと思ったが、よく見ると 113系だった。

 JR西日本/山陽本線 普通 413M 倉敷 11:20 → 福山 12:01

 山陽本線 普通 713M/413M 瀬戸発、三原行き

 国鉄113系電車0,2000番台
 B-08編成(4両/下関総合車両所岡山電車支所)

 413M は大変混雑した状態で入線したが、多くの乗客がどっと降りてなんとか座ることが出来た。それでも、座席はほとんど埋まってしまった。

 山陽本線の倉敷から中野東までの区間は未乗車だ。40年以上前の学生時代には乗車したことがあるが、それは別に考える。倉敷発車時点では混雑していたが、だんだん車内は空いてきた。227系と乗り比べると、113系の古さは隠せない。

 福山駅 / JR西日本・山陽本線、福塩線、山陽新幹線(広島県福山市)

 福山駅到着がちょうど正午になったので、駅ビル内のファストフード店で食事をとる。まさにお昼だったので店の混雑が心配だったが、店内はそんなに混雑していなかった。食事をさっさと済ませて、福山駅の入場券を購入して新幹線上りホームに向かう。

なか卯 / 和風カツカレー

 新幹線ホームに上った目的は、目の前に広がる福山城の眺めだ。福山城は全国で1、2位を争う駅近の城で、山陽新幹線上りホームがベストビュースポットとなっている。見上げることなく同じ目線で、重要文化財の伏見櫓や累々とそびえる石垣を見ることができる。福山城は天守をはじめ月見櫓、鏡櫓、湯殿などが再建されているが、いずれも福山駅方面からの見栄えを考慮したものと思われる。

福山駅上り新幹線ホームから見た福山城

 新幹線ホームからの眺めを楽しみ、福山城に向かう。福山城跡は本丸と二の丸が福山城公園として整備されていて、市民の憩いの場所となっている。事前のイメージでは、大規模なコンクリート造りの復興天守が立っている程度しか無かったが、実際にはかなり大規模に整備された城跡だ。その天守は予想以上に巨大なもので、姫路城と比べても遜色がないくらいだ。
 福山城は 1873年(明治6年)の廃城令による取り壊しを免れ、本丸の天守(付櫓を含む)・筋鉄御門・伏見櫓・御湯殿・鐘櫓の5棟の建築物が残されていた。しかし、1945年(昭和20年)の福山大空襲によって、伏見櫓、筋鉄御門(ともに、国の重要文化財)、鐘櫓を残して焼失している。
 現在の天守(付櫓含む)、月見櫓、御湯殿は 1966年(昭和41年)に鉄筋コンクリート構造で復興されたものだ。その復興天守は史実よりも現代的な美観が優先されいたが、令和の大普請(2020年(令和2年)~2022年(令和4年))では、往時の姿に近い形で外観復元された。再建された天守内部は福山市立福山城博物館として利用されている。

 福山城
伏見櫓(重要文化財) 筋金御門(重要文化財)
鐘櫓(福山市指定重要文化財) 復興天守
天守5階から本丸を見下ろす 伏見櫓 と 御湯殿 (再建)

 ゆっくり見学したつもりだったが、まだ3時前だったのでこれからどうしようか考えた。このままホテルにチェックインするのはもったいないので、山陽本線の未乗車区間になっている、三原まで往復することにした。訪れたことのない鞆の浦を見学したかったが、時間の関係で今回はあきらめた。

 JR西日本/山陽本線 普通 417M 福山 15:02 → 三原 15:36

 山陽本線 普通 417M 岡山発、三原行き

 国鉄113系電車0,2000番台
 B-08編成(4両/下関総合車両所岡山電車支所)

 三原行き 417M は、午前中に福山まで乗車した形式と同じで、113系四両編成だ。この電車は岡山始発で、福山で多くの乗客が乗降して7~8割の座席が埋まったが、なんとか座ることが出来た。

 途中の尾道は有名な観光地だが、まだ訪れたことがない。大きなスーツケースを持った外国人観光客は、この尾道で下車した。
 山陽本線はこの付近で瀬戸内海に近づいていて、尾道-糸崎間には海沿いに線路が走っているところがある。瀬戸内海のこのあたりは大きな島の多いところで、地図で確認すると数え切れないほどの島がある。

車窓 / 瀬戸内海(尾道→糸崎)

 この電車は糸崎で大野浦行きに同一ホームで接続していて、その旨車内アナウンスされている。終点の三原でも乗り換えできるが、この電車は上りホームに到着するのでホームを移動しなければならない。車内はがらがらとなり、2割程度の座席が埋まって終点・三原に到着した。

 三原駅 / JR西日本・山陽本線、呉線、山陽新幹線(広島県三原市)

 三原駅の上り線ホームに到着した 417M は8分の折り返し時間で、岡山行き 426M になる。その次の上り電車は 21分後だが、糸崎行きで糸崎で乗り換える必要がある。別に急いでいるわけでは無いが、乗り換えが面倒なので折り返し電車に乗車する。

 JR西日本/山陽本線 普通 426M 三原 15:44 → 福山 16:16

 山陽本線 普通 426M 三原発、岡山行き

 国鉄113系電車0,2000番台
 B-08編成(4両/下関総合車両所岡山電車支所)

 岡山行き 426M は、呉線の到着が遅れたため、乗り換えを待って2分遅れで出発した。

 糸崎の先で右手遠くに見えるのは因美大橋で、瀬戸内しまなみ海道の中の橋の一つだ。しまなみ海道は本州四国連絡道路の3ルートのうち、西に位置する尾道と今治を結ぶ高速道路だ。機会があれば通ってみたい道路だ

車窓 / 瀬戸内海と因島大橋(糸崎→尾道)

 福山には定刻の 16:16 に到着した。2分の遅れは途中で取り戻したようだ。福山では、駅北口すぐのところにあるホテルに宿泊する。ホテルの前から見上げる福山城は迫力がある。

福山駅北口前から福山城を見上げる

 チェックインを済ませ、駅北口のスーパーで惣菜などを購入した。毎度のことだが、ホテルに持ち込み夕食とする。コンビニの食料は味気ないので、近くにスーパーがあるときは利用している。ローカルスーパーはいろいろで、店の中を見て歩くのも面白い。

 宿泊するホテルは、昨日とは違い、設備が充実した快適なホテルだ。高梁のホテルも一夜を過ごすには何も問題は無かったが、少し寂しい感じの一夜だった。それに比べると、建物も新しく、設備が充実している。立地も駅北口で申し分なく、料金の方もリーズナブルだ。
 ベッセルホテルというのはこの福山に本社を置く企業で、西日本を中心に展開しているようだ。あまりなじみがなかったが、関東にもいくつか展開している。
ベッセルイン福山駅北口

 旅行二日目は、この旅一番の目的だった備中松山城をゆっくり見ることができた。また、福山城も期待以上に素晴らしいものだった。その後の時間の使い方の詰めが甘かったのがもったいなかったが、このくらい余裕を持ったスケジュールの方がいいのかもしれない。終日素晴らしい天気にも恵まれて、申し分のない一日だった。さらに、宿泊したホテルが非常に快適だった。値段を考慮に入れても、立地、サービスとも素晴らしかった。ただひとつ贅沢を言えば、福山城の正面にあるのにその姿を見ることができなかったのが残念だった。スタンダードシングルは全て城に対して裏側にあるということだ。



移動の記録

(3/9)
備中松山城見学
備中高梁駅 8:02 →(タクシー)→ 8:11 ふいご峠駐車場 8:17 →(徒歩)→ 8:47 備中松山城(二の丸・本丸) 9:35 →(徒歩)→ 9:54 ふいご峠駐車場 10:04 →(タクシー)→10:13 備中高梁駅

備中高梁 10:39 → 倉敷 11:14  伯備線 普通 850M
倉敷 11:20 → 福山 12:01    山陽本線 普通 413M

福山城見学

福山 15:02 → 三原 15:36    山陰本線 普通 417M
三原 15:44 → 福山 16:16    山陰本線 普通 426M

《ベッセルイン福山駅北口》泊


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